やおよろずの神々の棲む国でⅡ

〝世界に貢献する誇りある日本″の実現を願いつつ、生きること、ことば、子育て、政治・経済などについて考えつづけます。

わかりやすい「やまとことば(和語)」をもっと使いましょう 1/2 ~和語と漢語~

2012年04月15日 | ~h27 生き方/文明

1 わかりやすい「やまとことば」をもっと使いましょう。
2 理解容易な「和語」をこれまで以上使用しましょう。

 あなたは、どちらがわかりやすいですか?・・・たぶん1ですね。
 あなたは、どちらの表現が好きですか? ・・・人それぞれでしょうね。


 1の文は、和語だけでできています。
 なぜ分かりやすいかといえば、和語は2万年ほど前から日本列島に棲んでいた人々が受け継いできた言葉だからです。

漢字の音読みと訓読み

 「使う」という表記はたまたま漢字を使っていますが、「つかう」という単語は和語です。3千年(?)ほど昔に古代中国から中国製漢字が持ち込まれたあと、「つかう」というやまと言葉の「当て字」として、(ほぼ)同じ意味を持つ漢字「使」を使っているということです。
 だから日本語の「使」には、もともとの「シ」(中国語の音)という「音読み」と、「つか(う)」という「訓読み(和語読み)」があります。

音声言語と文字言語

 世界の各言語はもともとは「声(=音韻)」で作られ、のちに、記録できる「文字」が発明されたとされています。日本語のひらがなとカタカナは千年ほど昔に漢字の字形を利用して作られました。
 ですから、音声言語(=読み)が先にあって、あとで文字言語ができたということです。(※音声だけの言語もかなりある。)
・日本語:音声言語の[つかう]→文字として「つかう」「ツカウ」「使う」「tsukau]の4種類がある(世界でも珍しい)。
・中国語:音声言語の[shi]→文字「使」(※実際の発音を文字で表すことはできません。特に、中国語では「音の種類」と「抑揚の種類(四声)」の組み合わせで単語(=漢字)どうしの区別をしていますし。)

※日本古代の文字・・・実は、《「古事記や日本書紀」以前の古代日本には和語を表す文字があった》ということがだんだん明らかになってきているようです。「ほつま文字・ヲシテ」「神代文字」などがあります。)

漢語

 2の文は、漢語を5個使った「和語・漢語まじり文」です。
 漢語というのは、今では「漢字とその音(おん)を使って作った単語(熟語)」のことを意味していると考えます。

※「漢語」=「中国語」ではないことにご注意を。
 ちなみに、現代中国語には多くの「和製漢語(日本人が作った漢語)」が含まれています。つまり、現代中国語は「和製漢語」なしでは成り立たないということ。
 一方、現代日本語も、漢字や「古代中国製漢語」なしではあまりにも実用性が乏しくなってしまいます。

やまとことば(和語)のすすめ

 仕事上必要な「専門的用語」や「職業的用語」などにはかなり漢語が使われています(※敗戦後は津波のように欧米語が増えている)。
 ですから、職業生活のなかでは《和語はそれなりに》活かすしかないと思いますが・・・

 日常生活や、他の人々との交流(コミュニケーション)では、できるだけ和語を使った方が分かりやすくていいと思います。
 特に、話す・聞く言葉(=音声言語)のときには、いっそう和語の良さが際立ってきます。

~次回、欧米語の氾濫~
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