10年近くの仙台赴任を終え、2015年5月から大阪へ赴任中のオヤジの日記です。
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よっぱのときどき日記



遠藤 徹
表題作の「姉飼」と
キューブ・ガールズ
ジャングル・ジム
妹の島
の4作が収められている短編集
一番長いのが「姉飼」で50ページ弱、他は大体30ページくらいの作品である
姉飼は架空の日本での話で祭で売られている「姉」と呼ばれる(昔で言う見世物小屋の見世物のようなもの)に魅入られた少年が大人になり破滅するまでの物語だ。
ある意味常軌を逸した一方的な恋物語とも言えるかもしれない。
そしてそれは、少年時代に見てはいけない禁断の情事を覗き見てしまい、SMクラブや風俗の女性やに入れあげて、また麻薬に魅入られて、ただその為だけに働き破滅へ向かって墜ちて行く男達に共通するところがあるのかもしれない。
しかし、ホラーだからと言ってとにかく気持ちの悪そうな生き物や習慣・祭などを書かなくてはならないのだろうか。もっと普通の状況の中に「姉」という異常な物を登場させた方が、正常と異常のコントラストが際立つような気がした。
スティーブン キングにホラーは感じるがこの小説にはホラーというより異質のものを感じた。
僕が今までに読んだ中で同賞を受賞した作品に97年の「黒い家」や95年の「パラサイトイヴ」があるがこちらの方にはホラーを感じる事が出来た。
4作品の中では「妹の島」が一番ホラーっぽかった


by Oz


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