公開中の映画「私は、マリア・カラス」を正月休みに観に行った。
【解説】20世紀最高のソプラノと称されたオペラ歌手マリア・カラスの人生をひも解いていくドキュメンタリー。1977年の突然の逝去により未完となってしまった自叙伝、友人や愛する人に宛てたプライベートな手紙など、マリア・カラス本人の「歌」と「言葉」のみでカラスの人生を再構成。自叙伝で語られる言葉や手紙の朗読を「永遠のマリア・カラス」でカラスを演じたファニー・アルダンが担当。半数近くが今回初公開となる素材群、写真をもとにカラー化したモノクロ映像などから、プロフェッショナルとしての信念と、ひとりの女性としての幸せに揺れる歌姫の真実の姿が描かれる。
昨年6月に劇場で観てからすっかり世紀の歌姫(ディーバ)に魅了され、本作品が公開になると知り、仕事帰りの息子に頼んで、ポストカード付の前売り券(ムビチケ)を購入して来てもらった。
上映館と上映回数の少なさからほぼ満員の館内で最後列に座る。ステージの隠し撮りのような映像を含め未公開映像が満載で、中でも8mm映像が彼女の自然な魅力をシェーを含めて映し出していたが、劇中で彼女の圧倒的な声量を聴けるシーンは少し控えめだった。オペラは人生そのものとよく言われるが、エンディングロールと共にプッチーニの「私のお父さん」が流れるとついついスクリーンがにじんでしまう。
観終えてから彼女の享年53歳を今年迎える自分とほんの少しだけ重ね合わせた。