ぜんこうさん - BLOG

チャリンコ、タイガース、酒など、好きな時に好きな事を書かせてもろてます
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広瀬正 文庫6冊 やっと読み切った

2010-10-03 06:03:58 | なんやかんや
かなり前に本屋で時間つぶしてたら、目があってしまった本。
広瀬正さんという、ジャズミュージシャンでもあり、SF作家でもあり・・・それまで、広瀬正さんという人を全く知らなかった。

タイムマシンというか、タイムトラベルというか、そういうジャンルを得意としていて、読んでいて時代が行ったり来たり、頭がついていかないこともあったけど、風景というか街の描写がばつぐんに上手くて、僕の見たことのない昭和の初めころの風景が頭にうかぶようでした。

SFと言っても、決して宇宙とか未来を描いてるわけじゃなく、現在と近い過去・・・広瀬正さんの生きた時代内をタイムトラベルしてるんです。
ですからSFはどうも・・・という人でも楽しめるかもしれません。
タイムトラベルはどうもなぁ・・・という人だったら「ツィス」「T型フォード殺人事件」あたりならSFらしくないのでOKかも (^^)

若くして亡くなったのが残念でなりません。
もっとこの人の作品、読みたかったなぁ・・・


広瀬正(ヒロセタダシ)
1924年東京生まれ。1972年没。日大工学部卒業後、バンド「広瀬正とスカイトーンズ」を結成。同バンド解散後、同人誌「宇宙塵」「SFM」誌などで活躍。73年『鏡の国のアリス』で星雲賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


1945年の東京。空襲のさなか、浜田少年は息絶えようとする隣人の「先生」から奇妙な頼まれごとをする。18年後の今日、ここに来てほしい、というのだ。そして約束の日、約束の場所で彼が目にした不思議な機械―それは「先生」が密かに開発したタイムマシンだった。時を超え「昭和」の東京を旅する浜田が見たものは?失われた風景が鮮やかに甦る、早世の天才が遺したタイムトラベル小説の金字塔。


東京近郊の海辺の町で密かにささやかれはじめた奇妙な噂。謎のツィス音=二点嬰ハ音が絶え間なく、至るところで聴こえるというのだ。はじめは耳鳴りと思われたこの不快な音はやがて強さを増し、遂に首都圏に波及して、前代未聞の大公害事件に発展していく。耳障りな音が次第に破壊していく平穏な日常。その時、人びとが選んだ道は?そして「ツィス」の正体は?息もつかせぬパニック小説の傑作。


芸能界に確固たる地位を築いた大歌手、橘百合子。その歌手生活37周年記念リサイタルを前に、ふとしたきっかけで振り返った過去―あの時、もし違う選択をしていたら、どんな人生だったのか?回想はデビュー直前の昭和8年に遡り、歌手になることのなかった「もうひとつの人生」が浮かびあがる。そこで見えてきた意外な真実とは。人生の切なさを温かく包む、パラレル・ワールド小説の傑作。


銭湯の湯舟でくつろいでいた青年は、ふと我に返って驚愕する。いつの間にか、そこは「女湯」に変わっていたのだ。何とか脱出した彼が目にした見慣れぬ町。左右が入れ替わったあべこべの世界に迷い込んでしまったらしい。青年は困惑しながら、新しい人生に踏み出そうとするが―。「鏡の国」を舞台に奇想天外な物語が展開される表題作ほか、短編三編を収録。伝説の天才が遺した名作品集。


昭和モダン華やかなりし頃、その惨劇は起きた―。関西のハイカラな医師邸に納車された最先端の自動車「T型フォード」。しかし、ある日、完全にロックされたその車内から他殺死体が発見されたのだ。そして46年後、この車を買取った富豪宅に男女7人が集まり、密室殺人の謎に迫ろうとするが…。半世紀を経てあきらかになる事件の真相とは?著者会心の傑作ミステリ中編ほか2編を収録。


二つの隆起と三つの穴を持つ奇妙な出土物をめぐって議論を戦わせる学者たち。タイムマシンで連れてこられた古代人の意外な答えは…。著者のSF処女作であり、星新一に激賞された傑作「もの」をはじめ、「時間」を自由自在に操るタイムマシンの魅力にとりつかれた人々の悲喜劇を多彩な切り口で描いた短編とショートショート24編および付録を収め、シリーズ最終巻を飾る贅沢な作品集。

コメント (8)
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