タケ・タケ・エヴリバディ!

当ブログは「竹と生きる・竹を生かす」をメインテーマに、管理人の田舎暮らしの様子をお届けします。

四国遍路と「お接待」文化

2023年07月03日 | 健康・スポーツ・生涯学習

「まちなかキャンパス長岡」の「四国遍路」の講座に参加してきました。「四国遍路 はじめの一歩 ~心を洗い、心を磨く、小欲知足の1人旅~」という1時間半の講座。講師は「四国八十八霊場会公認先達」のSさんです。「先達」というのは、八十八箇所を4回以上巡礼した人が有資格者で、さらに審査に通って認められた方だけが名乗ることができる称号なんだそうですよ。

以前にもブログで触れたことはありますが、ボクは女房が四国の愛媛県出身なので、結婚以来何度も四国を訪れています。その時に八十八箇所を巡礼する「お遍路さん」の姿に出会ったことも数回ありました。なので以前から「お遍路さん」に若干の興味関心があったのですよ。義妹夫婦からも「夫婦で少しずつ八十八箇所を回っているんですよ」なんて話も聞いていましたしね。

講座の中ではいろいろな資料を見せていただいたり、パワポのデータでたくさんの巡礼箇所を紹介していただきました。「へぇ~そうなんだ!」って驚くこともたくさんありました。

その中でも特に驚いたのは、四国に根付いている「お接待」という文化です。「お接待」とはお遍路さんにお菓子や飲み物などを無償で施すことをいうのだそうです。四国に住む人はお遍路が過酷な旅であることを知っています。そのため、お遍路さんを応援する気持ちを込めて「お接待」をします。講師のSさんも、「歩いて遍路旅をしている最中に、お金をもらったりコーヒーやお茶をご馳走になったりすることが頻繁にあった」と述べていらっしゃいました。

さらに、物を与えるだけが「お接待」ではありません。お遍路さんを応援する気持ちを表すのも「お接待」なのです。お遍路をしていると、「頑張ってください、ご苦労様です」と声をかけられるのだそうです。地元の人たちがお遍路さんを物質的にも精神的にもサポートをするのが、「お接待」という文化なのです。

いやぁ~、ビックリしましたね。四国にはそういう文化があるのか?愛媛県出身の女房と結婚して40数年。今までボクは「お接待」についてまったく知りませんでしたし、そういうことが夫婦の会話にのぼったこともありませんでした。で、この講座を受けた日に帰宅した後、「お接待」について女房に尋ねてみました。そうしたら、なんと彼女の口からビックリする話が出てきました。

女房は子どもの頃(昭和30年代)から「お遍路さんの巡礼」も「地域のお年寄りたちが行う『お接待』」も知っていたし、身近に感じていたそうです。だけど当時のお遍路さんの姿を見て子ども心に思っていたことは、「汚い姿で食べ物をもらい歩く人たち」、つまり「物乞い(乞食)」だというのです。

後に彼女が映画「砂の器」を見た時にその中の1シーンを見て、「ああいう恰好をした人たちがお遍路さんだった」と記憶が蘇ったそうです。その画像がこれです。

なるほどね。さまざまな環境や時代の流れの中で、文化は継続したり遮断されたり、時には変化していくのかもしれないな…と思いました。

コメント (2)
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