それでは改めましてお休みなさい。
また、明日。
良い時間になって来て丁度切れ間にも達したので、今日のところはここまでとします。
次の土日から25回目として第三章 課題図書から再スタートさせますのでよろしくお願いします。
それにしても、長い、長すぎます。
短めの小説と思っていたのですが、これでもまだ、約5分の1しか終わってません。
まだまだ、いっぱいありますね。
やっぱり一つの小説をブログで連続公開するのって大変なんですね~。
やっぱり、ホームページ【よったろー屋本舗】で一気に出した方が楽ですね。
でもやりかけたものは最後までやらなきゃですね。
次の土日でも引き続き連続更新をしていきます。
そして、昼食の時間――
でみちゃんはサンドイッチを持って来ていた。
「ふっ勝利しての食事は旨いな」
「で、でみちゃん、それ……」
「契約者しょーすけ、君の頭の中で作ったサンドイッチだ。旨いぞ」
夢の中の出来事が本当に起こっていたかもしれない事に俺は驚いた。
「そ、それは……」
俺は気のせいだと思った。
でみちゃんの仲間になるつもりではいたが、まさか本当に俺の頭の中で調理したとは思えなかったからだ。
だが、本当に、彼女のサンドイッチは俺の頭の中で作っていたサンドイッチとそっくり、うり二つだった。
あり得ない、あり得ないと思っていたら、でもちゃんがやってきて。
「明日こそ、私が作るんだからね」
という捨て台詞を残して悔し涙を滲ませて去っていった。
え?まさか、本当に俺の頭の中で昼食を作っていたのか?
俺は訳がわからなくなった。
最後の第十三戦――
それは、水着相撲だった。
最終戦で何故、相撲?とも思ったが、俺にとっては嬉しいゲーム。
十二分に楽しませて貰うことになった。
がっぷり四つに組んだ、二人は互角の勝負を繰り広げた。
魔法は一切抜きの力と力の勝負。
水着が引っ張られて食い込み千切れそうになったり、俺の目を存分に楽しませてくれた。
勝負は俺が影響した。
俺が眺めの良い位置に移動した時、でもちゃんと目が合った。
それで、でもちゃんが恥じらった隙をでみちゃんが見逃さなかった。
上手投げで土俵の外に押し出した。
「そんな……」
天を仰ぎ、悔しがるでもちゃん。
よくやった、二人とも。
十分、俺を楽しませてくれた。
ありがとう。
サンキュウ。
謝々。
どちらが勝って、どちらが負けたかなんてどうでもいい。
俺は楽しかった。
ありがとう――本当にありがとうという気持ちでいっぱいだった。
そんな夢を見て、俺は朝を迎えた。
翌朝登校し、いつもの日常を過ごす。
第十二戦目は――
料理対決だ。
正直、昼飯を競うんだから、この十二戦目だけやれば良かったんじゃねぇか?って気分になるんだけどな。
が、これもただの料理勝負じゃなかった。
悪戯ネズミが食料を食べようとやってくるからだ。
二人は悪戯ネズミから料理を守りながら課題の料理を作り上げて行く。
時間は夢の中の時間だけど、2時間だ。
その中で出来た料理を俺が食べて、審査をする。
ちょっと待て、衛生面は大丈夫なのか?とツッコミたくなるが、俺の意見は即座に却下された。
勝負は互角……と思われたが、明らかにでみちゃんの方は喰いたくねぇって気持ちになった。
料理中にネズミがダイブしたからだ。
俺はあれを食べねぇといけないのかと戦慄を覚えた。
結局、おれはでみちゃんの料理を吐きだし、勝利はでもちゃんの方となった。
六勝六敗で最終戦にまでもつれ込んだ。
第十一戦目は――
間違い探しだ。
複雑なジオラマを俺が、百点分、変更する。
それを二人同時に探して、多く間違いを見つけた方が勝利するというものだ。
これは、でみちゃんがまた勝利した。
六勝五敗となり、でもちゃんの方が後は無くなった状態となった。
第十戦目はファッションショーだ。
二人がそれぞれデザインした服をショー形式で次々と披露していく。
それを見た審査員ってか俺なんだけど、持ち点百点×百着の1万点満点で審査する。
俺は次々と変わる衣装を厳正に審査した。
っていうか、俺の好みの度合いを数値化していった。
結果は九千七百五十九対九千七百五十一ででみちゃんに軍配をあげた。
理由は、水着が一点多かったのと、ランジェリーみたいな服が俺のドストライクだったのがあったからだ。
大分、目の保養をさせてもらった気分だった。
これで、五勝五敗、イーブンにまで戻した。
第九戦目はバスケだ。
シュートを決めれば二点、離れた位置からなら三点が入るというのは変わらないが、細かいルールが違っていた。
まず、ドリブル禁止。
パスでつないでいかないとダメで、三秒以上持っているとボールが破裂して相手のボールになる。
ボールは途中で二個になったり三個になったりする。
ボール毎に得点が決められていて、二個目は二倍、三個目は三倍の得点が入る事になっている。
プレイヤーは分身で別れたでみちゃんとでもちゃん達。
プレイヤーの数は十人ずつ。
ゴールは自動運転で移動し続けて、三十秒毎に敵のゴールと味方のゴールが入れ替わる等、複雑怪奇にルールが変更されている。
ルールを覚えるだけで、時間がかかってしまうんじゃねぇかと思ったが、二人は慣れているのか、ちゃんとゲームになっていた。
このゲームはでみちゃんが勝って四勝五敗となった。
第八戦は――
美術コンテストだった。
ヌードを描いて綺麗な方が勝利となる。
俺は、服から元に戻された。
どうでも良いけど、俺の扱い、かなり雑じゃねぇか?
「さあ、脱ぐのだ、契約者しょーすけ」
でみちゃんが脱衣を催促してきた。
「脱ぐって俺が?そこは普通、女の子がやった方が良いんじゃねぇの?」
「私は描かねばならん。だから脱ぐのだ」
「男が脱いでもえづらが汚ねぇだけだって」
「わかった。では……」
俺は女の子に変えられた。
「うぅ……」
俺は女の子として辱めを受けた気分になった。
こいつら夢の中だと思って好き放題やってくれるな。
俺の厳正な審査の結果、勝ったのはでもちゃんだった。
負けているでみちゃんに票を入れる訳にはいかなかった。
明らかに、技術的にでもちゃんの方が綺麗に描けていたからだ。
これで、三勝五敗。
もう一回しか負けられない状態になった。
第七戦は迷路だった。
先にゴールまでたどり着いた方が勝ちというゲームだ。
お、知ってる。
これなら解るぞ。
「おい、これの攻略法は知ってるぞ。片方の腕を壁側につけてそれをなぞっていけばゴール出来るぞ」
俺は得意げに言った。
「甘いぞ、契約者しょーすけよ、それだとゴールまで時間がかかってしまう。それにこの迷路は特別製だ。3D迷路になっているからその常識は通用しない」
あ、そ、そうなの?
俺はガックリきた。
せっかく役にたてると思ったのに。
だが、あれこれ悩んでいる暇など無かった。
ゲームはスタートしていたからだ。
この迷路は落とし穴やシャワーはもちろん、モンスターや壁が変形する等のトラップも多々あった。
俺には全然解けない問題を解かないと先に進めなかったりして、二人との学力の差を見せつけられるようなゲームだった。
正直楽しくなかった。
俺の頭に知らない知識とかが入り込んで気持ちが悪かった。
夢を見ているとしたら、うんうんうなっている所じゃねぇかな、今は。
唯一の救いはでみちゃんと密着出来ていたという事だけだな。
第七戦はでみちゃんが勝利した。
これで三勝四敗だ。
まだ、負けている。
次も取らないと苦しい戦いになりそうだ。
続く第六戦は――
天空までとぎれとぎれに続く梯子。
それを早く昇った方が勝ちというものだ。
何か、そういうゲームが昔にあったような無かったような気がするな。
途中には相手を邪魔したりするアイテムや回復アイテムがあるみたいだな。
どうでも良いけど、俺の頭の中が遊技場と化しているな、これは。
早速、レースがスタートする。
でも下から丸見えなんですけどこれ。
良いのか?
本人達は気にしないのか?
俺の心配っていうか期待どおりの展開となった。
俺にサービスしてくれているようにも思えるなこの勝負。
こんな勝負ならいつまでもやってくれと言いたいな。
バケツをかぶって、服が透けたり、鋏でスカートが破けたり美味しい展開が続くが、梯子を上に上がっていくと小さくてよくわからなくなるな。
あんまり美味しい展開じゃなかったな、これは。
これも、でもちゃんが勝利した。
これで、でもちゃん四勝、でみちゃん二勝で、ピンチだな、これは。
何か協力した方が良いのか?
「おーい、どうしたら良いんだ俺は?」
一応、でみちゃんに聞いてみる。
「契約者しょーすけ、ピンチだ」
「解ってるよ。向こうは四勝だもんな」
「しかたない、ならば、こうだ」
「え?ちょ……」
俺は彼女の魔法で彼女のシャツになった。
そのまま、でみちゃんは俺を着た。
彼女の柔らかい感触が俺の股間を刺激する。
「動くな。集中できん」
「動くなって、ちょっと無理だろ、これは。密着しすぎてるぞこれは」
「二人のシンクロによって敵を倒すのだ」
「シンクロってドキドキして、それどころじゃ」
「行くぞ」
「話を聞けって」
俺の動揺を全く無視して、第七戦が始まる。
続く第五戦――
無数に並んだシュー生地。
これはお笑い番組で見たことあるぞ。
中に、わさびやらからしやらが入っているってやつだ。
これは見ていて楽しそうだ。
「じゃ、じゃあ私から行くぞ」
でもちゃんが食べる。
が、一つじゃない。
三つのシューを食べた。
「ど、どうかしら?」
にやりと笑う。
どうやら、一つずつじゃないみたいだな。
「や、やるな、ならば……」
続いてでみちゃんは五つのシューを食べてみせた。
「ど、どうだ?」
「ふ、ふふ、やるわね、こっちは七つよ」
「こっちは十個だ」
どうやら、前にやった方より、多くのシューを食べないといけないみたいだな、これは。
夢の中だから、太るって事はないだろうけど、実際にやったら何処の大食い大会だって話になるな、こりゃ。
「モガー」
百二十七個のシューを食べたでみちゃんが何かを引き当てたらしい。
転がり回ってもだえ苦しんでる。
ちょっとパンツも見えちゃったな。
何だか得した気分だ。
またでもちゃんの方が盛り返したようだ。
続いて第四戦――
でみちゃんとでもちゃんは小人サイズに小さくなった。
そして、三百メートルくらいのコースが出現する。
コース上にはたくさんの小動物がエサを食べている。
小さくなった二人はこのコース上にいる小動物達を乗り継いで先に、ゴールした方が勝ちというゲームだ。
小さい二人も何だか可愛らしい。
家に持って帰りたくなるな、これは。
俺はミニサイズの二人のレースを楽しんだ。
これは、でもちゃんがタッチの差で勝った。
続いて第三戦――
それは、デンっといきなりそびえ立った、不気味な洋館。
それをスタート地点の入り口から屋上までのタイムを競うゲームだった。
二人は怖いからと言って、俺をサポートとして同行させた。
俺が二人に増えた時は正直ビックリした。
何で二人いるんだとパニックになりかけた。
が、キャーキャー怯える美少女二人に抱きつかれて俺は鼻の下を伸ばしてしまうような良い思いをさせてもらった。
やっぱり、こういうおいしい目に遭わないとな。
俺も自分の頭の中のスペースを貸している甲斐がないってもんだな。
この勝負は、悲鳴の少なかったでみちゃんが連取する事になった。
「くっ、次は負けん」
悔しがるでみちゃん。
「返り討ちにしてくれる」
ふんぞり返るでもちゃん。
二戦目が続けて行われる。
ふと見ると空にいっぱい可愛らしい生き物がぷかぷか浮いている。
どれもこれもゆるキャラっぽいな。
こうして見るとなんだか和むな。
穏やかな目でゆるキャラ達を眺めている俺とは裏腹に、でみちゃん、でもちゃんは大きな水鉄砲みたいなものを装備した。
そして――
「シューティング!!」×2
かけ声と同時に、ゆるキャラめがけて撃ちまくる。
おいおい、何をやって――
そこまで思いかけて、すぐに納得した。
ゆるキャラが一瞬、ドクロに変わる瞬間がある。
その一瞬にドクロを撃ち抜けば、ポイントになるんだ、これは。
ゆるキャラを撃ち抜けば、減点。
要はドクロを撃ち抜いた回数を競うゲームなんだこれは。
おいおい、二人だけで楽しまないでくれよ。
俺も混ぜて欲しいな、これは。
そう思えるくらい楽しそうだった。
勝負の方は、今度はでみちゃんが勝ったみたいだ。
でもちゃんの方が二つ多く撃ち抜いたが、減点が少し多かったため、でみちゃんの勝利が決まったようだ。