暫く相撲や国内旅行の記事を載せたので中断していた北欧旅行の続きを書きました。
サンクト・ペテルスブルグ”エルミタージュ美術館“と北欧4カ国ぐるり周遊の旅」(20010705-0717)
7月11日。昨夜からのホテルは「SASラディソン・パーク・ホテル」。いわゆる空港近辺の、海沿いの綺麗なホテルである。おまけにこのホテル旧空港近くとあって、ほんとに周りには何も無い。人もいない。ホテルの格は上のようで、静かで、設備、食事は良く、航空関係者らしき方々が大勢宿泊していました。
オスロのホテル近くの海辺
そう言えばフランクフルトでもそうだった。夏季繁忙期でホテルの確保が難しいのか、費用軽減策か、どうかは知らないが、今回のホテルは概して、市郊外又は不便な所が多かった。で夜間散策に出る機会は殆ど無かった。勿論3食付き、丸抱え、スケジュール満載のツアーの性格にもよるのだろうが…
オスロはノルウエーの首都なのですが、特に見るべき所が無いのか、人気が無いとて観光は割愛され、一路1994年冬季オリンピックの開催地「リレ・ハンメル」へ細長い湖沿いにひた走る。雪の無い、オリンピックの済んだスキー場なんて特に見所は無い。ご一行はジャンプ台の上までバスで運ばれ、「歩いて下る」、「リフトで下りる」、「バスで帰る」、「元々上まで行かない」の4手に別れて行動。流石に半数が急な階段を歩かれました。
冬季オリンピック跡地 リレハンメルのジャンプ台
今回の参加者。84歳の男性を最高齢に、70代が5名、60代が9名、50代が6名、30代前半1名、20代後半が1名。(僕の推定)でも皆さんほんとに元気。特に食欲がすっごい。不味い弁当でもまずぺロリ。中でも70代後半とおぼしき大ケース2個持参の夫婦。一見古風な出で立ちだが、旦那はシベリア抑留経験5年を誇る筋骨逞しいジーサン。小柄で、華奢な奥さんは毎日、衣装、髪飾り、アクセサリー、化粧まで変え、二人とも毎食時必ずビールかワインを… 歩くのも速く、朝も一番にロビーで待機という具合。マアこう言うハードなツアーに参加するぐらいだから、元気は自他ともに認める面々だろうが、後半バテ気味なのは、むしろ買い物好きの50代のオバサン達だった。
そうこうする内、風景が変わり、いわゆる氷河圏カール状のU字谷の様相を見せ始めた。万年雪、小規模の氷河を頂いた台地状のカール谷が深くえぐられ、夏とて溶けた氷や雪が瀑布となってそこかしこに落ちる様は壮観で、華厳や那智の滝を何倍も大きくしたような滝のオンパレードだった。
その谷の底にある、バイキング時代に作られた「スターブ式」と呼ばれる木造で、国内に現存する28棟の内の一つとかを、「ロム」に訪ねる。そう言う風に見れば屋根の形がバイキング船の舳先をかたどった様な気もする…
バイキング時代の船の舳先を模した教会
道路は山岳道路の様相を見せ始め、6月設定のツアーでは残雪でまだ登れなかった、1500m位に位置する「ダレスニッパ展望台」に無事到着。回りの雄大な山岳風景と共に、眼下にコレから行く「ゲイランゲルフィヨルド」を見下ろす風景はマサニパノラマ!この風景気に入ったので、僕のデスクトップの背景を今も飾っています。
ダレスニッパの展望台から見下ろすフィヨルド
このあたりは未だ冬景色
ガードレールも無い七曲りの急坂を下り、静かで綺麗なゲイランゲル地区の宿舎へ。早速回りを軽く散歩するが、滝の音がやかましいくらい。ツアー当初の約束通り「フィヨルドの見える側」の部屋に全員納まり至極ご満悦。
小綺麗なホテルでした
小さく静かなゲイランゲルの町
7月12日。この辺りの天候は、曇り時々小雨、突然晴れ、で又曇りと言う具合でよく変わります。フィヨルドって一見して湖か川に見えるのですが実は海。内陸部へ100kmも食い込んでいる所もあるけど、やはり海抜0mで海。当然なんだけれど、なんだか不思議。今日は今回の目玉の一つ「ノルウエー最狭のゲイランゲルフィヨルドクルーズ」の始まり。ガイドさんの「はよのらんと、海側のいい席が取れませんよ」の一言で素早く日本人は行動。同様なのは韓国、中国、イタリア系。後はノーンビリ。
かって氷河が削り取った断崖絶壁の狭間を埋める水面をフェリーボートは結構早く進む。靄がかかったり、滝が現れたり、海鳥が訪問したり、寒いけれど、殆どの時間を甲板で過ごすので、席取り競争の意味は殆ど無い。約二時間のクルーズでヘルシントと言う小さな町へ到着。バスで「ブリクスダール氷河」観光へ。
フィヨルドから見たゲイランゲルの町
フィヨルドクルーズ
フィヨルドクルーズ
北欧最大と言われる氷河が流れ落ちる所へ、途中まで馬車で登る。この馬、丈夫そうだけど、途中でよく「オナラ」をしました。後は小1時間の歩きで氷河の末端へという手はず。今回も数名は歩かなかったが、例の「元気高齢夫婦」は杖をついてさっさと行かれました。氷河は前に見たアラスカのが雄大だったので、マアソコソコの規模。若者群が登っていきました。
ブリクスダール氷河
よくオナラをした馬車のお馬さん
復路は馬車、バス、フェリーと乗り継ぎ、宿泊地の「ラルダール」へ到着。古めかしいリンドストロームホテルで、日本人が一斉にバスタブに湯を張ると、たちまち断水するような古い設備だが、ピアノバーなんかある趣のあるプチホテル。デモマア何にも無い所だ。せめてと言う事で一軒だけあるスーパーで早速お買い物。僕は牛と山羊の乳から作ったチーズを買ったけれど、とろけそうになってしまった。町は一周しても20分くらいだが、小奇麗な家が多く、花に溢れていて感じがいい。でも冬場は何をしてるんだろう?シーズンは3ヶ月だけだと言う。
クラシックなリンドストロームホテル
ノルウェーの民芸品A
ノルウェーの民芸品B
天辺からみると壮大ですね。
ロバのお尻は滑稽なアングル、オナラの匂いは嗅ぎましたか・・・。