明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



九代目市川團十郎と十二代守田勘の辺りを知調べようと古石場文化センターへ。講座が開かれるらしく、ロビーで『入江長八』のビデオがモニターから流れていた。平に塗るだけだった漆喰をレリーフ状にするこて絵を考案した。深川に住んでいたとは知らなかった。 明治時代にからんだ日本人は面白い。写真や情報が、そこそこ残っていることもあるし、歴史の境目に握った指の間からはみ出たような個性的な人物が多い。顔だって今の日本人からすると個性的である。絶滅したといいたいくらいなのが、びっくりする程の長い顔である。九代目もかなり長い。鏡花がいれば充分な気がして三遊亭圓朝を作るかはまだ決めていないが、興味深いと思うと明治が絡んでいる。図書館員に「大丈夫ですか?」と起こされる。おそらくイビキをかいて寝てしまい、脳溢血や脳卒中を疑われてしまったのではないか。 ぼんやりしながら青山のビリケン商会へ。『流れ雲旅』北井一夫出版記念展。昔はニコリともしない接客スタイルだった社長の三原さんが、すっかり演技プランを変え、ニコニコしながら立ち働いている。つげ義春さんにサインをいただく。私は小学校の高学年にガロにはまり、一連の60年代の名作をガロ誌上で読んでいる。お気に入りはつげ義春と佐々木マキであった。もっともきっかけは『カムイ伝』のくの一の、ハレンチ学園と次元の違うエロであったが。その後、さらに次元の違う『ゲンセンカン主人』と出合うことになる。午前中に入江長八のビデオを見て、『長八の宿』の作者に会うとは。

石塚公昭HP

『タウン誌深川』“常連席にて日が暮れる”第5回



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