ぶらっと 水戸

水戸の見て歩き

水戸のお寺にある掲示板(5)

2024-01-31 21:18:51 | 水戸

朝(あした)には紅顔あって夕べには白骨となれる身なり(安楽寺 元吉田町2511)
 平安時代の和漢朗詠集が出典で、室町時代の蓮如(れんにょ)が「白骨の章」で用いた言葉だそうです。「一瞬先は闇」が人生で、だから阿弥陀仏をたのんで念仏しなければならないといっているようです。蓮如は、浄土真宗本願寺派8世宗主で、本願寺中興の祖といわれているそうです。安楽寺は浄土真宗本願寺派だそうです。

 

人は善根をなせば必ずさかう(妙法安心教会 栄町)
 日蓮が「上野殿御返事」で言った言葉で、善根は「よい報いを生み出す原因としての善行」、「さかう」は栄えるということだそうです。妙法安心教会は日蓮宗だそうです。

 

迷いの岸から悟りの岸へ合わす手と手が渡し舟(祇園寺 八幡町11-69)
 仏に帰依して手を合わせることが大事であり、迷いの岸から悟りの岸へと渡ることのできる舟こそ信仰心なのだといった意味なのでしょうか。祇園寺は曹洞宗だそうです。

 

永劫(ようごう)の善苗(ぜんみょう)を種(う)える(妙真寺 河和田1-1646)
 日蓮の初期の教学である「守護安国論」にある言葉だそうです。そのままですが、永劫普遍のよき種を植え育てるということのようです。親鸞も水戸で「五劫思惟(ごこうしゅい)の苗代に兆載永(ちょうさいようごう)の代(しろ)をして」と、似たような歌をうたったそうですが、農民が最多だったかつての社会で、わかりやすい農業の言葉が使われたということなのでしょう。妙真寺は日蓮宗だそうです。

 

他力とは如来の本願なり(報仏寺 河和田町887)
 浄土真宗の根幹をなす言葉だそうです。阿弥陀如来の本願は、すべての衆生を極楽浄土に往生させるということなので、衆生はそれを信じてたのむのが他力であるということのようです。報仏寺は真宗大谷派だそうです。

水戸のお寺にある掲示板(4)

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みとちゃんの進出状況(13)

2024-01-30 20:52:17 | 水戸

Tシャツ(備前堀灯籠流し会場)
 これは、去年の8月16日に行われた備前堀の灯籠流しの際に見た、みとちゃんがプリントされたTシャツです。水戸黄門まつり用に作られたもののようです。みとちゃんと一緒に、花火提灯山車が描かれているようですが、どれも水戸人が自慢するもののようです。

 

アンダーパス壁画(新道赤塚駅西線アンダーパス 36°22'51.7"N 140°24'31.9"Eあたり)
 去年、赤坂駅西線の、常磐線をくぐるアンダーパスが開通したようです。その壁面に、みとちゃんなどが描かれていました。

 

子供アート(本町照明灯柱 本町1)
 浜田小学校の生徒が描いた絵や文の寄せ書きを、照明灯の柱に飾るイベントが、本町で行われています。そこに、みとちゃん(写真の上方)も描かれていました。みとちゃんは、子どもたちにも好かれているようです。

 

マット(アダストリアみとアリーナ 緑町2-3-10)
 先日、スポーツ・健康フェスティバルが、アダストリアみとアリーナで開催されるということで、行ってみました。入口のマットにも、みとちゃんがいました。ゆるキャラブームは全国的に下火になってきているようですが、水戸でみとちゃんは人気があるようで、その姿があちこちで見られるようです。

 

箸袋(白河そば店 見川3-720-1)
 白河そば店では、みとちゃんの箸袋を使っていました。こうして見ていると、確かに、みとちゃんはそうとういろいろなところへ進出しているようです。 

みとちゃんの進出状況(12)

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水戸の酒の話(26)

2024-01-29 21:16:06 | 水戸

 市民会館で開催されていた茨城談書会展を見てきました。書家に酒の好きな人が多いからなのか、中国の詩に酒がよく出てくるからなのか、いくつもの書で酒に関する字が目につきました。

 

 書は小林千早です。唐代の詩人・白楽天(はくらくてん)の詩だそうです。始めの7字は「甕頭竹葉経春熟」で、「甕(かめ)に入った酒(竹葉)は春になって熟し」、最後の7文字が「心期同醉卯時盃」で、「一緒に卯酒(ぼうしゅ 午前6時頃(朝)に飲む酒)を飲んで酔いたいものだ」といった意味のようです。朝の花を見に来ませんかとうたった詩のようです。

 

 書は境田桂風です。唐代の詩人で酒仙といわれた、李白(りはく)の「将進酒」(酒をささげ進むる歌)という詩だそうです。中央あたりに「会須一飲三百杯」とありますが、「すべからく一気に三百杯飲むべきだ」ということだそうです。いかにも誇張した昔の中国風の言い方ですね。この詩などは、文章の至る所酒だらけといった感じのようです。

 

 書は水上煌雲です。唐代の詩人・王翰(おうかん)という人の「涼州詞」という有名な詩だそうです。始めの部分は「葡萄美酒 夜光杯 欲飲琵琶 馬上催」で、「ブドウの美酒を夜に光る杯に注いで飲もうとすると馬上で弾く琵琶が酒を勧めているようだ」といった意味のようです。西域へ戦に向かう戦士をうたったものだそうです。

 

 書は池田芳翠です。「酒力醒茶烟歇」と書いてあるそうで、宋代の詩人・王元之(おうげんし)の「黄州竹楼記」の一節だそうです。「酒の酔いが醒めるのを待って茶を点てて飲む」という意味だそうです。隠者の雑念のない世界をいっているのでしょうか。

 

 書は石河茜舟です。「竹葉觴」と書かれているそうですが、竹葉は酒のこと、觴はさかずきのことだそうです。全体で、さかずきを意味したり、酒の入ったさかずきのことをいうそうです。竹葉は、笹の葉の露が集って酒になったなどという故事によって、酒のことをいうようになったという説もあるそうです。この竹葉から、日本では「ささ(笹→酒)」という女房詞(にょうぼうことば)もできたそうです。

水戸の酒の話(25)

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水戸の椅子(16)

2024-01-28 21:04:03 | 水戸

 以前、市民会館の、おもに長椅子をご紹介しましたが、ほかにもいろいろな一人用の椅子があるようです。面白いので見てまわってきました。今日もたくさんの人たちが、勉強などで椅子を使っているようでした。

 

1F
 一般に多用されているパイプ椅子のようです。机を囲んで、それぞれが違う色のこのパイプ椅子が並ぶと、なかなかオシャレに見えるようでした。市民会館で使われている椅子は、どれもそれほど珍しいものでははないようですが、場所によっていろいろ種類を変えているようでした。

 

1F
 ピアノはスタインウェイのようでしたが、イスはヤマハのようでした。木製で、漆塗りなのでしょう。いかにも重そうに見えます。

 

2F
 高熱で成型した木製の椅子なのでしょう。背中の部分に四角い穴があいていました。

 

3F
 これはプラスチック製のようです。背もたれの両側が、湾曲している椅子が多いようでした。

 

4F
 そうとう湾曲した木製の椅子のようです。貼った布の色を何種類かそろえているようでした。

 

4F
 屋上の石庭に置かれた石製の椅子です。個人が寄贈したようでした。A小ホールと板の間の利用がない場合などに、この庭園に入れるようです。アートタワーが目の前に見えます。

水戸の椅子(15)

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水戸の方言(21)

2024-01-27 21:08:14 | 水戸

  今回は名詞です。それぞれの3行目以下には、私のひとり言がだいぶあります。

 

あまや(「いばらきの昔ばなし」)
 納屋、物置
 全国方言辞典では南部・福島・栃木・茨城とあります。「雨屋」なのでしょうか、もしそうなら、雨をしのぐ建物といった感じなのでしょうか。水戸で農家の蔵を見ていると、入口前あたりの屋根が広く作られているので、雨の時にもそこで作業ができる建物という感じもあるのかなとも思います。

 

えさばや(「いばらきの昔ばなし」)
 魚屋
 全国方言辞典を見ると、「えさば」だけでも魚屋という意味があるようです。「えさば」に通じる「いさな」という言葉には、クジラだけでなく、小魚という意味があるようなので、このあたりから来たのではないかなとも思うのですが…。

 

おし(ひ)とず(「内村町史民俗編」)
 お手玉
 全国方言辞典に「おしとつ」を、茨城・栃木でおてだまのこととあります。お一つ、お二つといった、お手玉の数え歌からきた感じがしますね。

 

きごや(「いばらきの昔ばなし」)
 物置
 木小屋は、大言海では「材木ヲ積ミオク小屋」とあります。木でできた小屋でなく、木を保管する小屋をいうようす。それが、物置や納屋の意味になっていったのでしょうか。

 

くね(「水戸地方の方言資料(1)」)
 柵、垣根
 全国方言辞典では「畑境の垣根」とあります。「杭根(くね)」と岩波古語辞典にありますので、語源はこのあたりなのでしょうか。大言海は、「(竹を)くねらせた籬(かき)」とみて、竹垣を想定したようです。

 

けえけえ(「いばらきの昔ばなし」)
 百日咳
 全国方言辞典には常陸水戸(常陸方言)として、「けいけい」、百日咳とあります。風邪による咳(せき)の表現に「けんけん」などがありますので、擬音語なのでしょうか。

 

ざいごっぽ{「水戸地方の方言資料(1)」)
 田舎者
 「在(在所)」には、いなかの意味があるようです。「こ(ご)」は所でしょうから、それに「水戸っぽ」のように「坊」がついてできたのでは…。

 

しおとうじ(「いばらきの昔ばなし」)
 海水浴
 「潮湯治」とういうことのようです。全国方言辞典では名古屋方言となっています。でも、広辞苑にもあるので、広くいわれたようにみえます。「しおゆあみ」ともいうようです。海水浴は、健康によい湯治と見られていたようですね。

 

しめし(おしめ)(「水戸地方の方言資料(1)」)
 おむつ
 岩波古語辞典には、「湿(しめ)りをとる布、おしめ」とあります。古語が方言に残った例なのでしょう。

 

たんぱら(「いばらきの昔ばなし」)
 気短か
 全国方言辞典には青森・岩手県九戸郡・秋田県平鹿郡・宮城・福島・栃木県塩谷郡とありますが、茨城でもいわれたようです。単純に考えると、「短腹」ですが、どうなのでしょう。

水戸の方言(20)

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