「さよならも言えないうちに」 川口俊和 サンマーク出版 2021.9.20
「コーヒーが冷めないうちに」はじまるシリーズ第4作目。
過去に戻れる喫茶店フニクリフニクラを訪れた4人の物語。
「過去に戻って会った相手の"記憶"はどうなるんですか?」
「さよならも言えないうちに」 川口俊和 サンマーク出版 2021.9.20
「コーヒーが冷めないうちに」はじまるシリーズ第4作目。
過去に戻れる喫茶店フニクリフニクラを訪れた4人の物語。
「過去に戻って会った相手の"記憶"はどうなるんですか?」
「ヒットラーの娘」 ジャッキー・フレンチ 鈴木出版 2004.12.8
Hitler's daughter 1999 オーストラリア
雨が降り続いていたある日、
スクールバスを待つ間に、
オーストラリアの少女アンナが始めた「お話ゲーム」は、
「ヒットラーの娘」の話だった……。
もし自分がヒットラーの子どもだったら、
戦争をとめられたのだろうか?
もし今、だれかがヒットラーと同じようなことをしようとしていたら、
しかもそれが僕のお父さんだったら、
僕はどうするべきなのだろうか?
「透明な螺旋」 東野圭吾 文藝春秋 2021.9.10
久々のガリレオシリーズ。
このシリーズが何作あるのか知らないが、半分も読んでないと思う。
房総沖で男性の遺体が見つかった。
失踪した恋人の行方をたどると、関係者たして天才物理学者の名が。
草薙は、横須賀の両親のもとに滞在する湯川学を訪ねる。
犯罪そのものは割りと早く見えてきたが、
その後の裏事情がなかなか面白かった。
生き延びるために幼子を手離すしかないシングルマザー、
次第に洗脳されるDVから逃れられない恋人など、
どんなに悲惨で葛藤があっても当事者が動かなくては手を差し伸べることもできない。
もどかしいことだ。
「彼女が知らない隣人たち」 あさのあつこ KADOKAWA 2022.3.26
初出「しんぶん赤旗日曜版2022.7.5~2021.8.8」の「彼女の物語」。
隣で暮らすあなたのこと、私はどれだけ知っているだろう。
本は「私の隣」で起きている。
福島の原発やウクライナの現状に憤っても、
物価高に文句を言っても、
正直なところ、やはり身近なことではない。
そんな自分を振り返った……
外国人というだけで暴力をふるわれたクエか言う。
「周りに人がいたんです。見ていた人がいたんです。でも、見ていただけでした。だれも男たちを止めてくれなかった。警察を呼んでもくれなかった。(略)」
P189
不祥事を起こして頭を頭を下げる国会議員の姿が浮かんだ。議員の「ご心配、ご迷惑をかけて申し訳ない。心からお詫び申し上げます。深く反省し、これからは、みなさまの信頼を取り戻すためにも職務に邁進していきたい所存です」(略)
紗希が首を傾げながら「おじちゃんたち、みんな同じこと言うね。他の謝り方しちゃいけないのかなぁ。でも、難しいから紗希、何言ってるかわかんないけど」
「六つの村を越えて髭をなびかせる者」 西條奈加 PHP研究所 2022.1.25
九度蝦夷地へ渡り、アイヌ文化を後世に伝えた最上徳内の半生を描く。
江戸中期、田沼の時代、幕府では蝦夷地開発が計画されていた。
出羽国の貧しい農家に生まれた最上徳内は、師の本田利明の計らいで蝦夷地見分隊に随行する。
蝦夷地の雄大で厳しい自然、アイヌの少年や長たちと交流するうち、徳内の中に北方とアイヌへの愛情が育まれていく。
自然の脅威、アイヌを虐げ搾取する松前藩との確執、幕府の思惑ーー
それでも徳内は想いを貫く。