東大出の官僚たちは、一所懸命に愚劣政権の片棒を担いでも、決して苦しくない。彼らは、行政官庁の官僚世界という内部論理で動いているから。
たとえ国会という公の場で如何に自分のみっともない恰好が世間に晒されても、「それ自体が立派な仕事」なのである。
その「みっともなさ自体」が組織への忠誠の証であり、ひいては自己の地位の栄達につながり、果ては、天下りでの政財界への道を開くのだから、何の苦労でもないのだ。自ら下手な演技に酔ったり、自虐な達成感すらあるのではないか。
「否」との一言で、彼らはその規定の出世コースから真っ逆さまに落ちてしまうのだから、彼らに、「良心」はもとより、「良識のかけら」を期待することは無駄なことである。みんな自覚して、解かっていてやっているのだから。
前川さんの場合は既に事務次官という頂点にあったから、素直に「あったものを無いとは言えない」と言えたのかもしれない。
官僚は偏差値の高い東大出であるが、必ずしも、頭が良いから「良識」があるという公式は成り立たない。民間人と同じに欲望が強く、将来の栄達のためには違法まがいの行為など平気でやる。
現に森友では身内から犠牲者も出している。政治屋三代目のボンボン首相の理不尽な要求に従うことなど朝飯前であろう。
この國の行政が、唯しがみ付くだけの権力亡者に握られた結果、国会が形骸化された。それを許したのは代議政治の多数派である自民党であり、その党を支持した国民自身であろう。
「自民党は一応評価するが、今は自民党に入れない」ただこれだけの簡単な選択ができるかが、この國の先を決めると思う。特に戦争があれば徴兵される世代に言っておきたい。いらぬお世話かもしれないが。
崖っぷちかな