低域だけが取り残されてしまったのは、出力トランスの不平衡電流だろうと見当をつけました。幸い、出力管には個別に自己bias抵抗500Ωをつけています。片側にResistor boxをつなぎ、歪を見ながら最適値を探りました。9.5kΩから11kΩの辺りで歪がストンと落ちました。10kΩの抵抗を実装して再測定。これなら使いものになるでしょう。L-channelの方は何もしないで先の特性が出たのは僥倖だったようです。
今回、Thermal delay tubeに48V仕様のものを採用しました。C電源用の38V巻線を整流して得たDC 50Vで動作させる魂胆です。電圧の追い込みで抵抗をとっかえひっかえしているうちに、filamentに200mA以上流れているのに気づきました。DCで160mAが定格の巻線なので、1.4倍ほどの過負荷です。Filamentに通電するのは起動時の1分余りの時間だけだし、その期間は+B巻線がほとんど仕事をしていません。このままでも大丈夫そうですが、念のために10Vのトランスを追加して、ACで点火することにしました。整流回路を実装していた平ラグを取り外し、跡地にトランスを固定。
このトランスはpilot lampの役割をする白色LEDの点火にも使います。結果論ですが、+B安定化回路に入れた赤色LEDがすぐ近くにいるので、これと兼用してもよかったと思います。
このトランスはpilot lampの役割をする白色LEDの点火にも使います。結果論ですが、+B安定化回路に入れた赤色LEDがすぐ近くにいるので、これと兼用してもよかったと思います。
整流基板の場所を変更して電源部の配線をすませました。仮留めしている配線もありますが、大半が最終形になっています。
古い電源トランスに全負荷を与えたら発煙という事態も経験しているため、まだ安心はできません。
古い電源トランスに全負荷を与えたら発煙という事態も経験しているため、まだ安心はできません。