まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。「再び円安方向に動き出したように見える為替相場ですが、このまま円安傾向が続く?続かない?」では・・・
1位:円安傾向は続かない 37%
2位:このまま円安傾向が続く 33%
3位:むしろ円高傾向が始まる 29%
となりました。ほぼ拮抗しましたね!すばらしい。これこそ為替レートが正しく決まっている証左ですね(笑)。つまり、円高になると思う人、円安になると思う人、変わらないと思う人がちょうどバランスされるような絶妙なところで為替レートは決まるはずです。理論的には。
もっと円高になると思う人が多ければ、円を買うでしょうから円高になりますし、もっと円安になると思う人が多ければ、円を売るでしょうから円安になるはずです。正しいか正しくないかではなく、みんなが思っていることが実現してしまうのが相場の面白いところであり、また難しいところですね。要は「相場を読む」とは、「そこに参加する人々の心を読む」ことに他なりません。
もちろん、統計データなど確固たる数字から相場の適性水準を考える人々が一定割合はいますので、全くデタラメに相場が決まるとは思いませんし、むしろ長期的には為替レートは極めて「正しく」その通貨の力を表していると思います。ただ短期的には、交感神経と副交感神経ではありませんが、押し合いへし合いしながらレートが決まっていっていると思いますので、たとえば、そういう分析派がどれくらいいて、値動きに合わせて取引する値動き派がどれくらいいて、どっちが優勢なのか考えながら「相場を読む」ということなのでしょう。
足元の為替レートは、一旦、円高になり振り出しに戻った感があります。ただ一方的に円高になるというよりは、時折、アメリカ経済のニュースに合わせてグッと円高になるけれど、その後じわじわ円安になるという感じですね。やはリ円安圧力は底堅くあるような気はします。
サブプライム問題は日が経つにつれ、被害の大きさが明らかになりつつありますが、今が悪いニュースのピークのような気はします。これから出てくるアメリカ経済の指標が強くなるのか弱くなるのかが勝負ですね。果たしてどちらに転ぶのでしょうか。
また日本のFX人気がいつまで続くのでしょうか。これもポイントですね。
ちなみに繰り返しになりますが、筆者は短期的に相場を読むことはしませんので、今後円高になるか円安になるか分かりません。投資スタイルとしては相場にほとんど関係なく、毎月一定額、コツコツ外貨投資しています。
では、投票がまだの方はぜひ投票をお願いします。11月17日まで。
〔投票〕http://www.ginkou.info/modules/xoopspoll/index.php?poll_id=311
〔前回のコラム〕http://www.ginkou.info/modules/xfsection/article.php?articleid=211
さて今回は、中国の株式相場について。
--- Ginkou ---
資産家バフェット氏:中国株への「慎重」な投資呼び掛け-急騰に警戒
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003011&sid=a5fBLbIQRHpo&refer=jp_asia
資産家ウォーレン・バフェット氏は24日、中国の主要株価指数が年初来で2倍以上に高騰するなか、中国株投資は「慎重」に行うよう呼び掛けた。
同氏が率いる保険・投資会社バークシャー・ハサウェイの子会社がある中国北東部の大連を訪れたバフェット氏は、「われわれは株価が急騰しているときには決して株式を買い入れない。われわれが株を買うのは企業の成長を確信しているからだ。株式相場が上昇しているときは慎重になるべきだ」と語った。
バフェット氏は、バークシャーが保有していたペトロチャイナ(中国石油)株をすべて売却した。ペトロチャイナの株価は年初来で76%上昇し、時価総額で世界2位の企業となった。中国株の主要株価指数、CSI300指数は、アジア最大の富豪、香港の李嘉誠氏が「バブルが発生しているに違いない」と述べた5月 17日以来、48%上昇している。
〔 出典:ブルームバーグ 〕
--- Ginkou ---
今回は日本の個人投資家にも馴染みの深い、中国の株式相場についてです。ご存知、かどうかは分かりませんが、中国の株式相場が急騰しています。外国人でも自由に参加できる香港の株式市場でこんな感じです。
■香港株式市場(1年)
概ね20,000ポイントをはさんで上がったり下がったりしながらも緩やかに上昇していたのが2ヶ月くらい前まで。ところが7~8月の世界連鎖株安を契機に、「割安感」を感じた人がいたのかどうか一気に株価が上昇し、30,000ポイントに届くか届かないか、という水準になってしまいました。
この背景には、中国人しか参加できない中国の国内市場がバブルであるというのは指摘され始めて久しいわけですが、香港市場も中国人が投資できるようになっていくという話があり、バブルで生み出されたホットマネーが香港に流れ込んでくる、という期待もあると思います。少なくとも香港と中国本土の市場の両方に上場している会社の株価が、中国本土の方が高いという「ねじれ現象」が解消される中で、香港市場が中国本土の株価にさやよせしていくというのは、当面間違いないでしょう。
で、どうするかです。
過熱感があるのは間違いありません。なので誰しも下がる前に売りたいところでしょう。しかし過熱感がある以上、目の前では上昇します。5%とか10%とかではなく30%、50%のレベルで上昇するわけですから、ものすごく判断が難しいわけです。ギリギリまで待って下がり始めたら売ろうと思う人がだんだん増えてくる。それが臨界点に達すると、何かをキッカケにしてガラガラ崩れ始め、売りが売りを呼びバブルが崩壊していくわけですね。
ただ残念ながら、どこまで上昇するかは誰にも分かりません。ここが全くもって悩ましいところです。
ちなみに当サイトでは株価の割安・割高を比較できる株価収益率(PER)比較表をご案内しています。
■世界の株価収益率(PER)比較
これを見ると、やはり中国本土の市場は相当高いです。一方で香港は、割高圏内には入ってきたものの、「とってもバブル」という水準まではいっていません。これが30倍に近くなってくると「とってもバブル」感はありますけれどね。
とは言いつつ注意しないといけないのは、我々が買っている「一般的な中国ファンド」が投資しているのは「中国本土の株式市場」でもなく「香港の株式市場」でもなく「香港に上場している中国本土の企業の株」というのが一般的です。で、この「香港に上場している中国本土の企業の株」というのは何と呼ばれているかというと「H株」と呼ばれているのですね。そしてこの「H株」は上のグラフの中にもあります。倍率は何倍かと言うと・・・約27倍。ウ、かなり黄色信号ですね。
さらに最新の数字をキャピタル・パートナーズさんのサイトでチェックすると今や約29倍です。ウーン、そろそろ潮時ですかね。
■キャピタル・パートナーズさんのサイト
http://www.capital.co.jp/
というわけで筆者はボチボチ、売却することにしました。まだまだ上昇するかもしれませんので一気に売却することはしませんし、そもそもが長期投資なので、中国が高度成長を続ける限りは割高な株価もいずれは適正になることを考えれば、全株売却してしまう必要性もあまり感じていません。
しかしながら最近の株価上昇で、ありがたいことに相当残高が増えていますので、当初想定していた割合から随分、増えてしまっています。売却していくというよりは、これを元に戻していく「リバランス」に近いのかもしれません。
でもPERが40倍とかになれば全株売却してしまうかな(笑)。いずれにせよ要注意です。
ちなみに筆者の具体的な投資戦術についても当サイトで公開していますので参考になさってください。こちらの資金では、今月、保有している中国ファンドの1割を売却してみました。
http://www.ginkou.info/modules/xfsection/article.php?articleid=212
さて、今日の読者アンケートは、高騰が続く中国株式市場ですがあなたの投資スタンスは?でいきましょう。11月24日まで。
■高騰が続く中国株式市場ですがあなたの投資スタンスは?(11月24日まで)■
http://www.ginkou.info/modules/xoopspoll/index.php?poll_id=314
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