シャフトドライブ機構のシャフト全体をベアリング込みで交換しました。黒海に行った後、エンジン側のシャフト付け根からオイル漏れが始まり、しかしそのオイル自体は透明度が高いものでした。その付近のオイルシール破損などが原因では無い予感がありました。
数千キロもの悪路を GS 的に使用した報いだったのでしょう。分解してみるとシャフトのユニバーサルジョイントの片方向が 「抵抗感」 があるという正常な状態とはほど遠い 「ゴキゴキ」 でした。今回のオイル漏れは以下の様な経緯だったと推測します。
「高速走行でオイル圧力が高まる → 作動不良のユニバーサルジョイントがシャフト回転の偏心を生む → 後輪側のオイルシールにズレ → 噴き出したオイルがシャフト伝いにエンジン側へ → 走行中に格納されたセンタースタンド沿いに付着」、後にはタイヤの左サイドにもオイルが付着し始めたでしょう。
ルーマニア横断ではフルボトムに近い状態で激しく上下していたスイングアーム。同時に軸回転数の急上昇急降下も頻発し、ユニバーサルジョイントは破損しました。残念ながらアッシーでの交換になった次第です。
「抜けてしまったか」 と心配していたウイルバースのリヤサスは完調で、OH の必要はありませんでした。ドイツ製部品は GS のシャフト同様に丈夫ですね。でも1000GTR はオンロード用なのに今回は設計の想定外な使い方をしてしまいましたので、バイクのせいではありません。
そのお話、私も聞いた事があります。シャフトは折れ
た話を極たまにですが見聞きしたことがあります。今
回、こんな事があって、手にとってマジマジと観察し
てみると、人間の骨と関節の様に思えました。折れも
するし、砕けることもあるのでしょう、生身の体と同
様に。酷使したのがちょっと悔やまれ、可愛そうな気
がしました、シャフトが...捨てずに飾ってありま
す。ガレージではなく、仕事部屋に。このシャフトが
私を無事に家に帰してくれたのですね。合掌!