死んで貰います

　「花も実もある」とは良ぅ言うたもんで、咲き誇った花の後にゃあ可愛いらしい実が控えちゅうがです。



　つまりは、「至ってまとも」ということで「外観も内容も立派」とか「道理に適うちょって人情がこもっちゅう」みたいな意味で「花も実もある粋な計らい」とまぁ…、こんな風に使うがです。



　まぁ中にゃあ「根っ子」とか「燃えカス」が大事やったりすることもあるがやけんど…。



　苔生したコンクリートの壁から、顔が覗きよったり、大事なメッセージが書かれちょったりも…。はてさて何を言おうとしよったがァやったっけ…？



　行きつけの魚屋さんにゃあ色々な顔が並んぢゅうけんど、口から釣り糸を出して無念の形相が深い奴も居る…。けんどここはお題目通りに低～い声で「死んで貰います」



　この台詞は高倉健さんの代名詞にもなるばぁ有名なもんで、映画の題名もまんま「昭和残侠伝死んで貰います」やった。私がまだ10歳の時の流行文句やけんど、ドスのきいた声で「死んで貰います」…。ごっついカッコよかったがぜよ！



　ちゅうワケで、この日は大量のカワハギさんに「死んで貰います」を連発して氷詰めにして「ゆずの宿」へ。飛行機雲がはしるお空にカワハギさんのご冥福を祈る…。って美味かったら幸せでえいぢゃいか！

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