普通のクーラーボックスと、中華製バッテリー駆動式冷蔵庫を使用している僕。
中華の冷蔵庫は容量が52Lと大きく、冷却力はまあまあ(但し設定温度に対する、実庫内温度制御が相当アバウト)と、そんなに悪くは無いのですが、
糞重いし、デカいので結構大変。
つ~わけで、 溜まりに溜まっていたカードのポイントを全部使って今回買ったのが、HiKOKI のコードレス温冷庫 UL18DB というやつ。
https://www.hikoki-powertools.jp/products/powertools/li-ion-other/ul18db/ul18db.html
以前、これと全く同じ物を一度入手したのですが、 息子がキャンピングカーを買った事から、ほぼ新品のままあげてしまい、以降は、前と同じ様にクーラボックスに氷をぶっ込んで使っていました。
一方、中華製はハイエースへの車載用と考えていた事も有りますが、それを愛車のキャンピングカーに載せて使おうとしたらストレス溜まりまくり。
比較的?コンパクトに造られていたとしても、 やはりコンプレッサーが付いている分デカく、中に物を満タンにすると積み卸しが大変。
その理由の一つが、キャブコンタイプのキャンピングカーというのは、キャビン空間こそ大きいのですが、出入りドアその物はそんなに大きくないんです。
*故に、 昨今は車体後部に大きな物が入れられるようにデカいハッチが付いているキャンピングカーが多いです。
さらに、そこから車内に入れる場合、入ってすぐの頃にある廊下?は、廊下という程の広さは無く、 ダイネットも大抵は常時ベッド状態ですから、デカい冷蔵庫は当然載らない
おまけに長いウインドサーフィンのボードをリアハッチから入れているので、その僅かの廊下すら消失して無いし(笑)
そんなら!と 入り口すぐの廊下ではなくて、 常設ベッドになっているダイネットの上に載せようとすると、狭いキャビンドアを”えいやこら!”と無理してくぐらせた後、
一度床に置くようにして、次に自分が車内ステップに上がってから、もう一度「えいや!」とベッドの上に載せる事になる。
ましてや、キャンプの他の物等でベッドの上までが満載だったりすると、それをどけたり、真夏なんかは糞暑いなかで筋トレしているようなもので、 それだけでウンザリしてしまう。
そんなこんなでベッドの上に置けたとしても、何かで急ブレーキでも掛けよう物なら、冷蔵庫ごと前に吹っ飛んでくる? 可能性がある。
他に出し入れできる処は無いのか?というなら、自分の車はウインドサーフィンの道具を出し入れする為のリアハッチがあり、ただ、縦ドア為に幅はありません。
入れられなくは無いですが、ハッチから入ってすぐ横はバスタブが面積の半分を占め、その中にポータブルトイレが置いてあるし、
で、残りの半分は脱衣等をするフリールーム的になってはいる物の、 キャンプのテーブルやらイスやらでかなりの面積を取りますし、ボードを縦置きで収納している事が多いので、かなり狭い。
それでも、リアのハッチから無理に入れようとすると、デカすぎてギリギリの幅を、体に対して冷蔵庫縦にして押し込む事になり、キャビンドアからの出し入れとほぼ同じ大変さ。
こうなると、何かでキャビン後ろで作業したい場合に、載せた冷蔵庫を一々降ろしたりしなくてはならない。
まあ、そんな理由から、 比較的軽くて大きさ的にも丁度良いクーラーボックスを常時使っていたわけですが、 どうしてもキャンピングカーで使える冷蔵庫が欲しくなり、
サイズ的には、上記の問題がある程度クリアできるので、
ある意味衝動的な買い物でした。
他の?言い訳としては、この夏結婚した娘夫婦が海とか行く等した時に、氷を用意しなくても、そのままバッテリさえ有れば冷やせるし、もし子供が出来たりした際にとても便利(だろう)というもので、 まあ、娘夫婦を出汁にしたわけです。
さて、新たに届いたHiKOKIの冷蔵庫ですが、 容量は25Lとクーラーボックスの35lより小さいのですが、実際には以外と広い。
なぜなら、クーラーボックスは半分近くを氷に取られるわけで、それ入れないと全く意味ないわけです。
真夏のキャンプで、幾ら涼しいとはいえど日中に30度近い環境ではすぐに氷が無くなってしまう事から、 結果的に15L近い量の氷を入れることになります。
なので、実容量は20L程度となり、 通常はビールとかの飲み物を専用に冷やし、後の食材はキャンピングカーに備わっている40L冷蔵庫で冷やすという使い分けが多い。
1~2泊のキャンプが大半なので、それである意味十分なわけですが、3日以上や、家族キャンプなどの場合は、車内冷蔵庫の容量だけでは全く足らなくなるのは幾度も経験済みで、
クーラーボックスも人数が多いとビールやワイン等で完全に満たされてしまうし、そもそも、食材というのはかなりの空間を消費するものなのですね。
そんなわけで、 HiKOKIの UL18DBを購入したわけですが、実際に使ってみると、 案外と消費電力が大きく、 あっというまにバッテリーが無くなる。
ちなみにキャンピングカーの冷蔵庫として有名なエンゲル製は、 家の40Lで消費電流が3~4A程度、
HiKOKIは、25Lで設定温度を同じ5度にした場合でも、 5~6Aとかなり電流を食う。
なので5Ahの、冷蔵庫で使える純正工具用リチウムイオンバッテリーを二つ入れて使用すると、 全く冷えてない状態からだとおそらくは8時間程度、 冷えた状態からのバッテリー運用だと多分12~15時間程度。
日中の気温が30度くらい有ると、そのくらいしか持たない。
ちなみに、手持ちのバッテリーが18/36のマルチボルト5Ahが3つ、 18Vの6Ahが3つ程あるので、 キャンプに行く前に充電をしておけば、2日半くらいはギリギリ何とかなる感じ。
でもね~、せっかくキャンピングカー内部に100Ahのサブバッテリー3台 合計約300Ah程有るのだから、
それを使いたいんですよね。
この3台のバッテリーは3年ほど前に積載したので、今は200Ah位しか容量的には使えないと思うが、
それでも、KiKOKIのリチウムバッテリー 5Ahx3+6AhX3=33Ahよりは遙かにデカく、 日中はソーラーによる電力供給も有り、車の冷蔵庫と併せても4~5日程度は持ってくれると思った・・・・。
”思った”と書いたので、ん? あれ?と思って人が多いかと思うが、実はHiKOKIの冷蔵庫の運用には思わぬ落とし穴が有ったんです。
全く冷えない!という大問題。
これは今年の夏、実際にHiKOKIの冷蔵庫を持っていって使って生じた問題で、かなり深刻な物ではあるのですが、それはそれで理由がある。 故に厄介
キャンプ中の朝、冷蔵庫から飲み物を取り出そうとして、気がついたんですけど、
なんか生ぬるい??? でね~かいな? 「あれ?」と思って冷却温度を示すディスプレイをみると、 5度にセットしているはずなのに、表示は13度。
なんで?
まさかサブバッテリーをそんなに短時間で放電させたとは思えないので、 電圧計をみると、バッテリー電圧は12.4V程度有る。
あれ~??? 鉛蓄電池の電圧としては特に低くも無く、使っていれば特段珍しくも無い普通の電圧範囲でもある。
ちなみに 車体装備のエンゲル製冷蔵庫はガンガン冷えている。
温度セットが変わったか、自分のミスで間違えたか?と 操作確認してみると、間違いなく5度にセットされている。
何でだろうな~ とか思いつつも、 とりあえず様子を見ようという事で、そのままにしていたら、
数時間後に今度は19度になっている。
一瞬、”まさか壊れたのかいな?”と小パニック。
買って数回テストして、今回初の実使用で、 こんなに簡単に壊れる物なのかいな?とひたすら疑問。
日本製だし、 HiKOKIでそんなことがあるはずも無い。
しばらく、ん~~~~~ と考えていて、 もしかして!と まだ使ってないバッテリーパックを二つ入れてみた。
すると、途端にコンプレッサーが動き始めて、すぐに庫内温度が下がり始めた。
なんでやろ???
お昼頃にバッテリーを挿したので、 夕方には5度くらいまでしっかりと冷却が出来ていて。
なんで? 偶々か?.と思いつつ、 殆ど入れたバッテリーがだいぶ放電していたことも有り、バッテリーを取り外すと、再びサブバッテリーに接続。
そのまま夕飯とか食べて、寝る前にもう一度庫内温度を確認すると、又10度くらいまで上がっている。
夜なので、ソーラーの充電も無く、 バッテリー電圧は12.4Vくらい。
そのままにして、翌朝に確認したら、 庫内温度は15度くらいだった。
電圧を確認すると、やはりバッテリーの電圧は12.4Vほど有るし、 何で冷えないん? 。
このときは分ってなかったので不思議に思ったわけですが、 もしかして? とテストで車のエンジンを掛けて、しばらくサブバッテリーを充電してみることにした。
1時間ほど充電して、電圧は13.5くらいまで上昇、
すると太陽が昇り、 ソーラーの充電が開始されるまでの短時間(エンジン始動直後から)できちんと5度まで庫内温度が低下。
ここでやっと気がついた。
これは、バッテリー上がりの保護機能????
シガーライターからの冷蔵庫運用というのは、バッテリー上がりの可能性を多分に持っていて、保護機能のない電装品をシガー電源から取り出したりすると、バッテリーが上がってしまうというトラブルが実際にある。
どうやら、KiHOKIの冷蔵庫には、それを防ぐための機能があると推測され、 その設定電圧が約12.5V以上なら通常パワーで冷蔵庫は作動し、電圧がそれ以下になると、バッテリーを保護する為に、 冷蔵庫は最低の能力で動く様になっている、というからくり?らしい。
簡単に言うと、 基本はリチウムイオン製のバッテリーで使用するのが原則で、 シガーライターに挿して、
の運用だと、走行中は13.5~14.5V程電圧があるので庫内を冷やすことが出来るが、エンジンを停止し、バッテリーが放電して、電圧が12.5Vを下回ると、
バッテリー上がり防止の為に、自動的に冷却能力をさげていき、”エンジン掛らないので帰宅できない!!” という悲劇を回避するためだったという訳。
解ってしまえば、メーカーとしては至極当然の配慮でも有る訳ですが、バッテリー上げてしまってのクレームが多発する方が怖いのも合わさってそういった設計になっている物と思われる。
そうですか!めでたしめでたし!と言いたいところですが、 「これってマジで駄目じゃね~!!」と言いたくなった。
キャンピングカーにはサブバッテリーが有り、 最近はかなりリチウムが使われるようになってきたけど、
まだ大半は普通の鉛式のバッテリーでディープサイクルバッテリーが殆ど。
下の写真は、実際に検証している写真。
設定は5度ですが、 ごらんの通り、 庫内温度は上昇していて。
その時のバッテリー電圧が次の通り。
ディープサイクルバッテリーだと、とりあえず10.5V近くまで放電させることが可能で、 冷蔵庫がセーブを始める12.5V何てのは、殆ど放電していない状態でもある。
となると、このHiKOKIの冷蔵庫を、キャンピングカーの車内冷蔵庫として使おうとすると、”現実的に全く役に立たない”ことになる。
まあ、サブバッテリー等は無い、普通の車のシガーソケット電源での使用が前提なので、仕方ないという言い方もある。
走行中はシガーソケットからの給電で冷やし、同時に内部に入れたバッテリーをも充電、エンジン切ったら、後は庫内に装着したリチウムバッテリーで冷やす。
こうした使い方なんでしょうね。
キャンピングカーがサブバッテリーを積んでいるのは、キャンピングカーの設備を停車中に運用する為の物ですので、 出来るなら放電限界の10.5Vとは言わないが、 11Vくらいまでは電力を取り出したいと思うわけですが、
今のままだと、キャンピングカーでサブバッテリーによる運用ができない。
造りましょうかね~、キャンピングカーで運用を考慮したブースターを (笑)