![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/f4/00a9117fc576905d9a3cb78da15443fe.jpg)
現在デンマークでは、今後の健全な経済発展と社会保障の基盤となる税制改革について検討を行っている。
「税制審議会」の報告を受けて改革が進められるが、先日この「税制審議会」の報告書が提出された。
その中には、減税についてのアイデアもさることながら、学生支援金(SU)のカットや労働時間を長くすること、女性の労働時間を増加するなどして
増税をはかるビジョンについてのさまざまなアイデアが出された。
本日は、そのSUの支給期間短縮案について、学生が抗議をはじめたという話である(JP.2月19日)。写真は、コペンハーゲン大学のある校舎の中型講義室。
とにかく、国の歳入の約半分を直接税(所得税)でまかなう国である。
VAT (消費税)などの間接税を含めると、国の歳入の40-45%が国民の税金でまかなわれている。
ちなみに、日本と異なり国債償還などの債務はない健全な財政状況である。
また個人の支払う税金も、以下のような内容で平均的所得(550万円まで)でも
その課税額は46.8%である。これ以上の国民は、超えた額についてさらに課税される。
労働市場付加価値税 8.0%
市民税・教会税(平均) 25.3% ⇒市民税率は各市で異なる。
医療・保健負担税 8.0%
最低額課税 5.5%
この税率をこれ以上上げることには国民は難色を示しており、アナス・フォー・ラスムセンは
「税率凍結・移民規制」を約束して、2001年より政権の座についた。
一方で高齢者は増えていく、サービスの質と量についての国民のニーズは高い。
金融危機による打撃も大きい。などなど、課題は山積している。
そうした中での、「税制審議会」の答申の中に、学生支援金(SU)の削減について提言がなされ、
学生たちが、抗議を始めたのである。
ちなみに、SUであるが、これは日本人にとっては信じられないほど、若者やその親にとってありがたい
制度である。
国民学校を卒業して、大学・専門学校で学ぶ学生には、
毎月5,177クローナまでが6年間にわたって支給される、というもの。
1クローナ=20円で計算すると、103,540円になる。
もちろん、ここから税金が引かれるが、学生たちは、アルバイトや借金をしながら、
自分の力で学び、生活をする。
アルバイトは学生にとっては、生命線である。
これまた驚きであるが、アルバイトの時給相場は100クローナ(2000円)。
すぐにデンマークに行って、バイトしたい!と思わないでね。
これから、源泉徴収されます。
日本の「格差」は世襲されると言われているが、デンマークにおいては、
国からSUが支給されるので、自分にやる気があれば、親に資力がなくても
十分に自分の行きたい道を選べるわけである。
この10万円という数値。日本では「子供が下宿して大学にかよう場合、月間10万かかる」といわれている
数値に奇しくも一致しているではあーりませんか。
そう!デンマークでは、子供は「社会の子」なのである。
そして、税金を多く支払っても、このような形できちんと還元されるのである。
そこで、「税制審議会」では、このSUに対して、
「2000年には3,907クローナ(約6万円)であったものが5,177クローナになっている。
その間の物価上昇率は18%でしかないのに、この33%という上昇率は理に合いまへん」
というわけである。
そこで、支給期間の6年を4年にしようと提言したのである。
これに対して、学生が今週26日(木)に抗議デモを行うという。
コペンハーゲン大学の人間学部、社会学部を中心に、全国の主要都市で行われる。
ちなみに、私は大学(コペンハーゲン商科大学)で英語で開かれる授業・試験を受けて単位もらったが、
大学で学ぶ学生は本当によく勉強すると思った。
試験はレポート提出か、試験の場合は、1997年の時点で4時間の論述式であった。
教科書持ち込みあり・なし、などいろいろ。
4時間のうち、コーヒー買ってきて飲みながら書いている人もいたりしたが、
監督いたかなあ。古きよき時代の話なのかもしれない。
最後に、修士に進んで学ぶ学生には、プロジェクトを出してとおれば、
さらなる支援金がもらえる。
博士課程ともなると、一般企業に勤めるのと変わらない助成金が出る。
コペンハーゲン大学の先生によれば、ヨーロッパでも珍しいらしく、
デンマークの学生は本当に恵まれている、とのことであった。
「税制審議会」の報告を受けて改革が進められるが、先日この「税制審議会」の報告書が提出された。
その中には、減税についてのアイデアもさることながら、学生支援金(SU)のカットや労働時間を長くすること、女性の労働時間を増加するなどして
増税をはかるビジョンについてのさまざまなアイデアが出された。
本日は、そのSUの支給期間短縮案について、学生が抗議をはじめたという話である(JP.2月19日)。写真は、コペンハーゲン大学のある校舎の中型講義室。
とにかく、国の歳入の約半分を直接税(所得税)でまかなう国である。
VAT (消費税)などの間接税を含めると、国の歳入の40-45%が国民の税金でまかなわれている。
ちなみに、日本と異なり国債償還などの債務はない健全な財政状況である。
また個人の支払う税金も、以下のような内容で平均的所得(550万円まで)でも
その課税額は46.8%である。これ以上の国民は、超えた額についてさらに課税される。
労働市場付加価値税 8.0%
市民税・教会税(平均) 25.3% ⇒市民税率は各市で異なる。
医療・保健負担税 8.0%
最低額課税 5.5%
この税率をこれ以上上げることには国民は難色を示しており、アナス・フォー・ラスムセンは
「税率凍結・移民規制」を約束して、2001年より政権の座についた。
一方で高齢者は増えていく、サービスの質と量についての国民のニーズは高い。
金融危機による打撃も大きい。などなど、課題は山積している。
そうした中での、「税制審議会」の答申の中に、学生支援金(SU)の削減について提言がなされ、
学生たちが、抗議を始めたのである。
ちなみに、SUであるが、これは日本人にとっては信じられないほど、若者やその親にとってありがたい
制度である。
国民学校を卒業して、大学・専門学校で学ぶ学生には、
毎月5,177クローナまでが6年間にわたって支給される、というもの。
1クローナ=20円で計算すると、103,540円になる。
もちろん、ここから税金が引かれるが、学生たちは、アルバイトや借金をしながら、
自分の力で学び、生活をする。
アルバイトは学生にとっては、生命線である。
これまた驚きであるが、アルバイトの時給相場は100クローナ(2000円)。
すぐにデンマークに行って、バイトしたい!と思わないでね。
これから、源泉徴収されます。
日本の「格差」は世襲されると言われているが、デンマークにおいては、
国からSUが支給されるので、自分にやる気があれば、親に資力がなくても
十分に自分の行きたい道を選べるわけである。
この10万円という数値。日本では「子供が下宿して大学にかよう場合、月間10万かかる」といわれている
数値に奇しくも一致しているではあーりませんか。
そう!デンマークでは、子供は「社会の子」なのである。
そして、税金を多く支払っても、このような形できちんと還元されるのである。
そこで、「税制審議会」では、このSUに対して、
「2000年には3,907クローナ(約6万円)であったものが5,177クローナになっている。
その間の物価上昇率は18%でしかないのに、この33%という上昇率は理に合いまへん」
というわけである。
そこで、支給期間の6年を4年にしようと提言したのである。
これに対して、学生が今週26日(木)に抗議デモを行うという。
コペンハーゲン大学の人間学部、社会学部を中心に、全国の主要都市で行われる。
ちなみに、私は大学(コペンハーゲン商科大学)で英語で開かれる授業・試験を受けて単位もらったが、
大学で学ぶ学生は本当によく勉強すると思った。
試験はレポート提出か、試験の場合は、1997年の時点で4時間の論述式であった。
教科書持ち込みあり・なし、などいろいろ。
4時間のうち、コーヒー買ってきて飲みながら書いている人もいたりしたが、
監督いたかなあ。古きよき時代の話なのかもしれない。
最後に、修士に進んで学ぶ学生には、プロジェクトを出してとおれば、
さらなる支援金がもらえる。
博士課程ともなると、一般企業に勤めるのと変わらない助成金が出る。
コペンハーゲン大学の先生によれば、ヨーロッパでも珍しいらしく、
デンマークの学生は本当に恵まれている、とのことであった。
自立するというのは、国民に対する平等、均等、機会、生活等の責任が国によって最低基準としてあるかどうか、そして機能しているかどうかなのかもしれません。しかしながら、日本のように払ったら払った分だけというような思考は、還元の内容と仕組みにより、これだけ違うのかと思ってしまいました。
コメント、ありがとうございます。
日本においては、税金は「とれっぱなし」という感覚が強いですよね。
こうして、戻ってくる内容を見ていくと「税金は預けるもの」という彼らの感覚がよく理解できます。
これからも、ご訪問ください。