明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



以前、“私が作ってるのは誰でしょうクイズ”をやって正解者にはささやかなプリントを差し上げたものだが、ブログの流れ、文章の端々から漏れたところから判る方がいたようである。そう考えると、そんな方々には、只今制作中の人物はすでにお見通しであろう。 私が浮世絵に興味を持った最初は、役者絵などどれを観ても似たような顔、また描く顔の角度も皆同じ。しかしある役者の、描き手の違う画を複数枚ならべて見ていたら、ある共通の特徴があった。それは現代人の私には並べないと気付かないようなものであったが、ちゃんと描きわけていることが判った。当時の庶民はその違いを見極め、楽しんでいたに違いない。江戸庶民は渋い。そう思ったら西洋の常識に染まった眼は随分野暮で安っぽくなってしまったものだ、と思ったものの、そう簡単に修整が効く物ではなく、出品した作品を二回も差し替える、というドタバタを演じる始末である。上下が逆さまに見える眼鏡をかけて生活する、という海外の実験をTVで見たことがあるが、最初こそヨロヨロしていたものの、ほどなく普通に自転車に乗ったりできるようになっていた。たいした脳の対応能力であるが、それにしたって修整期間は必要であろう。年内中になんとかならないものだろうか。

オイルプリントプリント映像

2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』より

月刊ヘアモード12月号 no・693
不気味の谷へようこそ第9回 脳内イメージを表す人形写真

※『タウン誌深川』25日“明日できること今日はせず”連載5回「芭蕉の実像」

HP

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