ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

一年 経った

2015-06-30 08:43:18 | 戀(こい)
彼が戻ってから、既に一年が経過した。

ほぼ毎日会っている。
時間の遣り繰りが難しいときもあるが、
余程の用事がない限り、最優先だ(^^;

何も話さずボーッとしていても、二人でいると豊かな気分。
甘えることも、弱音を吐くこともできる。
もちろん、お互いに。

そして……殆ど毎回、イタシテいる。
互いに、困ったもんだと言いながら(苦笑)
まあ、この歳になると、健康状態確認のようなものだ(爆)

数えてみた。
数えたからといって、何の意味もないんだけれど…

365日という期間。
会わなかったのが23日だった。
彼の都合の方が、ちょっと多い。
その内一度、彼の明らかなウソがあった。
妻絡みだから、言わぬが花と思ったのだろうが、ボロッとバレた。
やはり、嘘だったことがシコリになってしまう。
嘘をつくなら、つき通してほしいものだ(^^;

365日分の23日。
つまり、342日、会ったということ。
わざわざ、時間を合わせて。
一般的に考えると、メチャクチャとんでもない数字と思う。

でも家族は100%毎日一緒にいるわけで、
しかも、時間にしたら、割合は極端に下がるわけで、
濃さが全く違うとわかっても、
何気なく、意識することなく、共にいる時間の重みを考えてしまう。

ワガママと欲望は際限ない。
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「火星に住むつもりかい?」

2015-06-29 18:08:49 | 
「火星に住むつもりかい?」 伊坂幸太郎 光文社 2015.2.20

密告、連行、苛酷な取り調べ。
暴走する公権力、逃げ場のない世界。
しかし、我々はこの社会で生きていくしかない。

この状況で生き抜くか、もしくは火星にでも行け。
希望のない二択だ。

その人と接していた時の印象や体験が、「警察による発表」や「噂話」に
よって上書きされていく。「信じられない」「良い人にしか見えなかった
のに」と首を傾けながらも、「濡れ衣だ」と思うのではなく、「人は
見かけによらない」と嘆く。

人間は、安心できる情報よりも、危険を煽る情報に、より反応するんですよ。
失敗や恐怖の経験は、生き物として忘れてはいけない、ということから
かもしれません。弱点を改善するように意識づけるのは、大切なこと
ですから。だから、『大丈夫だよ』と言われるよりも、『大丈夫に見える
けど、実は危ない点もあるんだよ』と言われるほうがより深刻に受け止め
て、そして
噂話として回りやすいような気がします。

振り子が行ったり来たりするように、いつだって前の時代の反動が起きて、
あっちへ行ったり、こっちへ来たりを繰り返すだけだよ。

どうすることもできないよ。振り子の揺れを真ん中で止めることは
できないからね。大事なのは、行ったり来たりのバランスだよ。
偏ってきたら、別方向に戻さなくてはいけない。正しさなんてものは、
どこにもない。スピードが出過ぎたらブレーキをかける、少し
緩めてやる。その程度だ。

『1984年』に通じる世界に向かっているような日本。
公権力がターゲットを定めると、どうにでもできそうで恐い。
お話だけに、留まってほしいものだ。
というか、変な方向に進まないよう、一人一人が自覚しなくては!
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「虹」「出張料理 おりおり堂」

2015-06-27 09:23:44 | 
「虹」 周防 柳 集英社 2015.3.30

娘を奪われた女の絶望と執念。
探偵と組んだ命がけの追跡。
報復すべきか、否か。

愛する者に死なれたとき、
まず「茫然」、そして「悲嘆」
第三段階は人によって「絶望」と「怒り」

自殺ってのは、死ぬ以外にぜったいに道はないってくらい、
ぎりぎりに気持ちが切羽詰まったときにやるんだ。そのとき
その人に自分の姿は見えてない。ましてや残された者のことを
考える余裕なんてない。
遺書を書くってのは冷静に自分を見つめる行為だ。だから
書いているうちに気持ちが整理されて、ときには死ぬ気が
失せることもある。そんな余地もなく、一足飛びに崖から
飛び降りるのを自殺というんだ。

誰かを憎んでいるとき、人は死ぬことを忘れる。

憎い気持ちを愛に転じるのは難しい。でも簡単な方法が
あります。
自分を責めるのをやめるのです。そうすれば、おのずと人を憎む
気持ちも薄れる。誰かを憎む気持ちは、自責の念の裏返しである
ことが多い。
ご自分の答えを求め続けるのはよいことです。なにかを求める気持ち。
そこには必ず意味があります。いちばんいけないのは絶望です。


「出張料理おりおり堂」 安田依央 中央公論新社 2015.3.25

アラサー婚活女子・山田澄香とイケメン料理人・仁。
依頼人に応じて、美味を届ける。

超軽いノリに、ときにウンザリだが、詳細に書かれている料理は、
食べてみたいオンパレード。

亡き妻の面影を写し、幸せを約束するという藤村に澄香が言う。
「幸せにしてやるとか、してやれないとか、違うんじゃないですか?
幸せって二人でいっしょに作っていくものだと思うんですけれど」

この話は、卯月~長月。
9月には、神無月~弥生、刊行予定と。



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「サラバ ! 上・下」

2015-06-24 22:52:40 | 
「サラバ! 上・下」 西 加奈子 小学館 2014.11.3

強烈な個性の母と姉。
僕は周りの顔色をみて、空気を読んで、受け身に徹する。

父は穏やかながら自分を貫いている、ようだ。
僕・歩はイランで産まれた。
10歳の頃住んだエジプトでは、ヤコブと出会った。
数ヶ月もすれば、僕らはほとんど、ジェスチャーなしで話をすることが
できるようになった。不思議なことだった。
アラビア語が話せないのに、確実に会話し、冗談に笑い、質問して、
確かな答えを得ていたのだ。
僕らにはきっと、僕らにしか分からない言葉があった。

今でも覚えている、別れの言葉がある。
「サラバ。」
アラビア語の「さようなら」である「マッサラーマ」を初めは使っていたが、
僕がふざけて「マッサラーバ!」と言い出したのが、始まりだった。
「マッサラーマ」と日本語の「サラバ」の組み合わせを、僕は気に入って
いたのだが、ヤコブは単純に「サラバ」を気に入った。
「とても綺麗な言葉だ。」
実際、ヤコブの「サラバ」は美しかった。
まるで、「さようなら」という意味ではないように聞こえた。
輝かしい可能性を孕んだ、キラキラした3文字に思えた。
そして僕らの「サラバ」は、様々な意味を孕む言葉になった。
「明日も会おう」「元気でな」「約束だぞ」「グッドラック」
「ゴッドブレスユー」そして「俺たちはひとつだ」。
「サラバ」は、僕たちを繋ぐ、魔術的な言葉だった。

そして、家族がバラバラになり、日本での生活になった。

周りの目を意識しない姉の行いを恐れ、恥ずかしく思う。
自分は真っ当でありたいと思うが、やりたいことも見つからないまま流される。

考えられないくらい、普通の人になったような姉が言う。

「私が、私を連れてきたのよ。今まで私が信じてきたものは、私がいたから
信じたの。私の中に、それはあるの。『神様』という言葉は乱暴だし、
言い当てていない。でも私の中に、それはいるのよ。私が、私である限り。」
「私が信じるものは、私が決めるわ。」
「あなたも、信じるものを見つけなさい。あなただけが信じられるものを。
他の誰かと比べてはだめ。あなたはあなたなの。あなたは、あなた
でしかないのよ。」
「あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ。」

イランの混迷、エジプトの政権交代、阪神大震災、9.11、そして 3.11……
社会の大きな変化も、背景に流れる。

揺れる「僕」は、エジプトでヤコブに再会し、方向を見出だす。

蛇足だけど……
この作者は、会話のカギカッコを閉じる前に" 。"を付けている。
こういうのもアリか。

この小説はかなり話題になった。
リクエストの順番が回ってくるまで随分と時間がかかった。
おそらく、若者の読者が多いんだろうな。



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現状が優先だけど……

2015-06-23 22:04:21 | 日記
前に書いたかなぁ……

学びたいことを学べるチャンスが与えられた。
父の世話と、どうにか両立できそうだったので、申し込んで
試験と面接の結果、受講の運びとなったのだが……

断った。

時間が変更になっていたのを気付かなかった。
面接時、最終的に決定した内容を知らされた。
そのとき初めてわかった講習会場は、車では通えない場所だった。
そのことに気を取られて、
時間に目がいかなかったのだ。

終了時間が10分、遅くなっていた。
たかが10分、されど10分!
終わってから実家に走ることを考えると、慌ただしさが増すばかり。

長丁場の講習だから、
最悪、事故にも繋がりかねない。

今の段階で、父の生活時間を変えさせると混乱するかもしれない。
一気に認知症ということもありうる。

私が諦めるしかない、という選択。

仕方ない、と思うと同時に、
何故私だけ!という憤りも、チラッとある。
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