読書日記☆こんな本読んでます

2004年1月からの記録です。
この頃積ん読が多くっていけません....

火怨―北の燿星アテルイ

2005-08-19 |  高橋克彦
火怨〈上〉―北の燿星アテルイ

講談社

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火怨〈下〉―北の燿星アテルイ

講談社

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『辺境と蔑まれ、それゆえに朝廷の興味から遠ざけられ、平和に暮らしていた陸奥の民。八世紀、黄金を求めて支配せんとする朝廷の大軍に、蝦夷の若きリーダー・阿弓流為は遊撃戦を開始した。北の将たちの熱い思いと民の希望を担って。古代東北の英雄の生涯を空前のスケールで描く、吉川英治文学賞受賞の傑作。』

岩手県出身の高橋克彦ならではの視点である。朝廷側の資料だけではなく、何か現地に残る伝説などもあるのだろうか。蝦夷の戦いを生き生きと描く。
ちょっとまぁ、連戦連勝で、打つ手が全て当るという都合のよさには首を傾げるけれど、正史で賊あつかいの人物=アテルイに光を当てたという意味では画期的。
日本に初めから住んでいたのは蝦夷や熊襲(この当て字からして朝廷側の意図を感じざるを得ない。正史は権力者側からのみ書かれるのである)で、侵略者は大和朝廷側であったのである。

高橋克彦は『火怨』で八世紀の陸奥を描き、十一世紀からの『炎立つ』、十五世紀の『天を衝く』と続けていく。追ってみるのも一興か。

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