夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

祖国を踏みにじられる辛さ(たとえ創作作品でも)

2022-04-19 13:47:56 | ちょっとヒイキの引き倒し?!

 

 

 

 

現在 宝塚歌劇団宙組は「NEVER  SAY GOODBYE ーある愛の軌跡ー」を東京宝塚劇場にて公演中

スペイン内戦を扱い 国こそ異なれど

現在 一方的に侵略され蹂躙されている国(ウクライナ)が存在することから心に刺さる言葉も多いという感想も

この同じ宙組には正塚晴彦氏が手掛けた「追憶のバルセロナ」(初演は2002年雪組)という上演作品(2019年再演)もある

こちらはフランスから宣戦布告され敗北した時代のスペインを扱っている

物語はカーニバルの夜から華やかに始まる

まだ開戦の報せを知らず楽し気な青年貴族のフランシスコと恋人のセシリア 親友のアントニオ

皆 明るい笑顔だ

戦場に赴く前 フランシスコは戻ってきたら結婚しようとセシリアと約束

指輪を贈る セシリアはフランシスコが無事に戻るように祈りをこめて十字架を

 

アントニオは戦場で捕虜となり フランス軍への協力者となることで生きのび

フランス軍が処刑するスペイン人を減らすべく奔走

だがーフランシスコの父を救うことはできなかった

フランシスコは戦場で重傷を負い消息不明に

故郷からは戦死したと思われていたが ロマの民に助けられていた

意識は取り戻したが記憶を喪っている

名前も思い出せないフランシスコをホアンと呼び 看病していたイザベルは彼を慕うようになる

やがて記憶を取り戻したフランシスコはロマの人々と共にバルセロナへ戻るが・・・・・

再びカーニバルの季節 セシリアはアントニオの妻となっていた

 

母は息子を喪った失意のうちに病死

父も処刑されたと知ったフランシスコはフランス軍を追い払うべく立ち上がる

恋人を殺されフランス軍に恨み持つロマの青年や彼の仲間と共に

彼らは「黑い風」と名乗って行動する

 

業を煮やしたフランス軍側はアントニオこそが「黑い風」ということにして処刑しようとする

ロマの仲間たちの協力でアントニオ救出に成功したフランシスコ

彼らはスペイン全土での「黑い風」となって スペインの自由を取り戻す運動の為 それぞれ別れていく

 

 

 

現在公演中の「ネバーセイグッバイ」のDVDが届くのはまだひと月ばかし先

同じスペイン舞台だしーと手持ちを観てましたが

こちらも心に刺さるセリフ 歌 多かったです

 

まずは開戦を知ってのアントニオ(芹香斗亜さん)とフランシスコ(真風涼帆さん)の会話

ア「徹底抗戦か・・・・・」

フ「当然だろう 国王を処刑するような奴等だ」

(フランス国王 ルイ16世をギロチン台送りにしたことを指します)

 

ア「だが彼らの共和制に憧れる人間達もいる」

フ「いずれにせよ 侵略者どもを許すわけにはいかない」

ア「もちろんだ しかしフランスの変革をもう少し冷静に受け止めていれば 違った道もあったかもしれない」

フ「共和制を受け入れるのか」

ア「何が正しいのかは分からない ただ・・・感じるんだよ 新しい歴史の流れを

世界中に新しい波が打ち寄せようとしている  そんな気がするんだ」

 

フ「人が平和に 幸せに生きていける そんな世の中であって欲しいと思うよ

世界は王や貴族の為だけにあるんじゃない

しかし新しい制度はフランスに何をもたらした

いまのところ恐怖政治と経済の崩壊だけだ

奴等の苦し紛れの拡張政策に呑みこまれてたまるか!」

 

ア「そうだな」

 

この短い会話場面で二人の青年の違いと個性も見せています

戦場に出向く前の二人の歌

ア「この時を共に生きている」

フ「語り合う夢は限りなく」

フ&ア「戦いに蹴散らされようと」

ア「この思い」

フ「潰えない」

ア「命を懸けて守り抜こう」

フ&ア「信じる友よ」

フ「我らが祖国」

ア「愛する人」

フ&ア「その祈りを」

 

そして場面は戦場に移り フランス軍と戦うスペインの軍人たち アントニオも戦っています

この場面で歌うのはロマのミゲル(留依蒔世さん)とロザリンド(天彩峰里さん)

ミ「剣を振れば命が避けて迸る こびりつく」

ミ&ロ「血だまりにうずくまり 泣き叫ぶ男の上に 火の雨が降り注ぐ

もう 心が壊れていく」

ロ「あの空はいまも変わらずに輝き続けてる

この泥沼にも変わらずに朝日がのぼりくる」

 

 

再びのバルセロナのカーニバルでフランシスコに会ったと今や妻となったセシリアから聞いたアントニオは フランシスコを捜しその居場所を訪ねます

アントニオが胸中を歌にしたものは

ーどんな孤独も耐えてみせよう 

たとえ誹られようと ひとり(この「ひとり」の歌い方が絶妙で)

けれど我が友よ 想い出がこの胸を貫く

あの懐かしい時代には もう戻れるはずはないのだけれど

この大地こそが 我が祖国だと

護り抜くしか 道は無い

 

 

衝動が再び 湧き上がる

怒りに身を任せ戦えと

 

踏みにじられ 全てを奪われた

悲惨な敗北のその果てに あ~~~~

何を守り 何を願うべきか 打ち捨てられた誇りみつめて

君なら何を思うのだろう 我が友よ いまー

 

フランシスコと再会したアントニオ

彼はスペイン人が 同胞が フランス側に殺され続けていることを案じている

フランスに反抗する人間が居る限り スペイン人は殺され続けるのだと

自由を求めて立ち上がっているフランシスコは真逆の考え方で 二人の言葉はぶつかり合う

ア「フランスの統治を受け入れれば」

フ「ここはスペインでは無くなる!」

ア「国とは 人ではないのか 

愚かな人は愚かな国に住む

やすらかな人は やすらかな国に住む」

フ「一つの平野 川の畔なら その通りだろう

だが・・・・・スペイン全土が一つである為には ここを愛し守り抜く認識が必要だ

我々はそれを踏みにじられた

取り戻す為に戦おうとする者がいるのは当然のことだ」

 

ア「たとえ どれほどの血が流れようとも」

フ「自らの血でもって贖うしかない」

ア「死んでしまえば何の意味もない」

フ「ただ今日の命の為に 将来から目を背けるのは卑怯だ」

 

ここで二人の歌が始まります(歌劇団ーなので)

 

フ「取り戻せはしないと」

ア「引き返せはしないと」

フ「知りながら」

ア「余りにも」

フ&ア「過ぎた日々は重い」

フ「望んだわけではない」

ア「迷ったわけでもない」

フ「運命に立ち向かい」

フ&ア「生きてきただけ」

フ「現在(いま)も終わりなき戦い」

ア「決して逃れられない」

フ「見えざる戦場へと」

ア「再び駆り立てられ 行く手には荒れ果てた」

フ&ア「荒野拡がる」

 

 

 

アントニオを救出し ささやかな勝利に涌く人々を前にフランシスコは話します

「国を愛し守ろうとする者がいる限り

第二 第三の黒い風が必ず現れるからだ

共に戦う意志のある者はいるか

 

 

いまの言葉を忘れるな

いずれ我々が力を合わせて立ち上がる日が必ず来る

まず ここから始めよう

そしてスペイン全土に黒い風が渦巻く時

その時こそ フランスがここから出て行く時だ」

 

流れる歌は

ー耐えてきた嘆きの歴史に

恨むより 安らかな日々

フ「生きていることの素晴らしさ 」

イザベル「わかりあうことの愛おしさ」

ー人に巡り合い 明日に憧れ

踏みにじられても 消えはしないけど

奪われた誇りをこの手に

取り戻せるその日まで暗闇に身を隠し

いま黒い風となって 駆け抜けていくー

 

 

 

ここで言われる「黑い風」とは 重傷を負い倒れているフランシスコを戦場で見つけたロマ達に流れる伝説

危地に現れるという救い手 いわば救世主のこと

 

 

 

他国が自分の思い通りにならないからと身勝手に攻撃を始め 人々を虐殺し続け反省もない暴虐の国ロシア

 

自分達の戦争犯罪を「フェイク」だと言い張る面の皮の厚さ

こんなウソもド平気な国を誰が信じられるでしょう

冷血 冷酷無慚 ド厚かましさよ

 

日本に対しては北方領土を返す気もないくせに 何かと理由をつけては金をせびり続けた

おひとよしの日本国

いい加減 他国にお金でカモにされるのは止めましょう

生まれ変わるべくは ウクライナではありません

ロシアです

 

こういう国にするために皇帝一家を皆殺しにしたのでしょうか

ロシアの方々は

どういう国になりたかったのでしょうか

周辺の国にも迷惑のかけ通しじゃあないですか

 

 

 



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2 コメント

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スペイン内戦 (まっき~)
2022-04-21 05:23:53
いちどもパソコン上で打ってないはずなのに、
スペインと入れると、つづく候補に「内戦」と出るんですよね、なんとも複雑…。

スペイン内戦ってとくに映画や小説でも多く取り上げられますよね、それだけ悲惨なものだったんだろうな…と思いながらテレビつけたらウクライナのニュースじゃないですか。
どよ~んとしちゃいますよね涙
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有難うございます まっき~様 (夢見)
2022-04-21 07:42:11
スペインの歴史を知らない頃は スペイン人をもっと暢気な方々と 映画などから思っていて
フラメンコ せつない響きのギターの音

だけれど 結構悲惨なことが続いてきた国なのだなと

ああ そうか あの映画もー
ハリウッドの映画だから・・・そう スペインの戦いが・・・・描かれていたのだった
と あらためて思ったり

国連って何のためにあるんかいーと思いますね

正義無き一方的な侵略・攻撃が始まった時に被害者の国を守る為の軍力も用意できずしてーと

中国はロシアに対し世界がどうするか見ている

いずれ台湾への攻撃に備えて

アジア統一が中国の野望ですから

この先の「世界」が恐ろしくもあります
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