『「相手の気持ちを考えろよ!人間はひとりで生きてるんじゃない。こんな大事なことは、おまえのためを思って言ってるんだ。依怙地にならないで素直になれよ。相手に一度頭を下げれば済むじゃないか!弁解するな。おまえが言い訳すると、みんなが厭な気分になるぞ」。こんなもっともらしい言葉をのたまう大人が、吐気がするほど嫌いだ!精神のマイノリティに放つ反日本人論。 』
哲学者・中島義道氏の著作である。本職の哲学の方でどのような仕事をされているのかは存じ上げないのだが、この手の本をたくさん出している。
ざっと読んで9割共感、1割そうかな?ってとこかな。
じっくり突っ込みどころを探して読んだりはしていない。
大いに共感したのは中島氏に倣って引用すれば
『変なことに、五〇歳を過ぎてますます私は「老成」とか「成熟」とかとは正反対の方向に進んでいく自分を感じます。社会と折り合いをつける賢さを学ぶことはますますなくなり、ますますあれも厭だ、これも厭だ、あれも気に入らない、これも気に入らない……と偏屈になっていきます。ますます他人といることがわずらわしく、ほとんどの他人が気に入らず、そういう自分の不寛容さはもっと気に入らず、しかしどうしようもない……とずんずん社会的に未成熟な人間に転落していくのを感じます』
そう、若い頃は理不尽さに"泣き寝入り"していたものが、きちんと指摘せずにはいられない今日この頃・・・。まだ50は過ぎてないけどね。
以下の10の言葉を他人にも言われたことがない、自分でも思ったこともない人はこれはもう"大人社会"に立派に適合している人で・・・お友だちにはなりたくない。
1 相手の気持ちを考えろよ!
2 ひとりで生きてるんじゃないからな!
3 おまえのためを思って言ってるんだぞ!
4 もっと素直になれよ!
5 一度頭を下げれば済むことじゃないか!
6 謝れよ!
7 弁解するな!
8 胸に手をあててよく考えてみろ!
9 みんなが厭な気分になるじゃないか!
10 自分の好きなことがかならず何かあるはずだ!
自分なりの嫌いな10の言葉を捜してみるのも面白いかもしれない。
まずひとつ「バカなふりしてればいいのよ」