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●メトロポリス・クラシックス「秋を愛でる音楽会」

2008年11月12日 23時10分29秒 | 音楽
メトロポリス・クラシックス「秋を愛でる音楽会」を聴きに芸術劇場へ行きました。
オーケストラは都響、指揮は小泉和裕、合唱は東京音楽大学です。

オープニングの『威風堂々』で度肝を抜かれました。
エルガーの『威風堂々』はライブで聴くことも多いし有名ですが、合唱付きという機会は滅多にないのです。
そもそも作曲された当初、合唱パートはありませんでした。
それが、こんなに素晴らしいとは、というより今日の合唱団はどこだったかと、思わず再確認してしまいました。
もう、この合唱のためなら弦パートは単調だろうが面白くなかろうが我慢するしかないでしょう(^^;

プログラムは『グリーン・スリーヴス』幻想曲、イギリスの田園のうたメドレーと続き、前半の締めくくりはヘンデルのオラトリオ『メサイア』より「ハレルヤ・コーラス」です。
ブリリアントに爆発して会場ぐるみで天へ昇るかのよう。
うーん、素晴らしい♪
聴いてよかった、聴けてよかった、じつに僥倖です。
1部終了の拍手は終わったのに、その後、合唱団の最後の一人がステージから去るまで拍手は続いて鳴りやみませんでした。

休憩をはさんで2部はベートーヴェン第六番交響曲「田園」ですから、プログラムとしては最高。
ただ、残念なことに2部の演奏は都響にしては合わせ不足でした。
編成も小さかったし、1部がすごかっただけに、どうもね。
2部をバシッと決めてくれたら、ほんとうに最高だったのに……。

余談かもしれませんが、司会の朝岡聡。
じつは最初、パンフレットでこの名を見たときは、ちょっと嫌な気分でした。
こういう音楽会の時に、「引っ込め、ボケなす(演奏をぶち壊す気か)」と言いたくなるような場違いな司会ぶりを過去に見てきたからです。
ところが、どうでしょう。
たんに場慣れしたのか、経験を重ねたからか、勉強したのかどうか、そこはわかりませんが、なかなかよいではありませんか。
演奏の邪魔にならないように、そつなく気の利いた出入りをしていました。
2部が始まる前に気負わない調子で、「それではこれから東京メトロに乗ってウィーン郊外の田園へまいりましょう」と言ったのは、よかったです。  

 



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