ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「乱鴉の空」

2023-02-24 09:37:29 | 

 

「乱鴉(らんあ)の空」 あさのあつこ 光文社 2022.8.30

 

ニヒルな同心・木暮信次郎と、元刺客の商人・遠野屋清之介。

「弥勒」シリーズの11(?)作目。

 

信次郎が消え、手下の伊左治が大番屋で取り調べを受けた。

破落戸と思われる火傷の痕を持つ死体が続けて見つかるも詮議されない。

泡銭を夢見る者たちーー。

 

どうにも真っ当な伊左治がいい。

 

ーー心は蓋のない瓶のようなものだ。上手く揺らせば、口から様々なものが零れ出る。相手の心内を揺らし、乱し、しゃべらせる。ーー

 

 

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「風の港」

2023-02-19 08:23:38 | 

 

「風の港」 村山早紀 徳間書店 2022.3.31

 

いつものように、ようやく回ってきたリクエスト本。

数ページ読んだところで、再読と気づいた。

まあ、よくあることだ(笑)

 

当然、覚えているのは漠然とした流れだけだから、

村山さんのふんわり温かな世界に、新たな気分で入り込む。

 

世界に続く空港で旅人たちの人生が交差する。

 

「自分の周りにある、地続きの場所だけを世界だと思っていてはいけないよ。同じ言葉を話すひとだけを自分の友達だと思ってはいけない」

 

 

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「アルプスの少女ハイジ」

2023-02-18 19:36:26 | 

 

「アルプスの少女ハイジ」 ヨハンナ・シュピリ 光文社 2021.6.20

 

言わずと知れた「ハイジ」の完訳版。

アニメを観てないし、

子供の頃、子供向けの本を読んだ記憶しかない。

 

初出は1880年=明治13年。

 

19世紀の南イタリアには、ナポレオン戦争後1816年に、ブルボン家の同君連合下にあったシチリア王国とナポリ王国が統合されてできた両シチリア王国と呼ばれる国があった。

ハイジのおじいさんは、ナポリ軍に入隊し、シチリアで戦ったことになっている。

ヨーロッパ全体が波乱の時代、それまでの価値観が大きく揺らいだ時代だったようだ。

 

因みに、同じ頃、「若草物語」がうまれ、少し後に「赤毛のアン」がある。

 

アルプスの情景描写が素晴らしく、デルフリ村に行きたくなった。

 

改めてしっかり読んでみたら……宗教色がかなり強い。

クララのおばあさまとペーターのおばあさんがハイジの宗教心を目覚めさせ、培う存在として大きな役割を果たしている。

 

50以上の言語に翻訳され、5000万部以上売れてるとか。

 

 

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「ミトンとふびん」

2023-02-18 08:52:03 | 

 

「ミトンとふびん」 吉本ばなな 新潮社 2021.12.20

 

何ということもない話。

大したことは起こらない。

登場人物それぞれにそれなりに傷はある。

しかし彼らはただ人生を眺めているだけ。

 

長い間、そんな小説を書きたかった。

 

   ーーあとがきーー

 

この上ないふびんさを自明のこちして持つじんるいと、その輝かしい幸せを乗せて、いつでもどこでも地球は回ってるんだな。

 

  ーーミトンとふびんーー

 

どんなに他人と親しくなり、その人のことをわかったつもりになっても、結局その他人とは自分の中に生きているその人にすぎない。その人本人ではない。

 

なんとかなる。悲観でも楽観でもない。目盛りはいつもなるべく真ん中に。なるべく光と水にさらされて、情けは決して捨てず。

 

  ーー情け嶋ーー

 

 

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「本好きの下剋上 第五部 女神の化身Ⅹ」「本好きの下剋上 短編集Ⅰ」

2023-02-12 09:13:28 | 

 

「本好きの下剋上  第五部  女神の化身Ⅹ」 香月美夜 TOブックス 223.1.1

 

通巻31巻。

100ページ超の書き下ろしがあった。

いよいよ次巻で完結らしい。

このところpixivの「本好き~」しか読んでないが、Web原作を読み返そうか……。

 

「本好きの下剋上 短編集Ⅰ」 香月美夜 TOブックス 2019.11.1

 

図書館で見つけて、サクッと再読。

 

 

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