ブログ雑記

感じることを、そのままに・・・

感動 中村晋也彫刻展

2006-01-16 15:15:00 | Weblog
わが町のお城の坂を上がると広場の一角に石を積み上げた台座の上に城を背にして馬上凛々しく鞭を振り上げ馬を御す藤堂高虎公の見上げるばかりのブロンズ像がある。作者は文化功労者の中村晋也氏である。しかし我々門外漢には制作費のお金や像の大きさには驚かされたが、城跡等によくある、懐古趣味的な作品としか思われなかった。しかし今日、市の合併記念の中村晋也彫刻展を田舎にある玉川近代美術館で見て氏の凄さを再認識させられた。常識はずれの小スペースに初期から現在までの作品群が並べられていた。私が特に圧倒されたのは、釈迦十大弟子像とマザー・テレサであった。十人の等身大の全身像に囲まれて立っているとまるで時空を越えて釈迦の時代にタイムスリップしたような錯覚を覚えた。顔立ち、骨格、求道者の表情や仕草に秘められた悟りの世界のようなものが伝わって来るようでした。それが一体どう云ったものか分りませんが・・きっと芸術?そしてマザー・テレサの顔のブロンズには彼女の生きざまを小さな両手にも満たない程の塊の中に表現し尽くしているように思われました。そしてこの作品は彼女の死亡記事の写真を見て一日で一気に作り上げられたそうです。芸術家の洞察力とエネルギーには驚嘆です。
今治市玉川近代美術館