祭りが帰ってくる

3年ぶりに商店街のお祭りやってた。祭りと言えば忘れられない夏がある。



昔、テキ屋のバイトをしてた時期があった。普通にアルバイト情報誌を見て行ったらガッチガチのヤクザで、行き先は十和田湖でホテル完備って書いてたのにトラックの荷台に寝袋で寝さされた。夏の青森はトラックの荷台で寝るにはちょうどいい気候だった。


カステラを売る仕事はたのしかったのでがんばってると次の現場も声をかけられ、「今度は本当にホテル取ってるから。」と言われて行ってみると連れ込みホテルだった。連れ込みホテルとはラブホともちょっと違って、恋人同士で行くと言うよりは、外で買った女を連れ込むための旅館みたいなもので、そこに下っぱのチンピラと同室で泊まらされた。


チンピラはとても腰の低い人で、「ぼくは床で寝ますんでベッドで寝てください。」と言ってくれてベッドで寝た。この宿で忘れられない思い出は、その浴室の水圧の低さ。シャワーヘッドの幾十とある穴のたった3個からしか湯が出てなかった。そのためシャワーの穴全てからお湯が出てるのを見るといまだに感激する。


ヤクザの人たちはみなさん基本素直で、こちらも素直に気持ちを言うとちゃんと伝わってる手応えがあった。普通に生きてて何考えてるかわからない人もいるけど、その点ではコミニケーションは取りやすかったように思う。


夏の青森、そして広島。


祭り、カステラ、くじ引き、ヤクザ・・・。キラキラしたひと夏の想い出。