辻野氏の記述は理科系の文章で簡明で飾った観念語がなく読みやすい。分かりやすい製品仕様書のような気がした。
そう云えば、電化製品の説明書は全く解り難い。下っ端の若い技術屋の説明が何のフィルターもなく、広範に印刷流布されている。誰も読む人は居ないというより、読めない。
ところがアップルにもグーグルにもアマゾンにも詳しい使用説明書はない。
此処にソニーつまり「モノづくり日本」の現在の衰退の原因があるような気がする。
辻野氏が抱えたソニーの経営陣への不信や違和感はこの國の何処にでもある大企業病であり、ソニーも例外ではなかった訳だ。
GAFAもカリスマ創業者が居なくなった時に、いわゆる大企業病になるかどうかで、これからの様相が変わるのではないだろうか。