Chance is with the music

音楽を糧にしつつ、日々を過ごしてます(家主:yucca)

東京スカパラダイスオーケストラ@さいたまスーパーアリーナ

2007-01-14 23:54:49 | LIVE
とうとう祭の日がやってきました。スカパラの半年にわたるツアーの、そのファイナルの日が。いやあまさか、本当にこの日が来るとは。7月の野音で鳩が飛んで笑ったあの初日が、やけに懐かしいじゃありませんか。

という訳で祭りにふさわしく、昼過ぎには会場付近に到着しまして、楽しいランチの輪に加えていただいたり、adizero撮影会をやったり、物販では何も買わなかったくせにアフターパーティーのチケは買ってしまったり、その売り場の脇で地味にやってたSMILE寄せ書きに参加してみたり。お世話になったみなさん、本当にありがとうございました。ものすごく楽しかったです。

そして入場。今日の私の座席は、上手側スタンド席2階の中ほどでした。実は着席するまでは、ああやっぱりアリーナにしておけば良かったかなあと少し後悔してたのですが、いざ座席の場所まで言ってみると、予想以上に視界がよくステージも遠くないことがわかり、ひと安心。さらに、相方Sちゃんも時間ギリギリに到着し、ほぼ定刻に場内が暗転したところで、自分の左隣を確認して小さくガッツポーズ。まさかまさかの、2席続けて空席状態ですよ。つまり、踊るスペースがある・・・よっしゃあああ!

いよいよ開演。例の(といっても明らかに巨大な)WILD PEACEな幕がすとーんと落ちると同時に流れてきたイントロは、いきなりのCome On!しょっぱなからアクセル全開な祭りの始まりですよ。あああ、ステージ上にちゃんと冷牟田さんがいる。それがうれしくて、さらに10人全員の姿を確認しようと、ステージと左右の大きなスクリーンを交互に見ていたら軽くテンパり状態になってしまったため、Come On!→テキーラの間記憶はほとんどぶっとんでます。ただ一点、大森さんの髪型を見て「・・・え??」と思ったことを除けば。

3曲目のスカミーでは、メリーさんの羊でのNARGOさんのピアニカが、いつも以上に罪なハズし具合&罪なかわいさでした。そしてお約束の北原さんの回転ソロで、北原さんの前を後ずさりしながらつきまとう加藤さんが、ナイスパフォーマンスでした。しかし何より印象的だったのは、スカミー中のアリーナの様子。ぎっちぎちのフロア全体が波のようにうねり、飛び跳ねる様子は本当に壮観。自分がいつもあの真っ只中にいるのかと思うと、楽しすぎるやら恐ろしいやらです。はははは。

谷中さんのテンション高めなMCを挟んで、世界地図。ここでは欣ちゃんカメラが大活躍し、スクリーンにナイス表情で歌う欣ちゃんが大写しに。今回のライブ、とにかくスクリーンに映る映像が素晴らしかったです。たくさん設置されているであろうカメラが、欣ちゃんの横顔、ドラムセット頭上、沖さんの指アングルまでもばっちりとらえ、さらにそれらが「これ編集じゃないの?」ってくらい見事な形で切り替わり、めちゃくちゃ迫力のあるカッコいい映像になってて。たぶんDVD化されるんじゃないかと思いますが、あれが自宅でまた観られるのかと思うとたまらなさすぎです。いっそメンバー10人分マルチアングル化してほしい。

で、次がPINZORO。これはもう、間奏の加藤さんソロに尽きます。PINZOROここに極まれり、というべきか。この曲のギターはライブごとにヤバいことになってきてるなあとは感じてましたが、いやもうあんなに素晴らしいことになるとは。このライブで鳥肌が立った瞬間・第1号です。続くSka Pedaladaでは、相変わらず欣ちゃんが笑顔全開で叩いてたのに、思わず笑ってしまいました。たしかツアーが始まったばかりのライブでも、同じ欣ちゃんの姿を観たような。何十回演奏しても、同じ曲で幸せな表情を浮かべられる欣ちゃんは本当にステキでです。

Natty Paradeの曲中では、2度感動しました。1度目は、会場中が手を振っている光景を見たとき。そして2度目が、北原さんのあの小ネタですよ!下手側から登場したあの黒いハコは一体なんだろうと思っていたら、その覆いが取り去られて現れたのは、なんと鮮やかな波の絵の描かれた台車。そこにすかさず北原さんが飛び乗り、トロンボーンソロを吹きながら、台車ごとスタッフに押されて下手から上手へ大移動。これは・・・もしや、イメージはサーフィンですか?(爆笑)ほんの1フレーズのソロのためにこんなネタを仕込む周到さに、しばらく笑いが止まりませんでした。すごいぜ北原先生。

で、たしかこの後だったと思うのですが。加藤さんが、突如リズム隊と一緒にファンキーで超ゴキゲンなフレーズを弾き始め。そのあまりのカッコよさに危うく腰砕けになりかけましたが、その寸前はたと気づく。おいおいちょっと待て、ファンクってことは・・・。きた、来ました、ゲストのトップバッターが。なーんとピンクジャケットに身を包んだ、我らがタカシくんの登場ですよ!ああ、今日は一人だけ違う衣装じゃなくて良かった!

が、心底面食らったのはその後。スカパラ×タカシくん×ファンキーチューン、という最強すぎる組合わせに、既にぶっとび状態だった私。そこに追い討ちをかけるように、タカシくんがまさかのフレーズを口ずさむ。あけおめ、あけおめ、って・・・それ、バタ犬の「あけおめ」じゃんよタカシくん!まだバタ犬ライブでも披露したことのないはずのこの曲を、そして大半の人が知らないだろうこの曲を、まさかこんな場面でちゃっかり歌っちゃうなんてええええ!ほんの1フレーズだったけど、本当にあれは、一体どんな奇跡的な瞬間だったのか。

笑顔満面のタカシくんは、JAMAICA SONGとライラックの2曲を披露。ライラックはすっかりDubバージョン慣れしてしまってたせいか、久々の歌バージョンをライブで、しかもあのような独特の響きの会場で聴いた衝撃は相当でした。鳥肌の嵐で、一瞬顔を上げることすらできなくなりましたもの、マジで。やっぱりあなたは最高ですよタカシくん。ところで変な髪型になっていたのは、ファンキーモードの表れか何かでしょうか、そのへん期待してるんですが。

タカシくんがステージを去り、骨抜き状態だったのもつかの間。All or Nothingのイントロのギターが流れてきた瞬間、またもそのカッコよさに魂を奪われる。さらにBlack Jackあたりで譜面台が登場し、Walk Between Raindrops(←でいいんですよね?)は「ウウウ~、さいたーま!」でしたっけ?沖さんのオルガンフィーチャー曲(タイトル知らず、大宮と同じ曲)では、沖さんの神業と「顔で弾く」お姿にひたすら釘付けでございました。やっぱりあの方は天才を超えた天才だ。

ここから先はかなり曲順が怪しいのですが、確かここらへんでChara姐さんがご登場だったかと思います。サファイアのアー写とはまた違う、白と黒の衣装に身を包んだChara姐さんは、まず最初にご自分の持ち歌を1曲披露。この時に大森さんがハモリ(というか半ばデュエット)を担当したのですが、これがすごくハマっててとてもよかったです。大森さんのボーカルは、コーラスだったり勢いのある曲だったりすると、ほんとに上手いなーと思うんですけどねえ(←何が言いたい)

サファイアのイントロでは、巨大ミラーボールが会場中を星で埋め尽くしてくれて、そりゃあもうキレイでした。大きな会場ならではの、なんとも贅沢でステキな演出。去年のNHKホールに行きそびれた私にとって、今回が生サファイア初体験だったので、素直に感激でした。

Chara姐さんが去った後、加藤さんが例のじらし気味なギターを弾き始めたのには驚きました。なんとなく、今日はコブラはやらないだろうなーと勝手に思い込んでいたので。が、始まってしまえばこっちのもの(←意味不明)。というか実際のところ、この日のコブラが聴けて本当に良かった。ライブ中の加藤エピソードのひとつに「ギターの仙人が降りてきてる」って話があるじゃないですか。あれ、これまでライブを観てて「あー今加藤さん的には仙人降りてきてるんだろうなー」と思うことはあっても、ぶっちゃけ本当に彼がそうなってると感じることはなかったのです。だけど、この夜の加藤さんの後ろには、初めて本気でギターの神を見た気がしますよ。PINZOROもAll or Nohtingもコブラも、本当に最高のプレイでした。ああもう、また惚れ直しちゃったじゃないかよ!(←逆ギレ)

その後は、雨の木曜日をはさんでSKOAL、だったような。NARGOさんのスティールパンは最高すぎでした。静まり返った会場に響くパンの音もでしたが、スクリーンに映し出された、パンを叩くNARGOさんの細やかな手の動きには、ただただ見とれるばかり。川上さんのベースも、非常に心地よい音でパンに絡んでてグーでした。

そんなSKOALの直後に、不意打ちのようにあの大胆不敵なシンセの音。太陽にお願いは大好きな曲ですが、今回は間違いなく今まででいちばんテンション上げられました。冷牟田さんの日本語アジは、休養明けだけに一層胸を熱くさせられたし、加藤さんは珍しく、終始オンマイクで吠えっぱなし(オフマイクならいつものことですが)。さながらステージ上の10人vs踊り叫ぶ15,000人、とでも言うべき状態か。でもって、さらにぶっとんだのがルパンですよ。恒例の間奏でのギター兄弟バトルのところで、なんと冷牟田さんがギターを振り回し、モニターやらアンプにガンガン打ちつけまくっておられるのです。ここまでパンクな冷牟田さんを見るのは初めてだった私は、気づけば驚きのあまり「ひやむたさーん?!ひやむたさーん?!」とウラ声で叫んでしまってました。

でもって、既にライブも終盤戦という雰囲気のこのタイミングで、ついにヒロトが登場ですよ!その瞬間の歓声といったらもう、ライジングのあの瞬間に勝るとも劣らないほどでした。しかもヒロトは、星降る夜にのイントロで登場→1曲歌い終わり→MC無しで退場、という潔さ。まるで巨大な花火が一発打ちあがったかのような、ものすごく強力でハッピーな5分間だったなあという印象です。ライジングの時の教訓を生かしてか、はなからシャツやネクタイを着崩してたヒロトの姿が、ひそかに個人的にツボでした。

さあいよいよラストスパート。まさかこのタイミングで、ゴッドファーザーがくるとは予想もしませんでした。思えばこの1年、スカパラのライブ1曲目はずーっとこの曲だったわけで(一部地域で例外はありますが)。その曲が、この長いツアーの集大成的ライブの大詰めで鳴り響くというシチュエーションに、やけにグッときてしまい。この1年のスカパラライブのことをあれこれ思い出しつつ踊ってるうちに、なぜかちょっと泣きそうになってしまいました。きっとこの先、この曲を聴くたびにこの1年のことを思い出すんだろうなあ。

さらに、たたみかけるようにタングズ。恒例の北原・加藤イナバウアーの時、ふたりの距離が近すぎてめいっぱいのけぞりきれない状態に見えたのは、私の気のせいでしょうか。そして本編ラストがWHITE LIGHT。最後の力を振り絞って踊りながらも、視線はステージ上の加藤祭りに釘付けだったのは言うまでもありません。そういえば今回のライブでは、加藤さんはステージ上でぐるぐる回らずじまいでしたね。広いステージの時にはよく回るというイメージがあったのですが、もう回転パフォーマンスは卒業でしょうか。まあ代わりに、いろんな「いっちゃってるポーズ」を見られたので、じゅうぶんお腹はいっぱいですが(←何)。

アンコールの拍手の音が鳴り始めてからわずか10秒足らずで、場内の手拍子が完璧に揃ったのには本気でびっくりしました。スカパラのお客さんはすぐに揃うなーというイメージはありましたが、まさか15,000人があんな一瞬で揃うとは。さらに、フロア上部から無数のライト(ステージに対して垂直になるよう、左右スタンド席最前列の頭上にずらーっと並んで設置されてた)が、手拍子に合わせてキレイにフロアを照らしてて、それがものすごくステキでした。

でもっていよいよアンコールです。さあ1曲目は何をやってくれるのかとドキドキしていたらば、聴こえてきたイントロは、久々にライブで聴くあのメロじゃありませんか。うわああああこれってば、インターセプターだよおおおお!(←壊れた)

明らかにBPMが早く、ロックテイスト強めのインターセプター。加藤さんはしょっぱなからステージ下の低い部分に降りて、ギターをがんがん弾きまくり、NARGOさんはペットソロで、ものすごくキレててカッコいい音を炸裂させる。それでテンションが上がらないわけなどなく、腕をぶんぶん振りながら完全にはじけて踊りまくったのは言うまでもありません。しかしあれ以上速くなると、たぶんもうテンポに合わせて腕振るのは不可能ですが(笑)。

そしてMCタイム、だったのですが。ええと、ぶっちゃけもう誰が何を言ったかもあんまり覚えてなくて。とにかく谷中さんが「最高だ!」と言い続けていたのと、加藤さんが「まだ弾き足りねえよおおお!」と叫んでたのと、欣ちゃんが「いつか、終わりのないセットリストを作りたいね・・・」とつぶやいたのと、この3つがすごく印象に残ってます。あと、もちろん冷牟田さんの話も。やはり年末以降は大変だったようで、そのフラストレーションをここで解消できた、と語ってくださったのがとてもうれしかったですよ。冷牟田さん、どうかこれからも無理し過ぎないでくださいね。我々はいつまでもいつまでも、あなたにアジってもらいたいのですから。

アンコールの最後は、やっぱりダウンビー。イントロが始まった瞬間、フロア頭上に仕込まれていた無数の白い風船が一斉にぶちまけられまして。さすがにスタンド席には風船は落ちてきませんでしたが、フロア中が白い風船で埋まっていく様子を見られただけでも、なんかすごくいいモノを見せてもらった気分でした。でもって曲中ではゲスト3人が呼び込まれ、各自が笑顔でぴょんぴょん跳ねたりメンバーと絡んだり。そして、13人による華麗な祭りの最後は、北原さんの大ジャンプで最高にゴキゲンに締めくくられたのでありました。

メンバー退場の際には10人各々がいつになく、客席に向かっていつまでも手を振ったり、いろんな声をかけたりしてましたね。ああ、この人たちもこの時間を名残惜しく感じてくれているのかなあと思うと、寂しくもあり幸せにも感じました。距離は遠かったけど、おっさんたちの声や気持ちは確かに受け取りましたよ。幸福すぎな2時間半を、本当にありがとうでした。

メンバーがステージを去ると、間髪を入れず左右のスクリーンにはSMILEの予告編映像が流れ始め。映像が1分ほどで終了すると同時に、客電がばーっとついて、はいこれでぜんぶ終了ですよーという状況。ああ何だってもう、ダブルアンコールのスキを全く与えないなんて、最後の最後まで完璧な段取りじゃありませんか(苦笑)。パフォーマンス、音響、照明、自分の視界や踊れるスペース。ここまで見事に、いろんな条件を満たしてくれるライブなんて、そうめったにあるもんじゃありません。ダブルアンコールなんてなくとも、完全燃焼です、はい。

という訳で、7月の野音2Daysから始まった長い長いツアーは、ついに終了。と同時に、これは2007年のライブの開幕戦でもあるわけで。おっさん達への愛とねぎらいが山ほどこみ上げてくる一方で、「よっしゃあ、今年もがんばるぜえええ!」と気合を入れてもらったライブでした。おっさん方、あらためて今年もどうぞよろしくお願いします。どこまでもついていきますんで、手加減なしで頼みますね。

コメント (4)
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開演待ち。

2007-01-14 16:49:13 | 日々
さて、明日は普通に仕事があるにもかかわらず、私はなぜアフターパーティーのチケを買ってしまったのか(笑)
とりあえず、踊り倒してきます!
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