
2月22日水曜日。
彼女とよく利用するイタリアンの店で食事をした。
石窯焼きのカリカリのチーズピザを分け合ってから、
彼女はカルボナーラ、ボクはバジリコ。
よく冷えたジンジャーエールで喉を潤す。
いつの間にか、この店ではこのメニューが定番になった。
ボクたちがお互いの仕事の都合で水曜日に会うのが普通になったみたいに。
「今日はケーキも食べちゃおうかな」
彼女、お店に入ったときにケーキのショーウィンドウで一瞬立ち止まったっけ。
あのとき食べたいケーキの目星をつけておいたにちがいない。
「だって今日は、ショートケーキの日だもん」
なんだ、それ。
「はい、クイズです。今日、22日はどうしてショートケーキの日になったんでしょうか?」
え、クイズ?
「2月22日が?」
「ヒントです。2月だけではありません。毎月22日はショートケーキの日です」
そんなの、君の勝手な都合じゃないの?
「はいブブー、ちがいます。シンキングタ〜イム」
彼女はそう言い残して、ケーキを物色しにショーウィンドウへと向かった。
毎月22日・・・なんか語呂合わせがあるにちがいない。
11月11日が+−+−で『電池の日』だったり、
2月10日が『ニットの日』だったり、
2月20日が『尿漏れ克服の日』だったりするように・・・
「わかった?」
彼女が戻ってきて尋ねた。テーブルにショートケーキとコーヒーが並んだ。
ボクは肩をすくめ降参した。
彼女、したり顔で、ショートケーキのイチゴをすくった。
「あのね、22日の上にはかならずイチゴが乗ってま〜す」
月カレンダーの22の上は、必ず15。
ふ〜ん、なるほどね。必ず15が上に乗っているからショートケーキねぇ。
ここで必ず余計なことを言ってしまうのが、ボクの悪いクセだ。
「そのイチゴのショートケーキ、イチゴの上に8がとまってるんじゃない?」
彼女、思わずフォークをとめて、やな顔をする。
「ちょっと変なこと言わないでよ」
「しかもそのショートケーキ自体もお皿じゃなくて、お29の上に乗ってるし」

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