さて、先週に引き続き、外貨預金・投資信託・カードローン・セキュリティのサービス一覧と証券会社比較を更新しました。
なお、先週更新した口座サービスと円定期預金金利比較、FX比較、住宅ローン金利比較についてはこちらからご確認ください。
■今月の金利更新(その1):
http://www.ginkou.info/modules/news/article.php?storyid=766
5.外貨預金・外貨定期預金比較
http://www.ginkou.info/modules/tinycontent/index.php?id=20
今月は特に新しいキャンペーンはありませんね。
さて評価ですが、いつものように
楽天銀行、
ソニー銀行、
三井住友信託銀行、
住信SBIネット銀行、
じぶん銀行に加え、高金利が魅力的な
東京スター銀行、そして外貨預金の提供を開始した
ジャパンネット銀行を★★★としています。
米ドルは、リーマンショック後のアメリカの金融緩和の影響を受けてずっと下落が続いてきました。つまり円高が進んできたということですね。
しかしながら。
安部政権の発足と共に2013年から円安を試す動きとなり、あっという間に100円を超える円安となりました。
これは、貿易収支の赤字による実需の円安圧力に加え、2013年4月4日に発表された「
異次元」と形容される、日銀の新たな金融緩和策の影響が大きいですね。
ただそうした2013年の円安の動きも2014年に入ると一服し、為替相場は奇妙なまでに落ち着き、見事なまでにレンジ相場を形成しました。
しかし2014年9月に入り、EUでの追加的な金融緩和実施を契機に米ドルが上昇し始め、ついに膠着状態を抜け出してきました。つまりは円安に動き始めたということです。
そしてそうした円安の動きにダメを押したのが2014年10月末に発表された日銀の追加金融緩和策ですね。これは「
黒田バズーカ2」と形容されるほど驚きをもって迎えられました。結果的にその後ガツンと円安が進んでいます!
さすがにこうした極端な円安がずっと続くと思えませんが、ただ上記の通りファンダメンタルズ的には引き続き円安パワーが優勢と言えそうです。2015年はさらなる追加金融緩和が実施されるのは間違いなさそうですしね。
日本の個人投資家からすればやはり円安トレンドの方が投資しやすいのは事実です。大きく動いている為替相場に注目です。
<ドル円為替チャート(1年)>
一方、対ユーロでは、足元で急激に円高となっていますね。新たな金融緩和の見通しやギリシャ問題の再燃など、ユーロ安の材料がたくさんある状況では円高ユーロ安が進むのは当然かもしれませんが。
<ユーロ円為替チャート(1年)>
豪ドルもやや円高傾向ですね。こうしてみると3通貨で動きがかなり異なってきました。注意が必要と言えそうです。
<豪ドル円為替チャート(1年)>
なお、2014年の当サイトのユーザー人気ランキングでは、
住信SBIネット銀行と
新生銀行が1位となっています。
■外貨預金ランキング
http://www.ginkou.info/modules/ranking/index.php#4
6.投資信託比較
http://www.ginkou.info/modules/tinycontent/index.php?id=17
今月の新しいキャンペーンは
住信SBIネット銀行の「SBI証券新規口座開設特別企画!」キャンペーンですね。
これから投資信託を利用しようとされている方はこうしたキャンペーンを上手にご活用ください。
さて評価ですが★★★は、積極的なキャンペーンを実施している
ジャパンネット銀行、
住信SBIネット銀行、そして
楽天銀行としています。
また、投資信託のラインナップについては、多くの銀行でラインナップが充実してきて、さらにメガバンクもノーロード(手数料無料)ファンドを販売し始めたこともあり、「ノーロードファンド」の観点から
住信SBIネット銀行(SBI証券)、
楽天銀行(楽天証券)と
ジャパンネット銀行を★★★としています。
なお、2014年の当サイトのユーザー人気ランキングでは、
新生銀行が1位となっています。
■投資信託ランキング
http://www.ginkou.info/modules/ranking/index.php#5
※投資信託リターン率(1年)ランキング
http://www.ginkou.info/modules/tinycontent/index.php?id=17#4
2015年2月の1年リターン率ランキングです。今月はどんなファンドが1位になったかと言うと・・「
アムンディ・インド・インフラ株式ファンド 『愛称 : マハラジャ・インフラ』」ですね。今月のリターン率は112.9%ということで1年前から「
2.1倍」ということになります。すごいですね!
そしてこの好調は他のインド株式ファンドも同様で、今月は1位から3位までを独占しているほか、上位10ファンド中7ファンドがインド株式ファンドということですね!絶好調です。そのインドの株価をチェックするとこうなっています。
確かに1年前と比較すると22,000ポイントから29,000ポイントへ3割くらい上昇していることが分かります。
ただ、110%~80%という上記インド株式ファンドの1年ものリターンからは乖離があります。個別にものすごく上昇した銘柄があるのか、あるいは同時に円安ルピー高が進んでいるのでしょうか?ということでルピーの推移をチェックするとこうなります。
1ルピー=1.66円から1.92円へ2割程度円安となっています。つまり130%×120%=60%程度の上昇は株価と為替で説明できるということですね!
ただ上位ファンドの実際のリターン率はそれを上回っており、運用の巧拙がさらなる超過リターンを産んでいるということなのかもしれません。だとすると何に投資をするかだけでなくどのファンドを選ぶのかが重要ということになります。果たしてこれらの上位ファンドは良い成績を維持することができるのでしょうか?
グラフを見るとインド株式もルピーも引き続き上昇トレンドを維持しているように見えます。だとすると当面は追い風が吹くのでしょうね。
なおそのようにインド株式ファンドが上位を席巻する中、今月は4位と5位に日本株のブルベアファンドが、10位に中国のA株に投資するファンドがランクインしています。後者については、たしか中国の株価は低迷していたと思いますが、何か個別にラッキーヒットでもあったのでしょうか?
来月も新しいファンドがランクインし、話題を提供してくれることを期待しておきたいと思います。
7.カードローン比較
http://www.ginkou.info/modules/tinycontent/index.php?id=30
まず銀行系のカードローンを比較してみます。★★★は、信用力があって最低金利が3.0%と低い
オリックス銀行の「
オリックス銀行カードローン」と、3.3%の
三井住友カードの「
三井住友カードゴールドローン」となりました。
また、
ジャパンネット銀行が「
ネットキャッシング」の最低金利を2.5%まで引き下げたようですね!こちらも★★★としておきます。
次に銀行グループ傘下のローン会社のカードローンですが、やはり銀行本体のカードローンと比べると金利は全般的に高いですね。銀行本体のカードローンの審査に落ちた場合などに利用すればよいと思います。
この中では、一旦返済すれば何度も1週間無利息になる、新生銀行グループの
シンキと、最低金利が4.7%となっている
アコム、そして4.8%となっている
モビットを★★★としました。
なお、2014年の当サイトのカードローン人気ランキングでは
オリックス銀行が1位となっています。
■カードローンランキング
http://www.ginkou.info/modules/ranking/index.php#7
8.セキュリティ比較
http://www.ginkou.info/modules/tinycontent/index.php?id=18
最近のセキュリティに関する動きといえば、
みずほ銀行が2015年3月からの「ワンタイムパスワードカード」の導入を発表しています。これはインターネットバンキングのログイン時にワンタイムパスワードが発行されることに加え、新しい口座に送金する時にもこのパスワードカードが必要となることから、不正送金被害をかなり防いでくれる効果がありそうです。
三菱東京UFJ銀行も2014年8月から「ワンタイムパスワードアプリ」の提供を開始しているほか、インターネットバンキング専用の無料ウィルス対策ソフトの提供を始めています。また、この3月からは
みずほ銀行と同様に「ワンタイムパスワードカード」を導入するようですね。
また、
住信SBIネット銀行がスマートフォンを利用した認証サービス「スマート認証」の取り扱いを開始しています。振込みのたびにスマートフォンで認証するものでこちらもセキュリティレベルはかなり高そうです。
それ以外には
三井住友銀行も「パスワードカード」の導入を開始しています。こちらは既存のワンタイムパスワード生成機との違いは大きくなさそうですが、持ち運びのしやすさなどの利便性は相対的に高まっているようです。
りそな銀行も、新たな認証方式である「ワンタイムパスワード生成アプリ(ソフトウェアトークン)」の導入を開始しています。三菱東京UFJ銀行と同様ですが、自分のスマホからワンタイムパスワードを入手できるので便利ですね!
このように各銀行がセキュリティ強化を急ぐ理由はと言えばもちろん、インターネットバンキング経由での不正送金被害が増加しているためですね。報道によれば2014年の1年間の被害額が約
29億円ということで、ちょうど2013年から倍になった計算です。もちろん、オレオレ詐欺などと比較すれば被害額は一桁少ないですが、それでも十分な注意が必要です。
ちなみに新たな不正の動きとしては法人向けインターネットバンキングが狙われているという話ですのでお心当たりの方、会社の方は十分ご留意ください。
こうした不正送金の主な手口ですが、1つ目は偽のポップアップ画面によるもの、ということですね。
具体的にはウイルスに感染したコンピューターで、メガバンクなどのインターネットバンキングにログインすると、偽のポップアップ画面が表示されて、そこに騙されて乱数表の番号などを入力してしまうと、情報が盗まれ、犯人に不正にログインされてしまう、という手口です。
偽画面の例は、各銀行が発表していますので参考にしてみてください。
不正送金の主な手口の2つ目は、被害が急速に拡大しつつあるフィッシングメールです。メールを受け取った経験のある方も多いと思います。
フィッシングメールと言われると何かハイテクなものかと不安になりますが、実際にはこちらも偽のポップアップ画面の手口と同様に、偽のログイン画面や添付ファイルに暗証番号等を入力させ、送信させるというアナログのものです。
どちらも確かに巧妙ですが、自衛手段は簡単ですね。「
何があっても乱数表の全ての組み合わせを入力しない」ということに尽きます。
インターネット上でいくら不正な細工をしても、手元にある乱数表の数字の情報を直接奪うのは不可能です。被害に遭うのは主にこうした数字を全て入力してしまった場合だけですね。結局のところ、最後はパソコンではなく人が騙されるかどうかにかかっています。今一度、上記原則を胸に刻みこんでいただければと思います。
通常、乱数表の入力は3マス程度だと思いますが、4マス以上だと「
おかしいぞ?」と思う姿勢が重要ですね。
ここで評価のポイントですが、以下の6つです。まだ全てが○の銀行はありません。
<評価のポイント>
1.生体認証カード
2.ICカード
3.乱数表
4.ワンタイム・パスワード
5.出金メール通知
6.不正利用保険
★★★は
みずほ銀行、
三井住友銀行、
楽天銀行、
シティバンク銀行の4行としました。
なお、2014年の当サイトのユーザー人気ランキングでは
新生銀行と
住信SBIネット銀行が1位となっています。
■セキュリティランキング
http://www.ginkou.info/modules/ranking/index.php#9
9.証券会社比較
http://www.ginkou.info/modules/tinycontent/index.php?id=31
株式の現物手数料については、
SBI証券と
楽天証券、
マネックス証券、そして
GMOクリック証券がずば抜けて低いですね。特に利用する回数が多そうな、売買金額が10万円までが150円以下、50万円までが400円以下、100万円でも650円以下と、1,000円を大幅に切る水準ですね。魅力的です。
この
SBI証券と
楽天証券、
マネックス証券、そして
GMOクリック証券を★★★としました。
また、証券会社の口座開設キャンペーンについては、取引条件がいろいろありますが最大で4万円程度もらえるわけで、どうせ口座を開設するなら、ぜひこういったキャンペーンを併用していただければと思います。
さて株式相場ですが、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災が転機となり大きく下落し、その後はどんぶらこ、どんぶらこと、日経平均で言えば8,000円から9,000円の間を行ったり来たりする日々が続いておりました。
そんな低位安定中だった日本の株価ですが、2013年から上昇を始め、日経平均はあれよあれよと言う間に1万円を突破し、一時は16,000円を超えるところまで上昇しました。
このように株価が上昇した最大の要因はアベノミクスへの期待と、大規模な金融緩和によるものですね。金融緩和が実施されれば原則的には円があふれることから円安要因となるわけですが、実際に大きく円安が進み、それと歩調を合わせるように株価も上昇してきました。
しかしそうした急激な株価上昇はそう長くは続かず、昨年の前半はむしろ株価は停滞し、14,000円から15,000円の間をウロウロする完全なレンジ相場を形成してきました。
そんな不思議な小康状態に入っていた株式相場ですが、再び動き出したのが昨年9月ですね。EUが追加的な金融緩和を発表したあたりからようやくレンジを上抜け株高の動きが鮮明となりました。
さらに昨年10月末に日銀から追加金融緩和策が発表されたのを契機に再び大きく株高が進んでいます。足元では19,000円を超えるレベルまで上昇していますね。
ただ今年に入ってからは原油安などを背景に株価は変動しやすくなっています。金融緩和政策を見ても、アメリカはいよいよ利上げするのでしょうけれど、日本やヨーロッパでは金融緩和がさらに拡大するのは確実です。だとすればやはりそのたびに株価は大きく動きそうです。上がるにしても下がるにしても心の準備だけはしっかりしておきたいものですね。
<日本の株価/日経225(1年)>
一方、世界の株価はこれまでの上昇が一段落したようですね。今後の動きが気になるところです。
<世界の株価/MSCIコクサイ(1年)>
なお、2014年の当サイトのユーザー人気ランキングでは
GMOクリック証券が1位となっています。
■証券会社ランキング
http://www.ginkou.info/modules/ranking/index.php#10
各銀行のサービスを調べたら、ぜひ「2015年版」ユーザーランキング投票にもご参加ください。あなたの1票が、結構、重要です。
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