玄冬時代

日常の中で思いつくことを気の向くままに書いてみました。

都立高校

2023-04-30 17:33:04 | 或る話

先日坂本龍一が死んだ。彼が新宿高校出身だったことを知った。彼は芸大に行ったが、普通の公立高校生だったのか!

あの時代は私立高校の存在は薄かった。良い教育が都立高校にあるのではなく、公立に行くことは親に負担を掛けず、夢を追う機会を持てたことだった。

公立高校には、芸術に進む者も、文学に進む者も、映画に進む者も、普通に同居していた。高校生にとって、自分の将来を遠慮なく自由に決められるのが有難かった。

公立は授業料が安かったが、受験教育が無いので浪人すればマアマアの大学に行けたり、自由なのでいろんな世界へ飛べる機会もあった。当時は生まれや家柄に関係なく、公立校という公平な機会が与えられる点で、戦後的でかつ民主的であったと思う。

音楽関係では、確か山下達郎も忌野清志郎も都立高校だった。当然、他の分野でも多種多才な士を輩出した。

麻布や開成に行かなくても、何とかなるという幻想が「夢」に置き換えられて、この国の未来が明るかった時代のことである。

斯く云うワタシは恥ずかしながら都立校出身なのです、…。

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敗ける戦争と分かっていた

2023-04-29 15:22:54 | 直言

敗ける戦争と分かっていたのに戦争をしたから悪いのか、愚かなのか!それなら、勝つ戦争ならばやってもいいのか?

この圀の過去を振り返ると、必ず圧し掛かって来る命題である。

この圀は戦争の理由や原因を国民に対して何も言わない。当然、教育の場の端っこにも「戦争の理由」はない。せいぜい「軍部の暴走」とある程度。 

だが、戦争に負けた悲哀は、政府も教育も教えないが、庶民は肌で分かっている。

敗戦とは「国家の主権が無くなる」ことだと。

だから、現在も、アメリカ軍の先兵としてこの圀は中国と戦わねばならないらしい。

今までは、アメリカが押し付けた九条のある平和憲法を楯に、国家主権を僅かに主張してきたこの圀にあって、憲法改正が党是だというグループの人達の何処を信用できよう。

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今にして思えば

2023-04-28 17:27:32 | 政治

岡田や野田は、コイケ女帝の排除発言で希望の党から外れても立民党に入らず、なぜ無所属でいたのだろうか。

格下の枝野が造った立民党に入るのを嫌がったのだと思っていた。どうも違うようだ。

アベの長期政権の理由は、金のパターを持ってトランプに摺り寄った変わり身の早さが、米国一辺倒の財界・既得権層の厚い信頼を得たからだろう。

クリントンが勝って民主党政権になっていれば、アベは相手にされず、政権自体は短期化した筈だ。

トランプの信頼を得たから、アベ政権は長期化し、公明党との連立が盤石となった。

岡田や野田たちの「無所属の会」は10人程度だったが、自公連立が揺れれば、かつての「さきがけ」のような役割が廻って来ると期待して立民党に入らなかったのではないか?

今にして思えば、彼らなりの小さな野心があったのだろう。

立民党は今回の補欠選挙に負け、何のオーラ―も無い泉代表を傀儡にしたまま、党執行部は「無所属の会」系が牛耳り、その方向は維新と先を争いながら、政権のおこぼれに有り付こうとしているように見える。

メディアは野党の政局(サル山闘争)を一切報じないが、何となく見えてくる。これじゃ、この圀は与党もひどいが、野党もひどい。戦前の米内や近衛政権の頃の政党の堕落と同様である。歴史では、次は政党が潰れて「大政翼賛会」の成立となるのだ、…。

 

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本と議論している

2023-04-27 16:02:18 | 

先日来、入江隆則『敗者の戦後』中公叢書と対話している。

昨晩は、入江は良い事を言ってくれた。「戦争は複数の国家の利害の衝突によって起る。…ナポレオンまでの18世紀の戦争は利害の衝突を認識し、それを儀式化した点で文明的だった。…20世紀になると戦場は一大屠場の趣を呈し、“正義”というカモフラ-ジュを施し、第二次大戦はナチズム、共産主義、自由主義、八紘一宇などの世界観を持ち出して、正義化した」と。

朝起きて、ふと思いついた。彼は19世紀に触れていない。ナポレオン戦争は「国民国家」の戦争であった。彼は、近代の国民国家論を尺度にしていないようだ。

国民国家ができたから、総動員体制による、戦争の果てしない惨禍が生まれたことを触れていない。この事をどう評価しているか、又議論をせねばなるまい。

読むかどうかはわからないが、又買ってしまった。終活しなければならないと云いながらも。

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法案提出の理由

2023-04-26 14:49:10 | 政治

話題の「入管法」改正法案が採決されるとの一部の報道がある。この種の法案提出の理由やメリットが分からない。いったいどういう理由があって改正する必要があるのか?これで誰が喜ぶのか?又はその改正を誰が望んでいるのか?依然として分からない、…。

大手メディアでは、明確な反対の立場の主張もないし、支持の報道もない。

単に法務省・警察関係の官僚保身なのではないか?かつて「1999年の堤防の決壊」と評された一連の右傾化法案の「盗聴法(通信傍受法)」なんかは通信機器の会社が若干儲かるだけで、警察官僚がどうしても作りかった法律ではないだろうか。

アベ以降の自民党政権とは、いわゆる警察政権である。国家の合法的な暴力を強める方向ではあるが、その方向の先に「何があるのか解からない」政権である。

最前線にいるキシダさんも解っていないような、…。彼はタダ目前のサミットだけか。

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