五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 今月のアルペジオ

2017年12月05日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

ヤングキングアワーズ 2018年1月号より

 今月の『僕らはみんな河合荘』感想はこちら
 
 
 
 

以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)

 
 
 
 
 

●蒼き鋼のアルペジオ (Ark Performance 先生)

 

 コミックス15巻、発売中! そんな今回、アカギ登場・・・ざわざわ。

 何やらムカデっぽいメカに乗っかって、作業しているメンタルモデルが1人。
 ズイカクと会話している彼女こそが、強襲海域制圧艦・アカギ!

 東京湾に向かっているらしい彼女の目的は、東京湾で発電所の真似事をすること。
 これは、コミックス15巻のカバー横にも書かれていましたね。
 電力供給に不安がある日本政府への協力ということのようですが・・・

 瑞鶴の漁による食料供給と同様、日本政府と“霧”のつながりが、
 少しずつ出来上がっている雰囲気です。

 

 

 

 冷蔵庫は便利。

 ズイカクが豊漁だったため、冷蔵庫に入りきらないほどの収穫があったようで、
 アカギにも冷蔵庫を作ってもらって、保管させていたのは愉快。

 アカギさんには冷蔵庫の知識がなかったらしく、生鮮品の傷みを遅延させる装置を
 珍しがっているわけですが、「冷やせば分子の運動を抑えられるもんねぇ」と
 理解していたのは、面白かった。

 冷蔵庫がなぜ生鮮品の傷みを遅くできるのか?
 あまり日常で気にしていませんが、言葉にされると納得できてしまいます。
 そうした“分析”がさらっと出てくるあたり、通常の人間とは異なるものを感じさせます。

 

 

 

 400と・・・

 東京湾へのエスコート役は、イ400。
 霧をまといながら入港するのは、目眩ましのため。

 まだ、公然と人類の前に姿を現すのは問題ということもありますけど、
 “霧”が食糧供給をおこなっていることを明かすのは、日本政府の判断に任せる
 という考えがあるようで・・・

 なので、地上からは見え辛い場所を接岸地点にしていて、慎重かつ周到です。
 それを考えたのは総旗艦とのことでしたが、それを聞いたアカギさんが
 何やら眉を捻じ曲げながら、「なるほど、あの人か」と言っていたのは気になります。

 もしかしてアカギさん、総旗艦のこと良く思ってない?
 「極東の打撃群主席艦」と自分のことを言っていましたけど、それほどの立場で
 総旗艦に含むものがあるとしたら、“霧”内部の不安要素になりやしないですかね。

 

 

 

 人類と接触するアカギさん。

 ムカデ・メカから降りて、人類の姿を確認するアカギさんですが、
 その際、「我々のうっかりで、壊れちゃう程脆いんでしょ?」なんて、
 人類のことを評しているのが不穏過ぎて(^^;

 ただ、その瞳は好奇心に満ちているというか、並ぶ人々の姿を確認するや、
 何やら高揚したのか、歌を詠み始めていたのは興味深い。
 アカギさん、古典教養趣味なのかな。

 

 

 

 歌詠みアカギさん。

 「朝露に にほひそめたる 秋山に しぐれな降りそ ありわたるがね」
 柿本人麻呂の歌でしたっけ。

 秋山の紅葉を散らさぬよう、時雨よ降ってくれるな、そのままであってくれ・・・
 アカギさんもおっしゃっているように「ずっとこの光景が続きますように」という
 祈りが込められていると言われますね。

 アカギさんがこの歌を詠んだのは、人類との接触に感激したからでしょうけど、
 続くべき「この光景」とは、何を意味しているのでしょうか・・・
 ちょっと気になる所でした。

 などなど、アカギさんの登場と、旧銚子港付近への入港が描かれた今回。
 アカギさんのキャラクターはもちろん、“霧”から人類へのアプローチの慎重さが、
 興味深い内容でありました。

 また、コミックス15巻カバー横に書かれていたレキシントンとU-2501の行動にも
 注目したいと考えつつ・・・ 今後も楽しみです!

 

 

 

 今月のアド探~!

 ミョウコウ姉妹ズによる乗っ取り計画!
 アシガラ・ハグロ両名に、ねぎらいの言葉を書けるミョウコウ姉ですが、
 出所した人間にかける言葉みたいだったのは笑゚(*゚´∀`゚)゚

 そして、2人に「そろそろウチの次女を捜そうと思う」と述べていて、
 ナチさんの捜索に出るようですが、本編でやらないのか?という質問に、
 まさかの「……本編では、やらんそうだ……」の返答が出てきて驚愕でした。

 ナチさん気の毒・・・というか、ミョウコウ姉妹全員が不幸ですねえ。
 神への怨嗟の声は、決して届くことはないのだ・・・それがこの世というもの(ぇ

 それはともかく、このコーナーが「ナチ姉を捜せ!」になっちゃう!?
 「今でもアドミラリティ・コードなんて熱心に探してないし!(・∀・)=b ビシィ!!」
 って、言ってはいけないことを・・・

 

◆ ヤングキングアワーズ 感想

 


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (えど)
2017-12-06 22:15:02
メンタルモデルは物理的にも内面的にもどんどん人間に近づいてますね。
先月号の話ではないですが、メンタルモデルが人間を理解するために、人間とわかり合うために自分達の便利な情報共有に規制をかけるってのも因果な話だと思いました。私たち人間はお互いを分かりあいたくて、どんどんインターネットなどの情報共有の手段を発達させているというのに…
意外とアルペジオはバチバチの戦艦バトルを描きたいのではなく、相互理解には一体何が大事なのか、を描きたい漫画なのかもしれませんね。と、勝手な妄想をしています
返信する
Unknown (67)
2017-12-07 11:04:59
えどさん、コメントありがとうございます。

> メンタルモデルは物理的にも内面的にもどんどん人間に近づいてますね。

本当その通りですね。機械的な雰囲気は全くと言っていいくらいなくなりましたし、
だからこそ人間と同じような問題も発生しつつあるような…?

情報共有に関しては、メンタルモデルの場合、完全な並列化が可能なので、
それゆえに個性が失われることを恐れての措置なので、人類の情報共有化レベルであれば、
彼女たちには造作もないのかなと感じています。次元が違うというか…

> 相互理解には一体何が大事なのか、を描きたい漫画なのかもしれませんね

これはまさにおっしゃる通りだと思います。
戦闘は断絶の象徴として描かれ、であるからこそ、そこからの相互理解への道が
尊く印象付けられるのかな~なんて考えてしまいます。
いずれにせよ、ここからどう相互理解が深められるのか、はたまた断絶するのか、
不安がありつつも期待したいですね。

返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。