明神池のボート

数日前の深夜、男優さんが穂高に行くテレビ番組を観た。

番組の始まりは新島々の駅。
駅舎や、バス停のベンチが映った。

新鮮な記憶が蘇る。
バス路線の風景も、上高地のターミナルも懐かしい。

７月と言ってたから、私たちが行った時と、そんなに間がない。
テレビ放映のために訪れたときは青空もあって、
大正池も梓川も澄んでいた。

お約束の河童橋も当然放映された。
泊まった宿が風景の中にある。

そして、明神池に。
水がシーンと澄み切っていて、別名の鏡池にふさわしく
水に映る山と樹々、空が、渾然一体となっていた。

明神池にはボートが一艘。
そのボートを見て、つい、吹き出してしまった。

ボートは、私たちが行ったときもあった。
というか・・・いつもあるのだけれど。

あの時…他に人がいないのを幸い、彼がボートに片足を乗せた。
ボートに敷かれていた板がグイっと沈み、彼は瞬間的に足を引き上げた。
板の下に水が溜まっていたのだ。

大笑いだった。
それにしても瞬間的な早業で、殆ど濡れなかったのはたいしたもんだ。
まだまだ捨てたもんじゃない(笑)

こんな一コマが、旅を彩ってくれる♪


ちなみに、その番組のメインテーマは
この時季にしか見られない穂高の朝焼けを見たいということで、
男優さんは涸沢ヒュッテに泊まったのだが。。。
明神池より上の方は雨だった。
結果として、朝日を見ることも叶わなかった。

見られたら、その素晴らしさをまた味わいたいと思い、
見られなかったら、今度こそと願い、
ひとは、感動を与えてくれる地に、何度も足を運ぶ。