杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

MEMORY メモリー

2024年03月09日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2023年5月12日公開 アメリカ 114分 R15+

完璧に仕事を遂行する殺し屋として、裏社会で絶大な信頼を得ていた殺し屋のアレックス(リーアム・ニーソン)は、アルツハイマー病の発症により任務の詳細を覚えられなくなってしまい、引退を決意する。これが最後と決めた仕事を引き受けたアレックスだったが、ターゲットが少女であることを知り、契約を破棄。彼の唯一の信念である「子どもだけは守る」を貫くため、アレックスは独自の調査を進める中で、財閥や大富豪を顧客とする巨大な人身売買組織の存在を突き止める。(映画.comより)


アルツハイマー病で記憶を失っていくベテランの殺し屋が最後の仕事に挑む姿を描いたアクション作品で監督は「007 カジノ・ロワイヤル」のマーティン・キャンベル。

メキシコ・グアダラハラ。病院に潜入し任務を終えたアレックスは車に戻りますがキーをどこにしまったか忘れていることに気付きます。アルツハイマーを発症し
アメリカ・テキサス州エルパソの施設にいる兄を持つアレックスは、自分も発症し任務の詳細を覚えられなくなったことで引退を決意し仲介人のマウリシオに伝えますが
認めらず次の仕事を命じられます。アレックスはこれが最後の仕事と決めて故郷のエルパソに向かいました。

エルパソではメキシコ連邦警察と共同捜査で人身売買組織を追っているFBI捜査官のヴィンセント・セラ(ガイ・ピアース)が捜査対象のレオンへの囮捜査を行っていましたが、買春をさせられていたレオンの娘ベアトリスに気付かれて騒ぎになりレオンが死亡して捜査は失敗し、上司のジェラルド・ヌスバウムに叱責されます。

エルパソのホテルにデヴィッド・マーシャルの偽名でチェックインしたアレックスは、今回の仕事の仲介人ウィリアム・ボーデンから標的の情報を受けとり、一人目の標的の建設業者エリス・ヴァン・キャンプの自宅に侵入すると、彼を銃で脅して依頼されたUSBを入手し殺害します。この時、エリスの娘の存在に気付いた彼は彼女に気付かれないよう配慮しています。
仕事を終え資料を見返していたアレックスは次の標的が女性であることに気付き嫌な予感を覚えます。兄に会いに行った彼は自分の状態を独白しました。

エリスの殺害現場では、ヴィンセントと相棒のリンダが担当刑事のダニー・モーラに嫌味を言われ、ジェラルドに邪魔されながらエリスの妻ウェンディに事情聴取を行い、彼女が真っ先にジェラルドに連絡したことに不審を抱きます。ジェラルドからチーム(FBI児童労働搾取特捜班)の解散と、マルケスの帰国を告げられ抗議しますが取り合って貰えずヴァン・キャンプ殺しの捜査に集中するよう命じられます。

ヴィンセントは、唯一の証人かつ被害者のベアトリスを移民収容施設からグループホームに保護します。
その日の夜。アレックスがグループホームに侵入しますが、標的が少女(子供)だと気付いて立ち去ります。翌日。ボーデンを呼び出し契約解除を告げたアレックスは、USBは自分が持っていると伝え「あの子を殺したらタダじゃおかない」と脅しました。

その夜。バーで酔客に絡まれていた美女を救ったアレックスは彼女と一夜を共にします。同じ夜。マルケスを飲みに誘ったリンダは、彼からメキシコでは大勢の女性が行方不明になっているのに警察は見て見ぬふりの現状を聞きます。

翌朝。グループホームでベアトリスの無残な遺体が発見されます。
ホテルでそのニュースを見たアレックスは自分がやったのではと疑いマヤに何度も確認した後で、ホテルを出ようとします。車に爆弾が仕掛けられていることに気付いたアレックスの前で、部屋に忘れていった薬を届けにきたマヤがマウリシオに殺されてしまいます。激怒したアレックスはマウリシオを叩きのめしてマヤの死体をトランクに乗せ運転席にマウリシオを座らせて車を爆破しました。
この現場に到着したヴィンセントは、ダニーからトランクの女性からベアトリスと同じ32口径の弾が検出されたことを知らされます。

ジムにいたボーデンを殺害し、廃墟となった実家であるパン屋の地下に身を潜めたアレックスはUSBの中身を確認し、事件の真相を知ります。

ボーデン殺害現場に到着したヴィンセントら3人は、銃弾はベアトリスらの殺害と同じこと、駐車場に落ちていた薬がアルツハイマーの処方薬だと報告を受けます。
ボーデンの妻マリアンヌから夫が不動産専門の弁護士で、エリスと面識がなかったことを聞き出し、更にボーデンだけ違う銃が使われていたことが判明すしたことで、ヴィンセントたちは犯人が二人いると気付きます。

アレックスはヴィンセントに電話し本名を名乗った上で、エリスとボーデンを殺害したのは自分だと明かし、ベアトリスを殺したのはマウリシオで、ボーデンとヴァン・キャンプは子どもを食い物にしていた、相手は大金持ちで弁護士とそのクライアントだと告発し、悪人の俺が奴らを罰するが俺が死んだらお前が罰しろと告げて電話を切ります。

マルケスがマリアンヌと接触し、夫が電話していた相手が不動産王のダヴァナ・シールマン(モニカ・ベルッチ)だったという情報を聞き出します。ボーデンとダヴァナの関係を調べると、ボーデンはダヴァナの息子ランディの弁護士で、ランディはベアトリスがいた移民収容施設の運営、エリスは移民収容施設の建設に携わっていたとわかります。ランディ・ボーデン・エリスは、ヴィンセントたちが追っている人身売買組織の一員だったのです。

アレックスの次の標的はランディだと考えて監視する目をすり抜け、アレックスはランディを殺害しますが、追ってきたヴィンセントと対峙します。そこへやってきたマルケスを制止しアレックスを逃がそうとしますが、マルケスが発砲しアレックスは腹を負傷します。なんとか隠れ家に戻ってきたアレックスは応急処置を施します。

翌朝。アレックスについて調べたヴィンセントとリンダは彼の過去(父親からの性的・肉体的虐待)と実家の存在を知り急行しますが既に姿はありませんでした。

息子が殺され激怒したダヴァナは、非番の警官を護衛に雇います。
アレックスは陽動作戦で攪乱し、ダヴァナに銃口を突きつけますが撃針を入れるのを忘れてしまったため失敗。ダニーはアレックスを捕まえて厳しい取り調べを行います。

ヴィンセントは届けられたアレックスが手に入れたUSBを証拠にジェラルドに報告して彼の身柄をFBIに移すよう頼みますが警察に任せろと言われ、ダヴァとの癒着を示唆されます。
病院に搬送されたアレックスに面会したヴィンセントは、彼からダヴァナが自分とマウリシオを雇ってエリスとベアトリスを殺すよう指示したことを証言すると言われます。しかし彼はエリスとダヴァナの電話音声が録音されているフラッシュドライブの隠し場所を忘れてしまっていました。

ダヴァナの主治医ジョゼフ・マイヤーズは、彼女に脅迫されアレックスを殺そうと病室に侵入しますが、逆に彼の人質にされます。警察に包囲される中、病院を出てきますが、スナイパーに狙撃されますが、それは服を取り替えさせられたマイヤーズでした。その隙をぬってヴィンセントと接触したアレックスは彼にフラッシュドライブの隠し場所のヒントを与えてから自ら撃たれて死亡します。

彼が隠し場所を思い出したことに気付いたヴィンセントは、パン屋の看板に隠されたフラッシュドライブを入手し、司法省のアンディ・ヴィラロボスに提出しますが、はなからダヴァナを起訴するつもりのないアンディは、証人のアレックスが死亡しているし、ダヴァナが大金持ちの権力者だから勝訴できないと暗に揉み消しを伝えます。
失望したヴィンセントが怒りの声を上げると、停職処分になります。

失意のヴィンセントをバーに誘ったリンダ。
その同じ夜。自宅で寛いでいたダヴァナが背後から現れた男に喉を切られ殺されました。バーにダヴァナ殺害事件のニュース速報が流れると、リンダがスペイン語で祈り始めます。それを聞いたヴィンセントはリンダがアリバイ作りのために誘ったと気付きます。
アレックスの遺志を引き継いでダヴァナを裁いたのはマルケスでした。証拠の衣類を燃やし凶器を捨てたマルケスは、車でどこか遠くへと去って行きました。マルケスにも過去の悲惨な事件を立件できなかったトラウマが描かれていました。だからこそ人身売買の黒幕が野放しになることが許せなかったのでしょう。

アルツハイマーの症状が刻々と進行し、証拠の隠し場所を忘れ、撃針の入れ忘れという致命的なミス をしてしまう殺し屋・・・それでも自分の命をかけて「正義」の裁きを下すという悪人だけどカッコイイ生き様を魅せてくれました。😁 

ちなみにアレックスが服用している「ラッパスイセン」はレミニールという成分が軽度から中程度のアルツハイマーの治療薬 なんだそうな😲 
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