さて、もう一つだけ。
先日、風はば先生から「堤未果先生の思いを語る会(https://ssl.form-mailer.jp/fms/8117bf75189800)」を誘っていただきました。後学のため、TPPに関するさまざまな意見・考えを確認するために参加してみようと思います。
TPPと医療を考える・・・。さて、どういった内容かな~と思っております。
さて、少し良い記事があったので紹介します。
超未熟児3つの病気併発 小さな命、助かった
http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20120330153210683
静岡県立こども病院(静岡市葵区)は28日、命に関わる重い3種類の病気を心臓などに抱えた超未熟児の治療に成功したと発表した。病院内外のスムーズな連携や、国内5例目の新技術を用いた人工透析などが救命につながったという。
病院によると、治療を受けたのは沼津市の加藤寛之さん(32)の長男健(たける)君(生後4カ月)。胃に穴が開く胃穿孔(せんこう)や、細菌が血中に入り全身の臓器に感染する「敗血症性ショック」、胎児期の血管が生まれた後も残り正常に血液が流れない「未熟児動脈管開存症」の症状があった。
健君は母裕子さん(31)が妊娠26週の昨年11月24日、伊豆の国市の順天堂大静岡病院で932グラムで生まれた。20日後、腹部が膨らむ異常がみられ、こども病院にドクターカーで搬送された。搬送中はほぼ血圧がないなど、危険なショック状態だった。
到着してすぐに開腹手術で胃の穴をふさいだ後、人工透析で血液の毒素を除去。5日後には心臓の血管を閉じる手術をした。人工透析は、技術改良により超未熟児にも使えるようになった療法で、こども病院では昨年4月に導入していた。
無事に手術を乗り越えた健君は、順天堂大静岡病院に戻り、ことし2月28日に退院。体重は2290グラムまで増え、後遺症もなく元気だという。
こども病院は新生児未熟児科と小児外科、腎臓内科、心臓血管外科の4診療科の連携がスムーズにできたと説明。新生児未熟児科の佐藤慶介副医長(34)は「一つ一つの症状はよく見られるが、複合的に抱えて命が助かった例は珍しい。同じ症状の患者や家族の希望になる」と話している。 (美細津仁志)
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たぶん、PMXか何かの未熟児用を使用したのでしょうけど、難しい状態を乗り越えて子供が元気に育っていると聞くとうれしいですよね。そういった患者さんがいるだけで、医療にやりがいが出るというものです。
さて、同じような新生児関係の話で、これも新たに同じような患者さんの救命に役立つと思うので、いいことだと思います。
岐阜大病院 「新生児集中治療部」を新設
NICUと、状態が安定した未熟児を治療する「継続保育室」(GCU)にそれぞれ6床ずつ置く。県内では5番目となるNICUで、病床は計48になる。
厚生労働省は年間の出生児数一万人当たり、25〜30のNICU病床を基準としており、県内の出生数では40〜50程度が必要。これまでも基準は満たしていたが、ほぼ満床状態が続いている。
治療部は156平方メートルで、分娩(ぶんべん)室に直結して新生児をスムーズに移動できる。肺へのダメージを抑える最新型の呼吸器や、仮死状態の赤ちゃんの後遺症を防ぐ「脳低温療法」を導入し、小児科や産婦人科の医師9人と看護師ら26人が対応する。
先天性疾患の治療法開発や、新生児医療を担う医師や看護師の人材育成にも取り組む。
29日に開設式があり、小児科の折居建治医師は「NICUを持つ他の医療機関と連携して、病床を有効に回していきたい。(妊娠から新生児までを扱う)周産期医療の環境改善へ一助となれば」と話した。
NICUはほかに、岐阜市の県総合医療センターと長良医療センター、県立多治見病院、大垣市民病院にある。(斉藤珠美)
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このように、地域ごとに大きな問題をもつような新生児を助けることができる施設ができています。
しかし、それでも絶対に助かるというわけではないです。妊娠は安全なもの、子供も母親も助かるのが当たり前と思っていてはいけない。ただ、できるだけ子供が元気に、親も元気に生まれてほしいというのがすべての人の願いだと思っています。
そのために頑張っている医療従事者(NICUだけでなく、子供を取り上げる産婦人科やその後生まれた子供を評価し、対応する小児科医、そしてサポートする看護師・助産師さんをはじめとしたいろいろな方々)のことを少しだけ心のどこかにとどめておいてほしいなぁ・・・と思っている今日この頃です。
なぜかって、昨日書いた「医療事故調」関係の話で、「報告書が訴訟に使用されるのは仕方がない」というM3の記事を見たので。
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(略)
ヒアリングを基にしたディスカッションで出された質問の一つが、事故調査と刑事告発との関係。全国医学部長病院長会議の検討案では、「真実を正確に説明し、院内事故調査の報告書を交付する。事故調査の説明を受けた患者家族らが刑事告発し、刑事司法が介入することもあり得る。異状死の届け出が必要ない場合でも、患者家族へ真実を正確に説明することで、刑事告発が誘発される可能性もある。しかし、院内事故調査委員会の自律性を維持するためには必要不可欠。これは医師のプロフェッショナル・オートノミーの理念に基づく」とされている。
南山大学大学院法務研究科教授で、弁護士の加藤良夫氏は、この部分を指摘し、「これは当然の感覚か」と質問。これに対し、ヒアリングの対象者は、「刑事告発される可能性はあり、その権利を奪うものではない」(日医常任理事の高杉敬久氏)など、いずれも否定はしなかった。
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大野病院の医師をはじめ多くの医師が患者さんを助けようとしているのだということを忘れないでいただきたいと思っています。殺そうとしたのではなく、助けようとしていた。
それが罪に問われる、刑事訴訟にあるようであれば、医師がリスクの高い診療科からいなくなるのは仕方がないことではないでしょうか。医師本人だけであればともかく、その医師には妻も子供もいるかもしれないからです。 お金だけではなく、夫・父親が訴訟の対象になれば、世間の目はどうなるかということになります。どれだけ自分自身のことは絶えることができても、子供がいじめの対象になるかもしれないなどと思えば、気持ちは揺らぐかもしれません。
それでは、明日も仕事なので失礼いたします。
いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。
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それでは、また
やはり今、総合病院よりもきちんと専門の科がある大学病院などで診ていただいたほうが良いのかなと思います。
主治医を信用していないわけではけしてないですが、もう一年になります…
白血球とCRPが上がったり下がったりしながらも抗菌薬を服用しても少し下がるだけで基準値になったことは一度もありません。
様子を見るという方法もありますが私としてはなぜ血液検査に異常があるままなのか、体のどこかに炎症があるのになぜわからないのか、どこに原因があるのか突き止めてほしいというのが正直な気持ちです。
誰に相談してもネットで探しても風邪などで一時的に白血球などに異常がでる方は多いようですが私みたいに原因不明でこんなに長く数値に異常がある方などいらっしゃらないみたいで…
この場合、紹介状を書いていただきセカンドオピニオンという方向でいっても良いのかなと思うとこであります。
こんばんは、コメントありがとうございます
白血球とCRPが持続して上下していることを考えると、以前も書きましたが感染症よりは他の疾患を考えたほうが良いと思います。前書きましたが、血液内科よりも膠原病内科の方が良いかもしれません(確か…抗核抗体などは陰性でしたでしょうか?)。
ただ、りーさんの不安などを考えると、セカンドオピニオンを受けたほうが良いようには思います。
納得できれば不安も解消されるのではないかとも思いますし、病状を把握することは重要ですしね。
また、コメントいただければと存じます