おはようございます。
冒頭の写真は発生しなかったブラジルヘビクビの卵です…
最近、焦っています。
10年以上前から薄々予感はしていましたがいよいよ現実になってきたなぁ…と。
そうカメ人気の低下とカメ自体の枯渇…
WCルートの入荷激減と特定種のみのCB化の盛況。
カメの世界もまたピラミッド構造で、入り口と頂点があります。
リクガメだとホウシャガメが頂点で入り口がロシアやギリシャですね。
ミズガメだと頂点がコウホソ、コウヒロで入り口はそれこそアカミミガメではないでしょうか。
しかし残念ながらカメは全体的に値上がりし、飼育人口も激減しているようです。
別に私はプロではないので市場サイズに興味はありませんが、やはり好きなカメが入荷しないのは残念なことです。
そこで当然殖やすとなる訳ですが…
実はペアを持っているだけでは簡単に繁殖行動をとってくれません。
個体自体の仕上がりは勿論ですが、広いスペースにコロニーを作らせて自然な形で繁殖させるのが最も効果的だと思います。
最近、本気でアッサムやブラジルを殖やそうと情報収集した結論です。
上記2種は局地的な分布でもあり、やはり種を紡いでゆく効率的な方法として特定時期・特定条件の中、ピンポイントで雌雄のマッチング行動がとられているようです。
おそらく最も成功率の高い繁殖方法はオス 7、メス 4匹程度でコロニーを形成させてペアを得ることです。
これには種への高い見識と実務スキル、広いスペースと周辺インフラ整備が必要です。
この全てを個人で行うことは不可能に近いと思います。
そこで組織的に繁殖・CB化を進めるのです。
つまりブリーディングローンという形で相対取引の形態だったものをより大規模化・透明化して繁殖を実現させるのです。
例えば繁殖の総監督のような頭脳部分と実務を行うプロ集団に分けて計画的に殖やすのです。
おそらくSNSで個人の成功例をイイネするよりより速く、確実に、大量にCB化が実現するはずです。
チェコのフィネック氏のHPです。
右下の写真をクリックすれば繁殖した種の写真にスライドします。
フィネック氏個人の情熱もさることながら実はEUは動物園まで巻き込んで親個体を集めて殖やしています。
https://www.reptarium.cz/en/profiles/119/photogallery/37784
EUの繁殖は大まかに言えば組織的に成し遂げられてきました。
日本はどうでしょうか?
野毛山動物園のひとり勝ちですね。
これはこれで健全ですが、これでは個人の飼育が不可能です。
やはり日本でも組織的な繁殖に取り組まないとカメが枯渇してしまいます。
例えばアッサムであれば有志が親個体を持ち寄り、最も繁殖スキルの高い方に繁殖を委ね、組織はそのインフラを用意し、頭脳部分がPDCAを回すのです。
おそらく個人や法人の枠を越え、国レベルで知恵と技術を集結しないと親個体の消失は免れないと思います。
例えば我が家にはトゲモモのオス2、アッサムペア、パーカーペア、キマダラメス、ワモンメス、ベニマワリオス、ブラジルペアがいます。
実は繁殖に興味がない私はキチンとした組織であれば喜んで我が家の個体を種親として預けます。
殖やすことが好きな方にお任せするのがより効果的に決まっています。
私は仔ガメを仕上げるのが好きなのでそのパートが担えたら最高ですね。
カメ飼い同士のオフ会も活発化する昨今、個人の趣味で市場が満たされる種と組織的な繁殖がなければ枯渇する種を峻別し、より早く、効率的に手を打たなくてはカメは市場に沢山いるが欲しいカメがいないという極めて貧困なペットタートル市場に日本は衰退していくのではないでしょうか?
繁殖の組織化を図る上では、やはり個人の利権が関わってくるので出資に応じた見返りが見込める株式会社による組織化が最も現実的な方策ではないかと考えています。