読書日記☆こんな本読んでます

2004年1月からの記録です。
この頃積ん読が多くっていけません....

炎立つ (壱~伍)

2005-08-21 |  高橋克彦
炎立つ〈壱〉北の埋み火

高橋克彦

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『陸奥の豪族安倍頼良(よりよし)の館では息子貞任(さだとう)の婚儀が盛大に始まった。平将門の乱が平定されてすでに100年を越え朝廷は蝦夷(えみし)たちを俘囚(ふしゅう)と悔るばかりだった。源平の武士たちの台頭を前に東北の地に黄金の楽土を築こうとした藤原氏の夢がこの夜大きな炎となって燃えあがる。著者渾身の大作歴史ロマン全5巻刊行開始!!』
炎立つ〈弐〉燃える北天

講談社

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『黄金の輝きが招いた戦乱を制した安倍頼良・貞任父子だが朝廷は源氏の総帥頼義を陸奥守として任命した。安倍一族と源氏の永い宿命の戦いがいま始まる。朝廷側に身を置きながらも、蝦夷たちの真実に触れ、藤原経清はもののふの心を揺さぶられる。後に「前九年の役」と歴史に記される戦いへと時は流れる。』
炎立つ〈参〉空への炎

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『大敗を喫した源頼義・義家は謀議を尽くして巻き返しをはかる。安倍一族の内紛、出羽清原氏の参戦で安倍貞任・藤原経清の苦闘がつづく。陸奥の運命を担う二人の男は大きな炎となって空を染めようとしていた。凄絶な戦いが源氏と安倍氏の存亡をかけ、戦さ場に生きる人人の愛と哀しみをたたえながら始まる。』

炎立つ〈四〉冥き稲妻

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『安倍が滅び、出羽の清原一族が治めることとなった奥六郡に藤原経清の妻結有は忘れ形見の清丸とともに留まっていた。清原の嫡子武貞の妻としてである。亡き兄と夫の志を胸に秘め敵方の一族として忍従の戦いを続ける母子の前に源義家が陸奥守として現われる。清原一族の確執が「後三年の役」の嵐を呼び起す。』
炎立つ〈伍〉光彩楽土

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『朝廷に背き、蝦夷の側に身を投じて戦った父藤原経清、叔父平永衡の名を継いだ清衡は源義家の力を借りて乱を治め、藤原に姓を改めて平泉に黄金の都を築いた。堂塔を建て勅使を迎えて栄華を誇る孫の秀衡の許に源氏との宿縁が三たび影を落とす。壮大なスケールで描く、傑作歴史小説ついに完結。』


火怨―北の燿星アテルイ』を読んで、どうしても読みたくて一気に5冊を読み通した。
あまり歴史(という科目)が好きではなかった私だが、通り一遍暗記科目と心得ている歴史の教科書にでもいろいろな疑問は湧く。
義経はなぜ平泉を頼ったのか
平泉はなぜあの時代にあの場所であの金堂をはじめとする大伽藍を作り上げていたのか(修学旅行で見学した)
頼朝はいきなりどうやってあのような政治の仕組みを作ったのか(丸暗記させられた恨みもあるが・・・)そんな知恵がどうしてこの人にあったのか。その割りにすぐ北条氏に取って代わられているのはなぜなのか。
しかしながらそれを突き詰めることなく、生きてきて・・・衝撃であった。
無意識に感じていた疑問の答えがここにある。
知らず知らず中央からの視点に慣らされていた。物部氏は飛鳥時代にだけ存在しているわけではないのである(教科書の歴史であればそこにしか存在しない)

資料の少ない中、このストーリーを伝奇小説にしてしまわずに歴史小説として成立させたことにも頭が下がる。
ところどころ時代が飛んでいるのだが、その間も読みたいと思ってしまうのは欲張りか? 特に清衡が繁栄を築いたあたりを知りたいと思う。



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