まずは、前回の読者アンケートを振りかえってみます。「毎年恒例の日経金融機関ランキングでは、ソニー銀行が顧客満足度で4年連続首位と圧倒的な強さを見せましたが、あなたはこの結果に納得できる?」では・・・
1位:納得できない 61%
2位:納得できる面もあれば、納得できない面もある 20%
3位:納得できる 17%
となっています。1位は「納得できない」ですね。6割の得票になっています。一方で「納得できる」は2割を切るレベルですから、全体的に見れば、少なくとも当サイトのユーザーのみなさんのほとんどは、この日経金融機関ランキングに違和感を感じている、という結果になっております。
日経は金融機関の顧客満足度を云々論評する前にまず、自社のランキングの顧客満足度を調査した方がいいんじゃないですかね?
どの組織もそうですが、自己批判できる組織というのはほとんどありません。特に職業意識が強く、プライドの高いエリートが集うような組織で、かつ競争がほとんどない業界の場合はなおさらそうですね。マスコミはその典型であります。
新聞に「訂正」がたまに載っていますが、謝罪の言葉はなく「間違えましたが、それが何か?」という感じですもんね(笑)。メーカーが同じことをやるとたちまち袋叩きにあうと思います。
新聞の自己保身を一番感じるのは、新聞の電子化についてほとんど触れられていないことですね。温暖化対策やCO2削減という観点から考えた場合、新聞の電子化というのはかなり貢献すると思います。あれだけ大量の紙が一夜にして無価値になるシステムというのはどう考えても持続不可能ですが、雑誌の電子化は取り上げられても、新聞の電子化はあまり取り上げられることはありません。あれは欺瞞ですねぇ。
もちろん新聞各社からすれば、集配システムや大規模印刷工場への今までの投資、雇用などを考えれば、おいそれと電子化されても困るわけですが、自分たちが困る記事は載せないというのは「新聞よ、お前もか」という感じがいたします。
・・・と思いっきり話がそれましたが、2011年版の当サイトユーザーランキングでは、いきなり住信SBIネット銀行が独走しております。完全に2位以下をぶっちぎっております。一方のソニー銀行はといえば下位に沈んでおります・・・。
http://www.ginkou.info/modules/xoopspoll/index.php?poll_id=653
どこかの銀行がぶっちぎるのは分かりやすくていいと言えばいいですが、ランキングを集計する方からすればややつまらないという面はあります(笑)。ぜひ他の銀行もがんばってほしいものですね。
では、前回の読者アンケートについて、投票がまだの方はぜひ投票をお願いします。
〔投票〕http://www.ginkou.info/modules/xoopspoll/index.php?poll_id=665
〔前回のコラム〕http://www.ginkou.info/modules/xfsection/article.php?articleid=489
さて今回は、デフレについて。
--- Ginkou ---
デフレで私たちは損している? 得している?
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20101228/217763/
― 日本は10年ほど緩やかなデフレの状態が続いています。デフレの定義は一般物価水準が持続的に下落することですが、デフレ退治のためにインフレ待望論も聞かれます。そもそもデフレはそんなに良くない状態なのでしょうか?
工藤 それが実は、すべてにおいてそうとは言い切れない部分があります。デフレの場合、僕たちは既に「補助金」をもらっているんです。
物価が下がっている一方、額面の数字が変わらない貨幣を保有することは、保有貨幣に対して補助金をもらうのに等しい効果があります。本当にデフレが経済に良くないのであれば、デフレの時代に補助をもらわないといけないのは企業のはずで、家計ではないのです。家計はデフレで補助金をもらっている側です。それがもし害ならば、損をしている企業を支援するのが筋です。
・・理論モデルを使っている立場からすると、著名な「フリードマンルール」といわれるものがあります。これは名目金利はゼロが良いという考えで、この時インフレ率はマイナスになるのですが、それが最適と考えるもので、社会厚生を最大にするインフレ率はマイナスであると結論づけています。
・・その意味でも、デフレを退治した方がいいというスタート地点はコンセンサスを得にくい。そういった理論的な結論と人々の感覚とギャップが出ている理由は、ずっとデフレでかつずっと景気が悪いからでしょう。「デフレ」と「不景気」という言葉が、日本ではほぼ同義語のように扱われてもいます。デフレが嫌だと言っている人の大半は、不景気が嫌だと言っているのではないかとも思います。
・・1つの物事に両面の意味がある時に、マイナス面だけを見続けると、インフレになろうとデフレになろうと、結局みんな困った、困ったと言ってしまうのではないでしょうか。
・・不況でインフレだったらもっと悲惨なはずです。ただでさえ稼ぎが少なかったり失業してしまったりした人は、少ない現金預金を頼りに生きているはずです。そこにインフレが襲った場合、なけなしの貯蓄が氷のようにどんどん溶けていくのです。インフレの場合、本当に大勢の生活困窮者が出てくる心配をしないといけないでしょう。
・・今は安く生活できるために何とか貯蓄の取り崩しで生きていけるわけですが、本格的なインフレになった場合、生活が成り立たなくなるのは間違いないでしょう。いずれにせよ、インフレに対してバラ色一色のイメージを持つのは危険です。
・・いずれにせよ、少なくとも私の理解では、インフレはいつも嫌々発生しています。インフレ税率5%程度のインフレが起きるといいなと言ってインフレを起こし、その結果、税収が思い通りに確保できてまた2%のインフレに戻したなどという事例は、いまだに世界のどこにもないはずです。
そういう意味では、中央銀行がインフレ政策に及び腰になってしまう気持ちはとても分かる。いったん始めてしまった時に全然コントロールが利かなくなる。そうすると本当に日本は先進国ではなくなってしまうでしょう。
・・インフレが始まったら、インフレに合わせて金利を上げてくれる金融商品もあるとは思います。その意味でいくと、逆にデフレのままの方が、こつこつ普通預金口座に貯蓄してきた庶民にとっては、幸せなのかもしれません。
・・これまで申し上げた通り、デフレ脱却、インフレ誘導策、及び景気回復について考える時、人為的なインフレは財政再建の手段としては優れた手法とは言えるけれども、必ずしも国民の幸福感や景気回復を担保するものではないのです。
景気回復策のつもりでインフレを目指す政策を唱えている方が多いですよね。でも経済学的に言うと、それは主張されている方の意図は別にして、財政再建最優先を訴える内容になっており、必ずしも庶民の幸福実感にプラスに働く主張ではないのです。この議論を考える時、その点については忘れないでいただきたいと思っています。
〔 出典:日経ビジネス 〕
--- Ginkou ---
まずインフレとは何か、デフレとは何か、ということですが、モノの値段=物価がどういう状況かを表現する言葉ですね。たとえば缶ジュースを例にとると、毎年120円→130円→140円と上昇していくようだとインフレ、逆に120円→110円→100円と値下がりしていくようだとデフレ、ということになります。
モノの値段が上がるということは逆に言えばお金の価値が下がるわけで、そういう状態はインフレ、モノの値段が下がるということは逆に言えばお金の価値が上がるわけで、そういう状態はデフレ、ということになります。
で、世界の常識からいえばインフレというのが普通の状態です。ありとあらゆるモノの値段が毎年ちょっとずつ上昇するのが常ですね。日本も一昔前はやはりインフレ経済で、電車料金は数年に一度上がっていましたし、子どもの頃の記憶では、御菓子やジュースの値段が徐々に上がっていった記憶があります。
ところが今の日本は世界に名だたるデフレ経済で、物価は極めて安定しております。電車料金もコメの値段も、パンも牛乳も卵もトイレットペーパーもほとんど値段は変わらないと思います。もちろん一部には値段が上がるものもありますが、一方で、電化製品やプロバイダー料金、パケット代などを中心に放っておいても値段が下がっていくものもあり、全体的に見ればほとんどモノのねだんは変わらないか、むしろ前年よりやや下がっている、ということですね。
昨年と同じ生活を維持している限り、生活費はほとんど変わらないか、場合によっては少し下がっている状態です。
そう考えればモノの値段が下がるデフレというのは全然わるくないわけですが、昨今の政治の場ではその反対の「インフレ待望論」がしきりに取り上げられております。少なくとも「デフレは悪い」という認識では、政治家のみなさんの思いは一致しているようですね。
それはつまり、上記コラムでも指摘されている通り、「デフレと不景気という言葉が、日本ではほぼ同義語」のように扱われているから、ということなのでしょうね。
デフレの場合、何が一番強いかと言うと現金です。預金です。放っておいてもお金の価値が高まるわけですからね。
逆にデフレの場合、何が一番恐ろしいかと言うと借金です。企業で言えば借入で、個人で言えばローンですね。これまた放っておいても実質的に借金の価値がどんどん高まっていくことになります。
今日本では、企業がどんどん借金を減らして、現預金をふくらませておりますが、これはデフレ経済ではかなり正しい経済行動と言えます。
一方、インフレになれば、そのルールが逆転します。インフレではお金の価値がどんどん減っていくわけですから、インフレ経済で何が一番強いかと言うと借金ですね。借金してどんどん株や不動産を購入すればよいわけです。
逆に弱くなるのが現金ですね。放っておくとお金の価値がどんどん失われていくわけですから、これは恐ろしいことですね。
確かにインフレ経済になれば株価も上昇し、不動産価格も上がり、借金で苦しんでいる個人や会社はかなり楽になります。また給料だって見かけ上はどんどん増えていきます。みんなのマインドが積極的に、前向きになっていく効果もあると思います。
しかしながら、モノの値段が上がり、お金の価値が下がっていくわけですから、コツコツ貯めていた預金がどんどん価値を失っていく恐さがあります。これは特に年金生活者にはダメージが大きいでしょうね。
さらに上記コラムで指摘されている通り、仮にインフレになった場合、そのインフレ率を適正にコントロールできるのかどうか、という現実的な問題もあります。
インフレにはインフレの恐さがあり、デフレにはデフレの良さがある点は、十分注意が必要ですね。
そして預金者&投資家としては、今後日本経済がどちらに向かうにせよ、インフレ下とデフレ下とでは、求められる利殖方法・資産運用方法が全く変わりますから、その点も注意しておきたいところです。
では、今回の読者アンケートは「景気浮揚策としてインフレ待望論が高まっておりますが、インフレにはコツコツ貯めた預金が実質的に目減りしてしまう、という問題もあります。あなたはインフレに賛成?反対?」でいきましょう。2月19日まで。
■景気浮揚策としてインフレ待望論が高まっておりますが、インフレにはコツコツ貯めた預金が実質的に目減りしてしまう、という問題もあります。あなたはインフレに賛成?反対?(2月19日まで)
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