続・弓道の極意

私が一生をかけて極めようとしている弓道について、日々の気づきを積み重ねていくブログ

重量挙げと弓道は似ている①

2010年09月10日 | 積み重ね
今日、ニュースで重量挙げの女子高校生の特集を見た。何と彼女は150センチの小柄な身体で100キロのバーベルを持ち上げていた。

その姿を見て「弓道と同じだなぁ」としみじみ感じた。

重量挙げには、バーベルを一気に頭上まで挙げるスナッチといったん胸にのせてから頭上に上げるクリーン&ジャーク(通称ジャーク)とがあるが、特に後者のジャークは弓道によく似ている。

まず、持ち上げる段階ではほとんど腕の力を使っていないということ。

胸に挙げる際(クリーン)には、腕はほとんど脱力しバーベルを支えているだけにしておき、下半身の瞬発力で一気にバーベルを浮かせる。

そして、バーベルが浮いている間に(つまり重量が0)、すばやく腰、背中、肩(いわゆる縦線)をバーベルの真下に潜り込ませ、胸を接点として、縦線と下半身とでバーベルを支える。

そこから同じ要領で、今度は下半身と腕の伸筋(伸ばす力)とで、バーベルを頭上付近にまで浮かせ、一気に身体全体を入れるのだ。

そして、全身の、特に下半身、背中、首、腕の後ろという縦線を張り詰め、頭上高くでバーベルを支える形を完成させる。

この過程で、腕の力みはほとんどなく、伸筋独特の張り詰めた感じは、まさに会そのものである。

高校生の小柄な女の子であっても、全身をうまく使えば100キロのバーベルを上げられるのであるから、20キロの弓が引けないということはいかに身体を使えていないか、ということだろう。

次回は、重量挙げの原理を弓に応用することを考えてみたい。