元 黒龍江大学日本語教師   

元黒龍江大学日本語教師としての思い出などを写真を交え、日記風に綴っていくもの。(No.812からは、故郷新潟から発信中)

黒龍江大学日本語教師No.116

2010年08月31日 | 日記
障がい者職業訓練施設のお話。(その2) この施設は、身体障がい者と知的障がい者の職業訓練施設であり、訓練生はここで技能、技術の習得を目指している。施設内では、ミシンを使う「縫製室」、大工仕事などのできる「DIY室」「= Do It Yourself室の略」、パソコン技能が習得できる「パソコン訓練室」、洗濯を専門の大型洗濯機械を使って実施する「洗濯室」など、多岐に渡る職業訓練実習室を見学させていただいた。

説明に当たられた訓練センターのセンター長の方東海主任と、新潟県へ職業訓練研修に参加された経験のある(女優、栗原小巻に似ている)劉天慧副主任のお二人のご説明には、障がい者への職業訓練に対する強い、そして熱い思いが伝わってきた。「今年、1人の女性訓練生が念願の就職内定をいただいた」との説明では、方主任の顔が微笑んだ。当センターの最終目的は、訓練生の就職そして社会復帰なのだ。これは、日本の職業訓練施設でも全く同様だ。このセンターで訓練を受けた多くの障がい者が、就職内定通知を受け取り、社会復帰してほしい。

写真は、職業訓練施設



黒龍江大学日本語教師No.115

2010年08月30日 | 日記
障がい者職業訓練施設のお話。(その1) 先日、黒龍江大学の近くの障がい者職業訓練施設「ハルビン市障がい者扶養訓練指導センター」を黒龍江大学の関係者10数人で訪問した。このセンターは2008年に開設され、現在100人弱の青少年障がい者〔身体障がい者・知的障がい者〕が毎日訓練に励んでおられる。センターに到着したのが、午後5時半過ぎで訓練時間を過ぎていたため、障がい者訓練の様子を直接見学することはできなかったが、センターの各階の訓練施設をくまなく案内していただいた。

センター長である方東海主任と新潟県に研修に来られた経験のある美人の劉天慧副主任の熱の入ったご説明には、訓練に対する心のこもった思いが伝わってきた。展示室に飾られた知的障がい者の作品は、手の込んだ立派な出来栄えのものも多く、ほんとうに素晴らしい。正に奇跡に近い。展示室の壁に書かれた「奇跡。それはこのようなものを作る」の文字には感動させられた。

写真は、障がい者の展示作品

黒龍江大学日本語教師No.114

2010年08月29日 | 日記
黒龍江大学構内は、早朝から忙しい。散歩やランニングをしている者。図書館入口の前で座席を確保するために並ぶ者。太極拳や鉄棒をする者。ラジオ体操やストレッチを楽しむ者。教科書を大声で読んでいる者。露天市場へ買い物に行く者、等々さまざまである。その中で最近目を引くのが、この「英会話サークル」の活動だ。

リーダーのお手本発声のあとに全員が復唱している。それも本当に大きな声を振り絞って。もちろんリーダーはマイクを胸につけ、ボリュームをあげ、手振り、身振りを交えて教えている。聞けばこのリーダーは当大学の上級生であり、ボランティアで下級生に教えているとのこと。早朝6時からの1時間、周囲をまったく気にすることなく、一心に大声を出して英会話学習に取り組んでいる。長時間、立ったままお腹の底から声を出しているため、ひょっとすると簡単な散歩などより、運動量が多いのかもしれない。この「英会話サークル」のやり方は日本語学習でも見習うところがあると感じている。

写真は、早朝の英会話サークル

黒龍江大学日本語教師No.113

2010年08月28日 | 日記
また「食べ物」のお話。電子辞書で「ぐうにゃん」と引くと「姑娘」が出てくる。意味は中国語で「若い未婚の女性」「娘」と説明してある。この発音と似ている「食べ物」が、写真の「ぐうにゃあ」である。日本の「ほおずき」の実の小型版と思っていただければ、だいたい想像がつくと思う。「ほおずき」のような皮をむいて食べるのであるが(写真右側のもの)、少しあっさりとした甘い味があり、クリーミーな感触が楽しめておいしい。

最初はハルビンの友人からいただいたものを食べたが、見た目よりもおいしいかった。その後、黒龍江大学構内にある「露天売店」で偶然見つけたので買ってみた。お値段は7元〔約98円〕。ちなみに、どういう漢字を書くのか中国人の友人数人に聞いてみた。これの答えがマチマチなのだ。「姑娘」「姑鳥几」「娘」と言う人も。また「にゃあ」の漢字「娘」や「鳴」に草冠をつけた字という人もいる。発音は全員「ぐうにゃあ」と言うが、漢字の正解はいまだに分からない。

後日、中国人から「蔦」が正解という返事をいただいた。(謝謝)

写真は、「ぐうにゃあ」

黒龍江大学日本語教師No.112

2010年08月27日 | 日記
「新入生」のお話。黒龍江大学では今週から新学期が始まった。新1年生も続々と黒龍江大学の「学生寮」に入ってきた。当大学では、学生がいくら大学の近くに住んでいようと、学生全員が「学生寮」に入る決まりになっているという。「学生寮」は二段ベッドの8人部屋と4人部屋が基本となっている。8人部屋の学生達は長い間、寝食そして勉学を共にするため、「生涯の友」となるケースも多いと聞いている。

大学構内では、ご両親に付き添われて大きな荷物を抱えた新入生の姿をよく見かける。「学生寮」の前では、大きいものは「ベッドマット」から「衣服整理箱」そして小さいものは「魔法瓶」「ハンガー」「スリッパ」「コップ」の果てまで、殆どの生活必需品が売られている。また、パソコンや携帯電話の業者も構内にテントを張り「新入生」のニーズに対応している。また、日本の大学ほど派手ではないが、新入生に対する「文化サークル」「スポーツサークル」への勧誘も見られる。大学構内も一段と賑やかになってきた。

写真は、大きな荷物を抱える「新入生」とその家族