ZZR1400GTR's Tagebuch(日記)

主に独逸・墺太利・瑞西・南チロルの欧州事情を発信。

再トライ

2009-11-28 19:22:04 | ZZR1400

11月も終わり、もう少しで最低気温が0度を割るでしょう。日中気温が10度を越えてる間に、時速300キロに再トライしてみるつもりです。天気予報では明日は、まあまあな天気、来週は雨が続き、再来週から寒波が到来するようです。すると凍結防止剤の塩がアウトバーンに大量に撒かれてしまうので、春まで待つ羽目になります。

今日、ZZR1400のオリジナルサスを郵便局から北ドイツにあるサスの研究所に送りました。測定してもらうためにです。ドイツでは本格的なサス単体の測定器は数台しかありません。日本の状況も一緒だそう(測定機メーカー談)です。1台1千3百万円もするので、欧州でも50台前後だとか。たまに見かける馬力測定のバイク用ダイノジェットの実に4倍もするのだから無理もありません。

このリヤサスは、自分自身の手作りで、部品を1点1点選びました。15枚近いシムも考え抜いた末のコンビネーション(Topspeed仕様)で、組み込みのときにも1枚1枚デジタルノギスで直径と厚さを測り、重ねた時にゴミが挟まっていないかエアガンで吹いて動作を確認しました。タンクのガス室にもきっちり10気圧の窒素ガスを入れてあります。

時速270キロ(従来のメータ読みでの時速300キロ)付近から起こってくる振動がこれで解消されるのかどうかは試してみないと分かりません。でも、それ以下の速度域全域で、「全く別なバイクになったような」 印象を受けています。GPZ900R や 1000 GTR 用にタンク無しのリヤサスに交換した時ともワンランク違ったものでした。

このブログは元々ZZR1400で大台を果たすための記録用に立ち上げたもの。アウトバーンと言う恵まれた環境がありながら、なかなか達成できなかったのは、「怖い」 と思える瞬間が多々あって、きちんと対峠できなかった 「へタレ」 のせいもあります。

でも昔の大台 (時速200キロ) を、皆がこれといった危険な事も無く達成できた時が来た様に、「死に物狂いな覚悟」 のような悲壮感を持って臨まないとダメだというのには、自分自身納得できないものがあるので、同じ条件なら誰もが 1+1 が = 2 として勘定できるような体験がしたかったのです。

さっき、郵便局から帰ってきたらBMW乗りの隣人と立ち話になり、彼は峠ではピカ一な走り屋、大抵の人ははるか後ろに置いていかれてしまいます。その彼が、あるバイクでアウトバーンの同じ区間で時速300キロを試した際に、1キロ超続く直線路に進入する手前の緩いカーブで時速270キロ位から振動が出てきたが、それでも直線路で時速298キロ吹け切ったと言っておりました。

よく聞くと、PAを思い切り締めこんで、「そこまでの速度域だと F/S も無いよね」 と言い、「デジタルタコメーターが 298 と示したんだから昔のアナログの時のような誤差は無いはず」 とも言っていて、なかなか実際の速度が直線路で時速275キロ付近だったこと、カーブでは時速250キロ位だったはず、と説明しましたが、彼の気持ちを傷付けたくないので言い方に気をつけました。

この、メーター上の話と実測値の違いは永遠に平行線ですが、売られたままのバイクのメーター上の話しに限定した場合、昨今の速度規制メータのままだとメータの表示が300キロ近くの298キロになった瞬間に燃料の増量がなくなるので、体験の空白がメーター上の時速300キロで起こって、論議が咬み合わなくなるのだと思います。

ワクワクする気持ちを抑えられないで居ますが、仕事も詰まっていて、明日にどうにか試せなければ、来春までおあずけになります。

 


目立つ、目立たない、でも ...

2009-11-28 15:58:41 | ZZR1400

倒立のフロントフォークはゴージャスに見えます、目立つ部分でしょう。それに引き換え、リヤサスは目立たない所にあります。

私は今まで排気管を換えたことがありません。ライダー歴30年を越え、20台近くを所有しましたが、交換する意義を見い出せなかったからです。でも、サスは2度交換しました。今回で3回目です。その理由は、オリジナルのサスに満足しなかった、不満だったからです。調整もずいぶんとして、壮大な時間を無駄にしました。信じて、念じて、粘土をこねて金にしようとした様なものです。

ZZR1400は超一級なエンジンを搭載していて、チューンする幅もあって、「今まで生きてて良かった」のようなバイクですが、乗り慣れてくると不満も出てきます。その最たるものが足回りでした。

サスの話は、ライダー歴が長くなるほど、ショップの人間だったり、整備士だったり、業界人だったり、レーサーだったりすると色々な意見がありますが、「本当は良くわかっていない」なんて、口が裂けても言えなくなります。そして、各自が他人に有無を言わさないような言い方になっていく事が少なくありません。最初から議論がかみ合わないことが多くなります。納得も出来ないけど、「あの人が言ってるんだから」 の様な積み重ねで、じくじくした想いが瘡蓋のようになっている、少なくとも私はそうでした。

まだ、頭の中で整理できてなくて、うまく表現しきれないのですが、エンジンのマップチューンが 「勘」 ではできないのと一緒で、サスの話も科学的な数値に人間の感覚的なものを対応させて、相互に意味付ける作業をしないと、十人十色な言いたい放題なまま(今まで見聞きした議論のほとんどがこれ)で終わります。

 

 


リヤサス(ZZR1400)

2009-11-28 06:22:57 | ZZR1400

これは、ZZR1400のリヤサスです。点検のために外してみました。ズッシリ感があります。COMP側も、TEN側も、マイナスのドライバーで無断階調整できるようになっているようです。

COMP側は約5回し、TEN側は約3回しの調整範囲があるようですが、回るだけで、下限上限近くでは変化しない可能性もあります。

タンクも付属していて、整備する時のガス抜き用の穴も、塞ぎ蓋の真ん中に空いています。圧力は10気圧前後かかっているのでしょう。

このサスを手で抱いてみると、いとおしいような気持ちになりましたが、このサスは、路面状態が必ずしも良くないアウトバーンを超高速で突っ走るのには荷が重いと言うのが正直な感想です。

 


Fフォークのバネ交換(ZZR1400)

2009-11-28 04:58:39 | ZZR1400

ZZR1400のフロントフォークのバネを交換しました。オリジナルのバネレートが弱いと考えたからです。オリジナルは 80Nm、交換したバネは 110Nm です。

交換した後、単体で上から押すと前の状態より格段に硬いと言うより 「圧」 を感じます。プリロードは標準では 15mm 指定でした(カワサキのドイツ語版の整備マニュアル)が、19mm の "最弱" にしてみました。調整範囲は 4 ~ 19mm です。

走った感じは、局所的な凸凹を乗り越えた時に 「ゴツン」 ではなく 「這うように、撫でるように」 乗り越えるようになりました。単体で99ユーロ、邦貨で1諭吉ちょっとでしたが、効果大です。

市販車は、上下2割を切り捨てて、真ん中の6割の需要を満たしているような部分があって、前後のサスは顕著だと思います。耐久性はありますが、性能という観点から見ると 「及第点」 なのだけれども、「感動」 はありません。だから、社外サスに憧れが生まれるのですが...

今回のバネはなるべく締め付けずに、自由にさせて、本来の性質を活用しようかと思っています。こんな言い方は観念的ですが、私の体重、使い方に対して明らかにFフォークのバネは弱かったのだと、交換してみて分かった次第です。

Fフォークのオイルの交換はしても、バネは普通は換えないもの。今回はオイルもSAE 2.5W の物にしたのも幸いしたようです。