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玄冬時代

日常の中で思いつくことを気の向くままに書いてみました。

何処かの国に似ている

2023-10-05 13:37:29 | 『暗黒日記』ヨリ

かつてこの國が「軍人政権」であった時に太平洋戦争に突入した。「軍人政権」と書いた教科書はないだろうが、東條英機は現役軍人であるので、そう言っても良いのではないかと思う。

実際にこの国の教科書でどう言われているのか、私は知らない。

理由は簡単、戦後生まれの教育は第三学期に大正ロマンで日本の歴史は終わる。また昭和の戦争期は大学入試に出ない。

現在読んでいる清沢冽『暗黒日記』では、ほぼ終戦の一年前の1944年7月28日の件に「今回の戦争で生命を喪ったものの数は意外に多いらしい。まだその損害数を一回も発表しておらず、ただ米国側の発表を嘲笑しているだけだ。」と書かれている。

この事象は現在のロシアとウクライナにそのまま当てはまらないだろうか。

自国の歴史をどのように子供に残していくか、そこに国家の存在の在り方が問われる。決して「品格」なんか求めないし、たぶん有りもしない、…。

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戦前には「不敬罪」があった

2023-09-20 09:59:45 | 『暗黒日記』ヨリ

1944年4月、清沢は、「不敬罪」はいくつもある。㈠皇室、㈡東條首相、㈢軍部、㈣徳富蘇峰だ。これらについては一切の批評を許されない、と書いている。(『暗黒日記』岩波文庫)

差し詰め、今のこの圀では、「不敬罪」ならぬ「不忖度罪」がありそうだ。

㈠故安倍氏の神格化、㈡キャリア官僚の天下り、㈢財界大企業の補助金たかり、㈣大手新聞・テレビの無言化、㈤橋下徹のような御用コメンテーターのヨイショ発言、そしてちょっと前は、ジャニーズ事務所があった!

清沢の揶揄した「不敬罪」があった「戦前」から八十年以上経ったが、今も適切に忖度しなければ、或いは、まともに批判をすれば、どのような炎上が待ち受けているのか解らない時代の空気になった。

これも「新しい戦前」の一つの予兆ではないだろうか。

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新しい「戦前」が少し現る

2023-09-19 14:12:15 | 『暗黒日記』ヨリ

1944年1月、清沢冽は「東條から一回も戦後の経営、新秩序に関する構想を聞いた事がない」と日記に書いている。(『暗黒日記』岩波文庫)

そう言えば、岸田からコロナ後の世界、今後の此の圀の経済のことも、防衛のことも聞いた事がない。

「新」資本主義、「異次元」の少子化対策、防衛費「倍増」、という看板の架け替えがあるが、中身は全く説明されない。少なくとも、彼の口から、原稿を読まずに、此の国のあり方を聴いた事がない。

故安倍氏のように、「戦前回帰」の幻想や「憲法9条」の閣議否定という奇手も困りものだが。

岸田のように解らない、或いは「無」というのもこれまた始末が悪い。

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