報復はほどほどに

　あきうたこちゃんくのウリは、品質抜群の「しきび」やきに、お彼岸は商品が「十倍返し」みたいなことやった。



　勿論、買い物客もそんなことは百も承知やきに、レジにゃあ長蛇の列…。



　大人気のうちに終わったドラマ「半沢直樹」は、「ン倍返しだ！」っちゅう流行語を生み、「目には両目、いや鼻も耳も…」みたいな勢いやけんど…。秋空を映す海の深い色を眺めょったら、「それほど力まんでも…」と思うがよ。



　スーパーバイクに跨るときも、肩の力を抜いちょかんと大怪我のもと…。そこで私も肩の力を抜いて軽～く注意書き…ぜよ。



　最近、調理部のＭくんが、ぎっしり「アンパンマンカステ～ラ」を買うて来てくれる…。有難いがやけんど、お返しは期待しなよ～。



　そもそも、たんびに「倍返し」しよったら無限連鎖でエライことになる。「百倍返し」らぁは、もっての外で、「半返し」ばぁで事をおさめていたらボッチリえいがやろぅと思うぜよ。



　報復の場合は無念の気持ちが、お礼の場合は感謝の気持ちが、それぞれ相手に伝わったらことが足る。



　「ゆずの宿」でも、いただいた「紐のれん」のお礼に、鹿の燻製ほか特別料理…。これもまたほんの気持ちですけんど、心を込めてこさえてみたぜよ。



　毎日毎日心を込めてカミさんがつくってくれる晩御飯は、血圧高めでも酒がないといかん私のことを、良ぅ考えてくれちょって感謝感謝。気持ちが伝わるように満面の笑顔で食べんといかんねや。

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穏やかなれど波高し

　まったまたはるか沖合いに台風が居るきに、波が高ぅて花海道は、白っぽうに霞んぢゅう。



　仲秋の名月からだいぶ薹が立ったお月様が浮かぶ青空を眺めて、水平線に目をやったらエライ穏やかな感じ…。



　この日も「ゆずの宿」へ来てくれるお客様のために、名月みたいなメロンを仕入れしちょいて、出勤出勤！



　大山岬でクルマを停めて、波の具合を見てみたけんど、やっぱり高めや。あんなとっとへちの台風やに、これっぱぁ影響があるがやろぅか…。



　今月閉めた近所の同業者は、立派な庭園も大きな建物も青空の下でひっそりとしちゅう。ここから車で２０分かけて「ゆずの宿」まで来てくれたらごっつい嬉しいがやけんど…。



　但し、手前の道でもこんな大工事をやりゆうきに…、やっぱり波ならぬハードルが高いがやろぅかね～。



　玄関先にゃあ可愛らしい花を置いて貰うて、穏やかさを強調しゆうがやけんど…、まだまだ暗雲は拭いきれちゃあせん感じ…。



　「敵艦見ユトノ警報ニ接シ　連合艦隊ハ直チニ出動　コレヲ撃滅セントス、本日天気晴朗ナレドモ波高シ」
さぁて、名文中の名文と謳われちゅうこの秋山参謀のフレーズに想いを馳せもって、これから先の戦略でも練ろぅかねや。

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外から見る

　今日も秋晴れ。お出かけ日和やけんど、生憎仕事やきに、しばらくぶりで「ゆずの宿」から上流へ２キロばぁの災害復旧工事現場を見にいってみた。



　遠景ぢゃあわかりにくいけんど…、二年前の台風の時の大雨で跡形もないばぁ流されてしもぅたキャンプ場は、えい感じに仕上がりゆうみたいや。



　どんどん踏み込んでいったら、まっだまだふとい爪痕が残っちゅうくが、ようけある。やっぱり外から見るがァと、立ち入って見るがは全然違う。



　そう言やあドラマ「半沢…」で、上戸彩さん扮する主人公の妻半沢花が「銀行なんて直樹が思っているより、ず～っとちっぽけなものよ～。直樹も出向してみたら、外から銀行のことが見れていいのに…」みたいな感じの台詞を言うてくれた。ラストで主人公が北大路欣也さん扮する中野渡頭取から出向を命じられるシーンへと続いて…、どうもこのまんまぢゃあ済まんようになったみたいやけんど、どうなるがやろうか？



　外から眺めたら、ただ緑にしか見えん林も中へ入ってみたら、この通り！昼間は神々しいような光が降り注いできゆうがよ。



　ほんの２キロ上流に、あんな激しい現場があるワリにゃあ、パッと見は何ちゃあないみたいな「ゆずの宿」付近…。



　小島赤鉄橋からの景色は、上も下も右も左も、昔とあんまり変わらんように見えゆうみたいながやけんど、この５０年ばぁの間に林鉄が廃線になったり、道がついたりやし、大雨で川が増水するたんびに川のカタチも変わってきゆうがです。



　外から見たら良ぅわかることと、中へ踏み込んでいかんとわからんことがあって、なっかなか複雑やけんど、強みの自然を活かし上手につきあいもって「ゆずの宿」ならではの「お・も・て・な・し」をしっかりと考えていかないかんねや。

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あきあかね～長旅の達人～

　平日の昼間に悔し珍しい（ホンマはしよっちゅうあったらえいがよ…）ツアーのお客様。



　人員配備も万端で、ご到着までソワソワ…。どっさり生った「ゆず青玉」も今か今かと…。



　売店の棚も欠品なしで、可愛いグッズも勢揃いで、「ゆずの宿」の「お・も・て・な・し」態勢はバッチリぜよ。



　ちっくと遅れ気味のお客様をお迎えに外へ出てみたら、池に注ぐ岩清水が秋の景色を映してえい感じぢゃ。



　池の周りにゃあ、この季節の顔の「赤とんぼ」が！何気のうに風景に溶け込んぢゅうこの「いきもの」にゃあ、実はごっついパワーと秘密が隠されちゅうがぜよ。



　お～っと、蘊蓄たれよったらお客様到着！今日は「うどん県」から三時間余りかけておいでてくれたがやきに…、さぁさぁ美味しいもんを食べて温泉にも浸かって、ゆっくりと旅の疲れを癒してや～。



　実は…、所謂「赤とんぼ」は、おおかたが「アキアカネ」っちゅう種で、秋になったらようけ出て来るきに、今頃羽化しゆうがやろうかと思い勝ちやけんど…、実は初夏に羽化するらしい。けんど、元来暑さに弱いきに、羽化してからじきにせっせと栄養を蓄えちよって「団体さま」で、3,000メートル級の高山とかへ遥々と避暑に飛翔（！）するがやと！この長旅の習性は多くのトンボに共通しちゅうことながやけんど、「アキアカネ」の移動距離は中でもとびっきりながよ。



　苦手な暑い夏をスルーして…、秋が来て涼しゅうなったら、長旅を終えて戻んて来る「アキアカネ」やけんど、まだまだ残暑が厳しいきに、日差しが強かったりしたら逆立ちみたいなポーズで日光が当たる面積を減らし、体温の上昇を抑えゆうがやと～。



　高く高く晴れた秋の空に舞う、長旅の達人を観よったら、ごっつい元気が出て来ること請け合いやきに、まぁ騙されたつもりで観てみてつかぁさい。

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切られた尻尾はしばらく暴れまわる

　まずは、「ゆずの宿」の浴槽水の検査をお願いしに、朝イチで保健所へ。



　そこから更に東北東に進路をとって、高知自動車道南国インター方面へ。そう言やあこの辺を通るがァは暫く振りや…。



　同じ「ゆず」を冠するお店の前を通るがァも久し振り。暫く見んウチにまったパワーアップしちゅう！



　高知自動車道が出来はじめの頃は、ここ南国が始点で終点やったきに、この辺もごっつい栄えたがやけんど、延伸に次ぐ延伸でどんどん寂れてしもぅて、まるで「切られた蜥蜴の尻尾」みたいになっちゅうがやけんど…、こうやって暴れまわりゆうくも、まっだまだあるがぢゃ！



　目的地の「道の駅南国 風良里」へ到着！ここも結構な規模やし、なっかなか頑張りゆう様子や！



　表題の台詞は、空前の大人気のまま終わったドラマ「半沢直樹」で、主人公の半沢が敵役の大和田専務に吐き捨てたもんやけんど…、ホンマに切られても暴れまわって復活を目指さんといかんぜよ。



　あちこち寄りよったら、すっかり遅ぅなったきに、売り切ればぁで仕入れがピ～ンチ…。周辺の草を刈り込まれた河童さんも何だか目立ち過ぎてヤバイ…。「切られた尻尾」も暴れるけんど、何とか切られるまえに手を打って、へんしもはみかえらんといかんねや。

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昭和の「お・も・て・な・し」

　五輪招致のプレゼンで滝クリことフリーアナウンサーの滝川クリ捨てる…いや失礼…滝川クリステルさんが使うた「お・も・て・な・し」が大ブレークで、今や「倍返し」を凌ぐ勢いながよ。



　「おもてなし」は、接遇接客とは切っても切れんもので、サービス業の現場ぢゃあ常に１２０％が求められるがぢゃ。そう言やあ前にこの「わじきや」さんのお菓子でもてなして貰うたことがあったねや。



　花を飾ったり、店先を綺麗にしたりするがも「おもてなし」やけんど、表裏なしで正直に対応するがも「おもてなし」ぜよ。



　「おもてなし」の語源は、モノを持って成し遂げるという意味の「もてなし」に美化語の「お」をつけたもので、「もてなし」言うたら表裏なし、つまり表裏のない気持ちで相手やお客様を迎えることながよ。



　けんど、「お」を付けたらマトモに「表なし」にもなるきに、相手へのお世話や気遣いを気付かれんよう表面に出さんずく接するつちゅう奥ゆかしさも加わるがやと思うぜよ。



　とまぁ…、薀蓄ばぁたれもって歩き廻る安芸の街は「昭和レトロ」なムードがムンムンで、バナナ世代キウイ世代にとっちゃあ…、なっかなか居心地がえい。



　海辺の街に特有の潮の香りも、こんまい頃から慣れ親しんだもんやきに心地えいし、学校の傍にあるお好み焼きは、私らァの年頃やとこれぞまさしく「鉄板」ぢゃ。



　ある程度急速に栄えた時期と衰えた時期を併せ持つ街並みの哀愁漂う景色やけんど、眺めて歩くだっけで、「お・も・て・な・し」を受けゆうような気持ちにさせられるきに不思議やね～。



　こりゃあ「ゆずの宿」でも、もっともっとホスピタリティを高めて、ただの「もてなし」やのうて「お・も・て・な・し」が出来るように勉強せんといかんねや！

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高知県立大学文化学部フィールドワーク～飯高グループ～

　今年は、２０１１年、２０１２年に続いて「中秋の名月」が満月やったがです。「中秋の名月」言うたら、天保暦（いわゆる旧暦）で８月１５日の月やきに、必ずしも満月になるとは限らんきに誤解はせられんぜよ。



　秋の夜空にひときわ大きく明るく輝くお月様を見たせいか、こんな凶悪犯罪が！容疑者二名が浮上したきに、只今拘束中…。ちゅうか蟹が美味い季節が近付いてきゆうねや。



　一夜明けて爽やかな秋晴れの中を、昨夜の満月みたいな高知家夜須産の甜瓜（メロン）を仕入れて、「ゆずの宿」へ出勤。今日は高知県立大学文化学部飯高グループの生徒さんがフィールドワークに「わざわざ」やってくることになっちゅうがぢゃ。



　フィールドワーク（英: field work）言うたら、ある調査対象について学術研究をするがに、そのテーマに即した場所（現地）へホンマに行っちょいて、対象を直に観察し、関係者らぁにゃあ聞き取りやらアンケートやらをしもって、現地での史料や資料を集め、学術的に客観的な成果をあげるための調査技法で、地学や地理学では「巡検」とも言うがやと…。なんかお四国の「巡礼」にも通ずるかも…ぜよ。



　とまぁ…、説明は難しいけんど、実際はあちこちでも良ぅ見かけるこんな学校行事みたいなことやないかと思うぜよ。



　けんど人口１，５００人ばぁの小さい村にゃあ、現役の大学生らぁはまず居らんきに、いっぺんに１ダースはおおごとながよ！



　何やら中秋の名月当夜の満月は、今年を最後に２０２１年まで見られんらしいがやけんど、このフィールドワークにゃあ、他所へ浮気らぁせんと毎年毎年来て欲しいねや。



　女子大生１０人に対して男子は僅かに１人！この希少価値に敬意を表して、これまった希少価値の「天然うなぎ」を差し入れぢゃ！さあさあしっかり喰うて、北川村の未来のためにこぢゃんと勉強してよ～。

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自粛しもって…台風一過

　台風１８号が、近畿地方から日本を縦断する格好で記録的な被害をもたらしゆう中で、一足先に「台風一過」の高知家は、まるでなんちゃあなかったみたいに晴れて、絶好の行楽日和やった。



　ちゅうワケで「田野駅屋」は、いつもに増して大繁盛で、レジにゃあ行列が…。



　けんど、そこから僅か１０分余りの北川村は…、閑古鳥が啼きよってかなり残念な感じ…。



　前評判からそれ程強い勢力を持ったもんぢゃあなかった台風１８号で、私も不謹慎に「こたぁない」とか言いよったがやけんど、蓋を開けてみたらあちこちにとてつもない大雨を降らぃて、エライことになっちゅう！



　かたや…、「こたぁない」がやに、お客様が少ない北川村…。折角の「おもてなしトイレ」も使うて貰えんと、どもならん…。



　キレイな水場を自慢するにも、大水害に遭うた人らぁに気ィ遣いもって…、自粛しもって…。



　この日、「ゆずの宿」へ送迎プランでおいでてくれちょったお客さんらぁも、「暢気に遊びゆうがも悪い…」とやや自粛モードやったぜよ。



　まぁけんど…、自粛ばっかりしゆうワケにもいかん！これから年末にかけては、北川村のメインイヴェント「ゆず収穫」が待ちゆうきに、青空を見上げる慎太郎像みたいに気合を入れ直さんといかんねや！

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波紋～はるか沖合の風速25ｍ/ｓ～

　今日は娘の誕生日！四半世紀にわたって我が家のアイドルで居ってくれてありがとう！

　九月中旬の三連休。初日は好天に恵まれて、幸せな夫婦をお祝い出来たがやけんど…、中日は一転して荒天に！



　断続的に降る強い雨の合間で、高知龍馬空港のフェンス越しにみつけた淡～い虹がいじらしい。



　こんな荒れ模様の中でも「ゆずの宿」へ来てくれるお客様に感謝しもって、この時季絶品の花ニラやらハネメロンやらを仕入れて、車に乗ろうとしたら…、まったこぢゃんと降ってきた。



　雨の中でも、サーフボードで立ち漕ぎする勤勉な人らぁを眺めもって、久々に「海の踏切」に並んでみた。



　「大型で強い勢力の台風18号は四国沖から北北東へ毎時２５ｋｍの速度で…、中心気圧は９８０ヘクトパスカル（hPa）、中心付近は風速25ｍ/ｓ…」ラジオが唱える呪文に耳を傾けもって「どうもめっそうなこたぁないねや…」と勝手に決め付ける私…。



　踏切の向こう側の絶景も、この荒れ模様やとじっくり観ゆうワケにもいかず…。早々に退散を決め込んぢゃおとしたら、目の前の海に大きな模様が…。



　これっぱあキレイに等間隔で先の方まで続いちゅう波紋は、おんちゃんも見たことがないぜよ！



　ひょっと…「はるか沖合の風速25ｍ/ｓ」の真ん中へんから等高線みたいな感じで縞模様やったら…。とありえんような妄想を抱いてみるがァもタマにゃあえいろうがよ。

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晴れたらいいね

　朝から清々しい晴天で、コバルトの彼方に足摺！…やけんど、滅相爽快ぢゃあない。



　小島橋も、そこから眺める川面も、晴天の下でスッキリの筈ながやけんど…。



　微妙に揺れゆう川面から屈折しもって川底に届きゆう光みたく…。



　なすがまま…、キュウリがパパ…、黒猫はジジ…。って何のこっちゃ！



　川面に映る橋の影も、ゆらゆらしよって…。久しゅうとどまっちゅう験しゃあないがぢゃ。



　なんか「煙に巻かれた」みたいな感じで戻んてきたら、まさに薫煙の真っ最中で、「ゆずの宿」自慢の「しかくん（鹿肉燻製）」出来上がり！



　「ここにしかないもの」「不便さのなかに隠れた価値感」「ついでではなく、わざわざ」…。



　まぁ色々あるけんど、かったしいごいて自力で「晴れ」と「清流」を掴みとるしかないねや！

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