元 黒龍江大学日本語教師   

元黒龍江大学日本語教師としての思い出などを写真を交え、日記風に綴っていくもの。(No.812からは、故郷新潟から発信中)

黒龍江大学日本語教師No.172

2010年10月26日 | 日記
「送別会」のお話。黒龍江大学に在籍していると、年に何回となく「送別会」と「歓迎会」がやってくる。現在、日本から黒龍江大学に留学されている学生は、総勢30数名。学生の留学期間に長短があるため、その結果、私たちは毎年何回も新入生を迎え、卒業生を送り出すことになる。今回は尾上様ご夫妻の「送別会」に参加させていただいた。会場は中国全土に70余りのチェーン店を持つ、バイキング方式レストラン「金漢斯」(Golden Hans)。

尾上様ご夫婦は散歩や買い物など、いつも仲睦まじくご一緒に行動されておられた。毎回そのお二人のお姿を拝見するたびに、単身赴任の私としてはたいへん羨ましく思ったものでした。また、尾上様からは私の担当している2年生の「会話」の授業を、何回となく見学していただきました。時には教室内で私から感想を求められたり、学生と一緒に会話の相手役などもしていただきました。いろいろな面で本当にお世話になりました。深く感謝申し上げます。

尾上様ご夫妻は、今月末に一旦、故郷の香川県高松市に戻られ、そこで中国人に日本語を教えられるとのこと。そして来年、高松市と友好関係にある中国江西省の省都、南昌市(人口約450万人)で日本語教師になられるという大きな夢を持っておられます。今後とも、日中友好交流の促進のため、「民間大使」としての尾上様ご夫妻の益々のご活躍と、ご健康を心からお祈りしたい。

尾上様ご夫妻「送別会」会場(その1)


「送別会」参加者との記念写真(その2)


おいしそうに食事をされる尾上様ご夫妻(その3)



黒龍江大学日本語教師No.171

2010年10月25日 | 日記
「三江平原の旅」の続編。(その7) 佳木斯市の「豆腐屋さん」と「てんとう虫」のお話。さすが「国慶節」は中国の「ゴールデンウィーク」と言われるだけあって、多くの人々が移動する。故郷へ帰る黒龍江大学の学生も多い。佳木斯市で一泊することになったおかげで、佳木斯市での朝の散歩を楽しむことができた。散歩の途中、昔懐かしいリヤカーを引いて豆腐を売る「豆腐屋さん」にお会いした。奥様がひとり、湯気の上がっている豆腐を買い求めていた。「これを熱い味噌汁に入れて飲むとおいしいだろうな」と思いながら、写真を撮らせていただいた。

「佳木斯市」から「ハルビン市」までは、結局マイクロバスをチャーターして帰ることになった。高速道路を一時間も走らないうちに、バスのフロントガラスに無数の「てんとう虫」がぶつかってくる。そしてフロントガラスに無残にも「てんとう虫」がぶつかった痕跡を残して死んでいくのである。約330km、5時間30分の旅であったが、この間、運転手は3回もきれいな水でフロントガラスを掃除することになった。掃除をしないとハルビンにつく頃には、フロントガラスが「すりガラス」になって前方が見えなくなってしまうほどの「てんとう虫」の数だ。日本の歌にでてくる「てんとう虫」は、丸くて愛嬌のある昆虫であるが、これだけ無数にいるとなると、ここでは一種の「害虫」扱いとなっている。運転手さん、ほんとうにお疲れ様でした。

佳木斯市の「豆腐屋さん」


フロントガラスは「てんとう虫」の被害が


「とうもろこし」を道路上で乾燥



黒龍江大学日本語教師No.170

2010年10月24日 | 日記
「三江平原の旅」の続編。(その6) 「林立する風力発電」と「朝の体操」のお話。「三江平原」というだけあって、地平線の果てまで畑が続いている姿は壮大であった。また今回、見学した「風力発電のプロペラ」と「朝の体操」も一列に並んで動いている姿は、ともに壮観だ。同江市にある新潟平野の弥彦山と角田山に似た小高い2つの山に、この風力発電の列が見られる。プロペラの橋脚の真下に立つと巨大さが実感できる。ここでは巨大なプロペラが回りながら風を切る不気味な低周波の音が聞こえる。山頂には昔風の3階建ての「望楼」が現在、建設中。案内人の特別のご配慮で建設中の「望楼」を見せていただいた。ここから見る「三江平原」は果てしなく、一面の大耕作地が眼下に広がっている。昔は、北の荒れた大地と言う意味で「北大荒」(「ベイダーホァン」)と呼ばれたが、現在では、北の広い穀倉地帯という意味で「北大倉」(「ベイダーツァン」)と呼ばれるようになった。

私たち一行は「佳木斯駅」から「ハルビン駅」までの帰りの寝台車の切符は満席で手に入れることができず、結局、佳木斯市内のホテルで一泊することになったため、私は翌朝いつものとおり散歩に出かけることができた。ホテル近くの「西林公園」では、朝の体操を大勢の人が楽しんでいた。太極拳あり、音楽に合わせ隊列を組んでの行進あり、鉄棒で屈伸運動をする者や単独で散歩する人など様々。車椅子の人も見られる。みんな朝の新鮮な空気を楽しんでいる。中高年の多い黒龍江大学構内と違い「朝の体操」の参加者のうち、特に若い人が多いのには驚いた。

「望楼」から見た、林立する風力発電のプロペラ


朝の体操(軽快な音楽にのって行進)


太極拳を楽しむグループ


建設中の「望楼」

黒龍江大学日本語教師No.169

2010年10月23日 | 日記
最新自動回転「串焼き器」のお話。東京タワーより3m高いハルビンのテレビ塔「龍塔」(336m)の近くに有名な「串焼き屋」さんがある。先日友人と訪ねてみた。ここの「串焼き器」はなかなかおもしろい。まず、焼き方をご紹介しよう。
1番目 炭火の入った箱をテーブルの上にセットする。
2番目 テーブルの下のスイッチを入れると炭火の箱に空気が送られてくる。
3番目 炭火の上に肉のついた串をのせる。串には☆型の金具がついており自動的に回転し、更にこの串が左右にも動く。

4番目 焼くときに出る煙は炭箱にある空気の吸込口に吸い込まれて建物の外に出て行く。部屋の中は「焼肉屋」独特の
    煙や匂いは発生しない。
5番目 焼きあがった串は炭火の上にある二段目の棚に置く。炭火の真上なので、いつまでも温かい。
6番目 好きな串焼肉を食べるだけ。

この器械にかかると、煙がなく室内が清潔で、串が適度なスピードで回転するため焼き方にもムラがない。「牛肉」「豚肉」「鶏肉」「魚」「きのこ」などおいしくいただくことができた。日本でも人気商品になりそうである。私が今年3月まで勤務していた、日本でも有数の金属製品製造業の集積地「新潟県燕三条地区」の皆様のご意見を是非、お聞きしたいのだが・・・。

自動回転「串焼き器」〔その1〕


〔その2〕

黒龍江大学日本語教師No.168

2010年10月22日 | 日記
「長春大学野球部」のお話。ハルビンで一番強い野球チームが「ハルビン工程大学野球部」だ。毎年、黒龍江省を代表して中国大学野球全国大会に出場している実績を持つ。このチームと練習試合のため隣の吉林省長春市から「長春大学野球部」が先日、「ハルビン工程大学」を訪れた。黒龍江大学チームとハルビン市の社会人野球チームも参加し、4チームによるリーグ戦を行った。第一試合の「長春大学野球部」と「ハルビン工程大学野球部」の試合は逆転につぐ逆転の展開で、たいへん見ごたえがあった。

私の持論であるが、きちんとしたユニホームを着こなしていると、強そうで、そして、うまそうに見える。実際、強いチームも多い。硬い球を打つ硬式野球であればなおさらだ。常に危険が伴うため、ヘルメット、プロテクター、手袋、マスク、スライディングパンツなどキチッと身につけていないと大きな怪我をする。さすが「長春大学野球部」と「ハルビン工程大学野球部」の着こなしは素晴らしい。全員統一したユニホームを着こなし、練習も相当積んでおられる。その点、短パンにTシャツ、運動靴、そしてヘルメットなしのスタイルでは既に勝負は決まったようにもみえる。自分の身を守るためにも基本的な装備をしてから試合ということになる。

3枚目の写真にある看板は、「ハルビン工程大学」のグランドに掲げられている看板である。これと同じ文言が「東北林業大学」の体育館入口に掲げられていた。私はこの文言をすごく気に入っている。看板には中国語で“「毎天鍛錬一小時」「健康工作50年」「幸福生活一輩子」”と書かれてある。 既に皆さんもお分かりのことと思うが、これを日本語に訳すと“「毎日一時間の運動」を「50年、健康活動を続ける」と「幸福な生活を一生送れる」”との意味に。私もこの意味を頭に入れながら、毎日1時間の散歩を続けていくことにしたい。

交流試合が行われた「ハルビン工程大学」グランド


マチマチのユニホーム姿


健康の大切さを呼びかける大きな看板