新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

首里城リターンズ(その3)

2013-09-29 11:43:25 | 旅行記

「首里城リターンズ(その2)」のつづきです。

円覚寺跡を観た後、道路を横断して龍潭とつながる円鑑地のたもとへ。

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橋(天女橋)を渡った先にあるのは弁財天堂で、首里城公園のHPによりますと、

「円鑑池」は1502年に造られた人工池で、首里城や円覚寺からの湧水・雨水が集まる仕組みになっている。また、ここからあふれた水が隣の池「龍潭(りゅうたん)」へ流れている。沖縄戦で破壊されたが、1968年(昭和43)に修復された。池の水深は3メートルほどである。
「弁財天堂」は航海安全を司る水の女神・弁財天を祀(まつ)っている。建物は当初1502年に朝鮮から贈られた方冊蔵経(ほうさつぞうきょう)を納めるために建立されたが、1609年の薩摩侵入で破壊された。 1629年に修復、このとき円覚寺にあった弁財天像を安置したが、その後荒廃したため1685年に薩摩から新像を移した。しかし、これも沖縄戦で破壊され、その後1968年(昭和43)に復元された。

という波乱の歴史を持っています。薩摩に壊され沖縄戦で壊されと、琉球・沖縄の歴史の縮図のようです…

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この円鑑地の周りに、なんとも奇妙な姿形をしたたちがたむろしていました。

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鴨のようであり、鴨とは色合いが全然違うし。。。

調べると、バリケンという鳥のようです。

こちらのサイトによると、秋田以南日本全国で目撃されている(福岡と沖縄での目撃情報が飛び抜けています)というのは驚き
私は初めて見ました。
和歌山県立自然博物館バリケン特集ページに、

バリケンには「へんな鳥って呼ぶな」って怒られそうですが、「へんな鳥が家の近くにうずくまっているんです」という問い合わせには、まず「アヒルより少し大きくて、顔が赤くて、羽が白や黒ですか?」って聞きます。たいてい、「あっそうです。どうしてわかるんですか?」という展開になります。

とありますが、私も、やはりへんな鳥だとおもいますよ…

   

円覚寺弁財天堂も、そして首里城も、沖縄戦で完全に破壊されたわけですが、この地が米軍の攻撃に曝されたのには理由がありました。

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沖縄・奄美をテリトリーとする大日本帝国陸軍第32軍の司令部が首里城の地下に本拠を置いていたのです。
地下壕の平面図と断面図がこちら

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第1坑口が樹木の間にひっそりと佇んでいました。

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残念ながら壕の中に立ち入ることはできませんので、鉄格子の間からカメラを差し入れて撮影

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なんで発泡スチロールのどんぶりがあるのでしょうか…
鉄格子の隙間から放り込んでも、あんなに遠くまでは届かないはず…

それはともかく、鉄格子の周りの壁に張り付いたが凄い

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南国ですなぁ…
第32軍の遺構としては、こんなのも。

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「旧第32軍合同無線通信所跡」と書かれた杭が立っています。
これが出入口の跡なのか(開口部の大きさはにじり口を横に広げたくらい)、明かり取りの窓なのかはよく判りません。

それはさておき、第32軍は1945年5月28日に首里を撤退し、住民と共に南部へ転戦し、沖縄本島最南端の摩文仁で6月23日に「組織的戦闘」が終了しました(摩文仁の平和祈念公園の訪問記はこちら)。

   

さて、「旧第32軍合同無線通信所跡」からスロープを登ると、

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首里城公園の有料エリア出口久慶門です

130929_1_11 正殿など、有料エリアに入るには、入口の歓会門を目指してに進まなければなりませんが、今回は、亀甲形の石畳を踏みながら、城壁に沿って左に進みました。

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この先の話はまたこんど

【追記】この記事で「第一坑口」と書いた場所は、那覇市のサイトによりますと、坑口ではなくトーチカだそうです。どこへもつながっていなさそうな雰囲気からも納得…。
また、先日、TVでこの司令部壕の保存・公開の話を取り上げていて、坑口は首里城を挟んだ反対側(南側)のものしか残っていないと言っていましたので、これで納得…。

でも、現地でも説明が欲しいなぁ… (2013/10/02 16:44)

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