ぶらっと 水戸

水戸の見て歩き

江戸氏の遺跡(4)

2021-05-31 21:05:17 | 水戸

春日神社(田谷町1)
 江戸通房(みちふさ)は、応永33年(1426)に水戸城を奪った際、その祖である藤原秀郷(ひでさと)が祀っていた藤原氏の神・春日明神を城内に祀ったそうです。その後、佐竹義宣(よしのぶ)によって水戸城が落ちたときに、数名の臣下がそのご神体を田谷に遷したそうで、それが今の春日神社になったようです。写真は春日神社拝殿です。

 

出土した古銭の入った瓶子(二の丸)
 二の丸にあった彰考館の発掘調査時に、瀬戸焼の瓶子(へいし)に入った古銭が発見されたそうです。初鋳年758年の乾元重宝をはじめとして、全47種1346枚あったそうです。江戸氏が二の丸を造成したときに、土地の神に奉納した地鎮具だそうです。写真は、埋蔵文化財センターにある出土品の写真です。

 

長者館(渡里町 36°24'43.1"N 140°26'01.2"Eあたり)
 江戸通房(みちふさ)は江戸城を占拠して、父通景(みちかげ)が江戸郷から移って居城した河和田から水戸城に移ったそうです。その臣下だった春秋(はるあき)氏は、河和田城や、長者館、見川城を居城としたようです。春秋氏は大掾氏の一族で、鹿島郡春秋村(現・鉾田市)の出身だそうです。長者館のある場所は、一盛長者伝説の地で、土塁(写真)や堀が残っています。

 

善重寺(酒門町2096-2)
 浄土真宗・善重寺は、親鸞ゆかりの24輩第12番の寺で、貞永元年(1232)、善念によってに創立されたそうです。天正14年(1586)に、江戸氏が再興したそうです。しかし、その数年後の天正18年(1590)には佐竹氏によって水戸城は攻め落とされて、江戸氏の水戸支配は終わります。写真は善重寺本堂です。

江戸氏の遺跡(3)

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ぶらっと歩きの風景in水戸(72)

2021-05-30 19:55:20 | 水戸

コンニャクの花(堀町 36°23'43.9"N 140°25'54.7"Eあたり)
 道路際に、咲いた花らしいものがにょっきりと出ていました。たぶんコンニャクの花でしょう。地元の人は、去年も咲いていたといっていました。

 

モグラ?のオブジェ(水戸市植物公園 小吹町504)
 改装された温室内には、こういったものや、眼鏡をかけたサボテンなど、いろいろ目新しいものが作られていました。

 

渋沢栄一書掛軸(弘道館 三の丸1-6-29)
 渋沢は大正5年に水戸を訪問したそうですが、その直前に写真の書が水戸の後藤家に贈られたそうです。論語の言葉で、「志士や仁者は、自分が生きるために仁を犠牲にすることはない。自分が死しても仁を為すことがある。」といった意味だそうです。幕末の水戸で、歴史に身を捧げた人たちを念頭にした言葉なのでしょう。

 

通路(三の丸2-7 36°22'27.4"N 140°28'50.3"Eあたり)
 二の丸の角櫓(すみやぐら)が、安永5年(1776)に再建された姿で復元されましたが、これから、そこへ通じる通路が整備されるようです。完成すれば、水戸の歴史を実感できる拠点が一つ誕生するようです。写真の赤線がその通路のようです。

 

占い(印章の福千 三の丸2-2-27)
 印章屋さんは確かに、占いに近い発想で仕事をしているようですので、一歩を進めれば、こうした新しい分野が開拓できるのでしょう。写真に占い処という旗が写っています。

ぶらっと歩きの風景in水戸(71)

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水戸で5月に見た白い木の花

2021-05-29 20:47:23 | 水戸

 早春に咲く木には、黄色い花が多いようです。5月から6月にかけて咲く木の花には、白色が多いような気がします。花粉を運ぶ虫の種類などと関係があるのでしょうか。今月、見た順に並べてみましたが、名前は素人判断なので少し心配です。

 

カナメモチ(青柳町)
 びっしりとみごとに咲きほこっていました。

 

ニセアカシア(弘道館公園お濠端 三の丸1-6-29)
 満開時には、いい香りがします。ことしも花の天ぷらを楽しめました。

 

マルバヒトツバタゴ(緑町)
 ヒトツバタゴはナンジャモンジャノキといわれるそうです。水戸では、善重寺にナンジャモンジャノキがありますが、マルバチシャノキだそうですが、それも白花です。

 


ハゴロモジャスミン(中央)
 中国雲南省原産の香りのあるつる性の植物だそうです。

 

シャリンバイ(笠原子安神社 笠原町992)
 枝が車輪のように出て、梅に似た花を咲かせるから付いた名前のようです。オシベが赤くなっていくそうで、たしかに色の違った花が咲いているような感じがします。

 

ヤマボウシ(桜山橋近く 元山町・県道30号線)
 木の上に咲く花の様子を、僧(法師)がかぶる頭巾と見たようです。写真の木は、果柄が長いようで、目立ちます。

 

エゴノキ(偕楽園公園)
 実がエグいのでエゴノキというようです。茨城県立歴史館下庭にはシダレエゴノキがあります。

 

マサキ(三の丸)
 刈り込みに強いので生垣によく使われるようです。実は赤くなるそうです。

 

ウツギ(吉田神社 六反田749)
 茎が中空なのでウツギ(空木)というそうです。卯月(うつき 5月)に咲くのでウノハナともいうそうです。

 

ハクチョウゲ(白梅)
 白い丁字型の花(華 げ)という意味のようです。よく生垣で見ますが、今、小さい花をたくさん咲かせています。

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水戸の市指定文化財(彫刻)

2021-05-28 20:25:30 | 水戸

 普通に見ることのできる彫刻の市指定文化財です。多くの指定文化財は、われわれ一般の人には見ることができませんので、何かの機会に、見る機会ができるといいなと思います。

 

木造狛犬(水戸八幡宮 八幡町8-54)
 室町時代の作で、一木造りだそうです。目が飛び出したように彫られていたり、たてがみの先がカールしたように彫られたりしています。両方とも、右足を前に出しています。口を開けた阿(あ)像(写真上)が少し柔らかい感じがします。歯には金箔があったそうですが、装飾的な本殿とは少し違った感じがするように感じられます。上は、一昨年の節分祭に、向拝に置かれていた狛犬を撮した写真ですが、祭礼の際には展示されるようです。写真上が阿像、下が吽像です。

 

木彫仁王(薬王院 元吉田町682)
 仁王門内にある、南北朝時代から室町時代前半作の仁王だそうです。肩、手首、足先以外は杉の一木造りだそうです。高さ2.1mくらいで、口を閉じた吽(うん)像の方が少し背が高いそうです。風雨でだいぶ傷んできているようですが、衣のひだなどを見ると、そうとう細かい彫り方だったように見えます。仁王が入っている茅葺きの山門は県指定の文化財だそうです。写真上が阿像、下が吽像です。

 

石造仁王像(仏性寺 栗崎町1985)
 元禄7年(1694)という、徳川光圀隠居時代の年号が背後に刻まれているという、山門前に立つ石造の仁王像です。「刻彫人 田上」ともあるそうです。石造の仁王像は全国で673カ所あるそうですが、それほど多くないようです。ぼつぼつ覆いをほどこした方がよいような気がします。像高は140cmくらいで、素朴ですがどっしりとした存在感のある仁王像です。写真上が阿像、下が吽像です。

 

石造六地蔵(仏性寺 栗崎町1985)
 仁王のある門をくぐって、参道を進んだすぐ右側にある六地蔵です。5体には天明9年(1789)の年号があり、「四十世住 仏性寺法印 覚蓮」などの文字も刻まれているようです。天明の大飢饉で、他藩から流れ込んできて、飢えて死んだ人たちを供養するために建てられたと言いつたえられているそうです。水戸藩は、斉昭の穀倉政策で飢饉を乗り越えたようです。刻銘のない写真左から2番目の地蔵は、後に作られたもののようです。

水戸の市指定文化財(建造物)(2) 

水戸の市指定文化財(史跡)(1)

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水戸の猫(2)

2021-05-27 19:47:07 | 水戸

ボチ(日吉神社 酒門町1432)
 縁起物のボチらしい赤い素焼きの招き猫が境内に残っていました。ボチのほとんどは恵比寿大黒ですから、招き猫は珍しいようです。

 

猫また(水戸市立博物館 大町3-3-20)
 「妖怪さまのお通りだい」という企画展に展示されていました。猫は年を経ると妖怪となって、尾が二股になり化けるようになるそうで、それを猫またといったようです。展示物は、宇都宮市今泉・八坂神社の天王祭で使われる飾り物だそうです。

 

居眠白猫亭(天王町2-2-26)
 「猫が居眠りするようなくつろぎ空間」という意味のようです。学生の選んだカフェ8選に選ばれていましたので、若い感性にもあう店なのでしょう。

 

ネコノヒゲ(水戸市植物公園 小吹町504)
 インドやマレーシア原産で、シソ科の宿根草だそうです。長いオシベとメシベを猫のヒゲに見立てたようです。

 

黒猫(三叉橋(みつまたばし)すぐ下流の木橋)
 備前堀にかかる通行はできない木橋の上に猫がいました。川の波から見ると、鯉が猫の方に向かって泳いできていたようで、それを猫は見ていたのでしょう。

水戸の猫(1)

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