五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ まんがライフオリジナル 感想①

2015年11月15日 | ◆4コマ誌③ まんがライフオリジナル

2015年12月号

 

 表紙は、早くもクリスマスな雰囲気のつぐみさんたち!
 サンタの衣装をまとったハルさん、ミドリさん、ミカちゃん、珠木さんと、
 華やかに年末ムードを演出してくれます。
 
 

 今月の「ですよねーで賞」は、『美術館のなかのひとたち』

 

 今回、ミュージアムカフェを盛り上げよう作戦を決行する人々・・・

 美術館の入り口に併設されているカフェの売り上げが、芳しからず。
 ということで、美術館の面々が、あわよくば美術館への客も増やせると、
 カフェに協力することになります。

 が、カフェのマスターさんがこだわり屋で、コーヒーにやたら凝ってしまう
 ことにより、お客さんが気軽に入ってこれないのだから、しょーもない。

 そこで、「本人のこだわりは他人からすれば、めんどい!!」などと
 指摘されていましたけど、これ、身に覚えあるあるだったりするかも(^^;
 確かに、自分が詳しい事柄にこだわるあまり、周囲への配慮が不足する
 なんてことは、ありがちですからね~。

 ゆえに、こだわりを捨て、客観的に自分を見つめ直すことが、
 こうした場合の突破口になりえるということなのでしょう。
 おかげでマスターも、新たな方向性を見出していたのは、楽しかった!

 

 

【11月20日、コミックス3巻・発売!】
●たばたちゃん派 (みずしな孝之 先生)

  

 秋を楽しむ、たばたちゃん。

 秋の紅葉に、珍しい色の葉っぱがいっぱいだと喜ぶたばたちゃんたち。
 しかし、赤や黄色はともかく、緑と茶にもテンション上がっているのは、
 さすがにどうかと(^^;

 そんな今回、面白かったのは、【なぞのたばたちゃんち】。
 シチューをつくることになり、たばたちゃんも手伝います。

 そこで母上から、かきまぜる係を任せられて、おたまを回してかきまぜつつ、
 たまに引いてかきまぜることで、完璧に仕事をこなして、ご満悦・・・

 だったものの、幼稚園でおうちの手伝いについて聞かれた答えが、
 間違ってないのに、物騒なものになっていて、先生が驚愕していたのは大笑!
 シチューをひいて回していただけなのに゜(*゜´∀`゜)゜

 また、りんごを「うさぎにする」という話から、イメージを膨らませるネタは、
 子供心にあるあるな感じでしたね~。 【はなしが ちがう】のタイトルが愉快!

 そして、寒くなって来て、ミヤビが欲しがる四角いアレを、
 たばたちゃんがわかっていないあたりも可笑しかったり・・・

 などなど、秋から冬へ移り変わる季節を感じながらの、面白さがありました。
 さらに、みずしな先生のサイン会が、11月28にある模様。
 コミックス3巻も発売間近ですし、今後も楽しみです!

 

 

【新連載!】
●願いましては (碓井尻尾 先生)

  

 妙な父子と、そろばん塾の少女と・・・

 突然、母親から新設するそろばん塾の経営を任せる、なんて言われたゼロさん。
 そんな彼に、マスクをつけた人物が一撃かましてますが、
 実はゼロさんの子・シスというから、面白い。

 ゼロさんは、10年ほど外国へ行っていたらしく、
 シスはそちらで生まれた子供なので、外国人風なわけですが、
 日本では、その外見を気にして、マスクで顔を隠したりしているようで(^^;

 ゼロさんの母上は、孫であるシスを猫可愛がりしていて、
 そんな様子が面白おかしかったりしましたが、そこから話は、母上が経営している
 そろばん塾を見に行く方向へ・・・

 そこでは、とてつもない計算をしている子供たちがいて、
 シスが驚愕していましたけど、そろばんって、こーゆーものですよね、スゴイ。

 そして、子供たちに教えているのは、アルバイトの珠木七瀬さん。
 16歳の女子高生ということですが、そろばんの天才少女で、かつ変わった娘さん。
 頭に妙なものをかぶっていたり、おかしなゆるキャラを考案したり(´▽`;)

 などなど、そろばん塾を舞台に、かわった父子と、そろばん少女が
 どのような話を繰り広げてゆくのか、新連載スタートということで、期待です!

 

 

【最終回!】
●しばいぬ子さん (うず 先生)

  

 最終ワン・・・ということで、最終回!

 最後は、受験に挑む、いぬ子さんや茶子さんたち。
 あっという間に合格発表日となっていましたが、さすがの茶子さんも緊張。

 弟くんに、自分だけ落ちていても受かっていても、ダメージ大きいと言われ、
 気分を害しているあたり、いぬ子さんたちと一緒にいたいという
 茶子さんの内心をうかかがえるようでありました。

 
 しかし、いぬ子さんは「ずっと友達」だと言ってくれて、
 その(というより主に肉球の)おかげで、緊張が和らいでいたのは、
 よかったですね~。

 そして、運命の合格発表。
 はたして、合格できているのか!?
 なんて内容が、緊張感を伴いつつも、面白かった。

 まさかまさかの展開に、ハラハラでしたけど、ラストは落ち着いたシメ。
 色んな人が出てきて、大騒ぎな雰囲気だったものの、何だかんだで最後は、
 しばいぬ子さんと茶子さんの2人で、微笑ましい幕となっていました。

 
 本作は、柴犬のような外見の少女が、何の疑問もなく日常に溶け込みつつ、
 ただ1人、それがおかしいと気づいている少女との交流が、面白おかしく
 描かれてきた4コマ作品でした。

 はじめは、いぬ子さんの存在をクールに眺めながら、普通に接する周囲とは
 距離を置いた姿勢でいた茶子さんでしたけど、この最終回では、もはや
 かけがえのない親友という位置にまで来ていて、感慨深かったですね。

 異質なはずのいぬ子さんが、周囲に受け入れられていて、
 それがおかしいと感じていた茶子さんも、ついにはその輪に溶け込んでいた
 なんて話が、様々なことを考えさせてくれる気もします。

 アニメ化もした本作品、ついに最終回を迎えてしまいました。
 が、完結巻の告知はないのですかね? う~ん、厳しいなあ竹書房さんは。
 なんて感じつつも、楽しませていただきましたー!

 

 
●ベルとふたりで (伊藤黒介 先生)

   

 やんちゃ少女と、変わった大型犬の物語も・・・ 最終回!

 最後は、タイトル通り「ベルとふたりで」なラストとなっていました。
 すずとベル、学校の帰り道・・・

 しこたま遊んだと、すずは満足げにしていていましたが、
 家路を急ごうとする彼女とは対照的に、ベルの様子が何やらおかしい?

 
 テコでも動こうとしない状態になったベル。
 引っ張っても何しても動かないため、すずも観念して「ふたりきり」を
 楽しむことに・・・

 相撲をとったり、恋バナしたり、昔のことを思い出したり、
 愉快でもありましたけど、しだいしだいに暮れゆく景色の移り変わりが、
 まさに物語の黄昏を示しているかのようで、寂しくも感じられました。

 もう日が暮れる、冬が来る。
 ベルの様子が変なのも、この“黄昏”を感じていたからなのかも、
 と考えますと、それは読者である私の気分とも重なるのだなと、しみじみ。

 
 終盤、夕暮れの濃さが増してゆく描写に、寂寥感が増してゆくようで、
 何とも言えない気持ちを味わってしまいましたよ。

 ラストのすずとベルの姿、ただ家路についただけのふたりが、
 こんなにも存在感を見せつけてくれるなんて・・・

 「またあした」 すずの言葉が、少しだけ寂しさをやわらげてくれるような、
 そんな感覚のシメが、ただただ素晴らしかったです。

 
 本作は、すずとベルのふたりを中心に、友人たちや地域の人々などを加え、
 大騒ぎする様子が面白おかしい4コマ作品でありました。

 が、私にとって伊藤黒介先生の作風は、奔放さにおいて、
 かなり独特の印象を残してくれるものでしたし、そうした点で、
 特別な思い入れを持っていた作品でもありました。

 すずとベルの関係も、ベルが犬であるから当たり前なのですが、
 セリフをしゃべることはない(それでも意思疎通はできますけど)点に、
 ふたりのコミュニケーションの面白味があった気もします。

 
 この最終回でも、ふたりは“会話”するものの、しゃべっているのは、
 すずだけなのですよね・・・ 本来であれば独り言のようなものですが、
 それでもコミュニケーションがとれているというあたりが、大事なことなのかも。

 私にとっては好き作品だっただけに、終了は寂しいです。
 伊藤黒介先生も、ネット上で話題になりましたが、悩みの中におられるようで、
 そこからの新たな出発と、今後のご活躍をと願っております。

 ちょっと長くなりすぎましたが、それだけ惜しい気持ちが強いということでして、
 私としましては、ふたたびこの4コマの舞台に戻って来ていただけることを
 期待しつつ・・・ 長い間、楽しませていただきましたー!!!

 

 

【ゲスト作品】
●押入れのすきま (てっけんとう 先生)

  

 押入れにいる謎の幼女は・・・?

 お腹のすいた先輩さん、押し入れに入れていたせんべいを
 取り出そうとしますけど、そこには謎の女の子がいて・・・

 と始まるお話。
 先輩さんを訪ねてきた後輩さんの持ってきたおまんじゅうで、
 おびき出したところ、現れた女の子は「押入れの神すきま」と名乗ります。

 はじめ、おかしな子供と思っていた先輩さんと後輩さんでしたが、
 すきまちゃんが「どんなすき間にも入りこめる」特技を見せたことで、
 神というより妖怪だと認識していたのは、笑゜(*゜´∀`゜)゜

 けれど、お供え物でご利益があるとかで、やっぱり神様っぽいのも面白い。
 と思っていたら、ご利益の効果が、大して役に立たないというか、
 むしろ迷惑なあたり、可笑しかったりも(^^;

 といった感じに、ちょっとおかしな神様のお話でしたけど、
 他社でざしきわらし4コマを描いていたてっけんとう先生の作品
 ということで、つづきに期待したいです!

 

 
●うさぎとかめ (井ノ上ふき 先生)

  

 高校で再会した少女たち。

 亀野さんのクラスに転校してきた美少女・宇佐美さん。
 学級委員で努力家な亀野さんと、美少女ながらも居眠り常習犯の宇佐美さん。
 そんな2人は、仲良しな幼なじみで・・・

 といった感じのお話で、
 努力家ではあるものの、パッとしないかめのさんに対し、
 居眠りばかりしているのに、美少女ゆえに目立つ宇佐美さんの対比が、
 面白味になりつつも、2人の仲良しっぷりが微笑ましい内容になっています。

 背も高くて目立ってしまうため、運動部からの勧誘が来る宇佐美さんですが、
 本人にやる気はなく、逃げてばかり。

 というのも、宇佐美さんにはがんばりたくない理由があって、
 そこに亀野さんが関係しているという所が、宇佐美さんの亀野さんへの
 想いを感じられて、よかったですね~。

 そんな風に、凸凹ながらも仲良しな少女2人のお話。
 当然、つづきに期待です!

 

 
●きゅーは吸血鬼のきゅー! (G3井田 先生)

  

 吸血鬼な少女と、彼女に見初められた少女のお話。

 英和英さん(20)の前に、突如現れた謎の少女・きゅーさん。
 彼女はいきなり「乳を吸わせてください」なんて言い出していますが、
 きゅーさんは、吸血鬼ということらしく・・・

 といった感じのお話。
 吸血鬼でありながら血が苦手で、そのため「乳」から血液を摂取しようと
 考えているきゅーさんが面白い(^^;

 さらに、きゅーさんが英さんを選んだのは「運命」らしく、
 それが吸血鬼にとって大事なことだという話になってましたが、
 あまり「運命」っぽくない決め方をしていたのは、愉快。

 しかし、だらしない生活をしている英さんの血は、
 健康的でないため、きゅーさんにとっては美味しくない。
 そこで、英さんの生活の面倒を、吸血鬼がみることになるという
 奇妙な関係が、面白味になりそうな展開でありました。

 むしろ吸血鬼であるきゅーさんの方が、テキパキしていて健康的で、
 人間の英さんが、ぐーたら不健康という対照的すぎる関係。
 そんな2人がどうなるのか、気になりますので、つづきに期待!

 

 

【新連載!】
●ぼのちゃん (いがらしみきお 先生)

  

 『ぼのぼの』のぼの、その赤ちゃん時代のお話。

 赤ん坊の頃のぼのと、おとうさん。
 空を飛ぶ鳥を眺めて、あれは何かと尋ねるぼのに、ジェスチャー交じりで、
 鳥というものについて教えるおとうさん・・・

 でしたけど、ぼのはそれで、鳥を理解できたのかどうなのか(^^;
 おとうさんは「わかってくれた」とご満悦ですが、本当に!?

 また、虫を食べてはいけないと教えたり、置いた貝を取らせたりと、
 様々なことをぼのに教えるおとうさんでしたけど、
 いずれも、おとうさんが1人で騒いでいるだけなのが可笑しかったり(´▽`;)

 さらに、散歩へ出て、シマリスくん父子に会いつつ、
 ハイハイするシマリスくんを眺めたり、一緒に遊んだりする様子が楽しい。

 けれど何だか、子供体以上に、ぼのを見守るおとうさんの行動の方が、
 慌ただしくて面白かったですね~。

 などなど、ぼのの赤ちゃん時代のお話が、連載スタートとなりました。
 『ぼのぼの』と通じつつも、一味違った作品になりそうということで、
 今後も楽しみです!
 

②へつづきます。
 


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