劇団夢桟敷 ☆2018.6〜山南ノート5

熊本アングラ万華鏡〜演劇とプライベートの徒然

週刊月曜日 第20号

2022-10-03 16:53:07 | 2020-2022 日記

劇団夢桟敷「週刊月曜日」
〈第20号 2022.10.03発行〉
https://yumesajiki.jimdofree.com/
※バックナンバーを見れます。

【水俣篇②】
今回は石牟礼道子シリーズとして取り組みます公演告知(井上弘久独演「春の海の記」)と劇団夢桟敷の今期活動(2022.10-2023.3)テーマのMINAMATA PROJECT (仮称)の記事となります。

◎公演告知
独演「椿の海の記」�原作 石牟礼道子�出演 構成演出�   井上弘久 �音楽 吉田水子(生演奏)
時 11月23日(水)祝日�  開場16:30  開演17:00
会場 熊本市国際交流会館A広間�入場料2000円�お問合せ 劇団夢桟敷�  090-4581-5190�  yumesajiki @ybb.ne.jp

井上弘久・独演「椿の海の記」の熊本市での劇団夢桟敷協力について、原作の石牟礼道子さん法要・不知火忌で来熊された井上さんとの出会いだった。
熊本での公演に必然や運命を感じる。
尚、水俣での公演も予定されています。
時 11月26日(土)
  開場16:30 開演17:00
会場 おれんじ館
問 080-1790-6961(高平)
以下記事は法要で出演された井上さんの報告です。

【不知火忌・報告】井上弘久
石牟礼道子さんのご命日の2022年2月10日、熊本市健軍の真宗寺での不知火忌。「夢劫」と刻まれた墓標の前での開眼供養。
お墓の横には椿の木。設えられた台上にも椿の花……
法要の後、本堂で催しが披露される。
石牟礼道子さんの遺作ともいえる新作能について、シテをつとめられた金剛龍勤さんと制作者で志村ふくみさんのお孫さんの志村昌司さんの対談があり、引き続いて三演目による催事である。
初めが私と吉田水子による、独演『椿の海の記』第一章から(15分)
次が坂口恭平さんの弾き語り〜道子さんに捧げる〜(15分)
最後が、金剛龍勤さんとお二人の楽士による奉納舞『沖の宮』(15分)
背後の御本尊と目の前の客席の皆様に挟まれて、演台の上で語り演じさせていただきました。
(中略)
道子さんが眠られている場で、独演を演じますことは、やはり特別の思いがございました。
4年前、2018年1月、亡くなられる三週間ほど前、熊本の介護施設を訪ねまして、道子さんの前で、この第一章の冒頭を演じました時、「面白いです。…観てみたいです…」と言われて、すぐに「必ずこちらに参ってご覧いただきます」とお応えしたものの、それは叶わぬこととなってしまったからです。
それでも、「観てみたい」と言われたその言葉は、私を支えてくれました。3年間で11章、まあなんとかやりきれたのも、あの言葉がいただけたから、かもしれません。

【YUMESAJIKI MINAMATA PROJECT 】
劇団夢桟敷2023年の春公演と上映に向けてMINAMATA(水俣)をテーマとして取り組みます。
たかが演劇、されど演劇!
まずは現実と歴史を知ることから。
チッソ工場が水俣湾に流した水銀を含む有害な工場廃水によって汚染された不知火海。それまで平和だった生活はいっぺ
んに奪われた。
水俣病は環境汚染や公害の原点となって、現代も世界で問題視される自然破壊の教訓にもなっています。
1956年(昭和31)、人間にも原因不明の病気が発生していることが初めて確認されました。当時は奇病と思われて差別やり偏見もあり原因が判明されて以降、水俣病認定を巡っての長い裁判は続いています。その間にも多くの患者さんたちは亡くなり高齢化も進んでいます。
私たちに何ができるだろうか?この際の私たちとは演劇であり、個人としての集団としての取り組みを模索するものです。

たかが演劇、されど演劇!

流れとして井上弘久独演「春の海の記」(石牟礼道子)熊本公演協力から、それ以降の劇団夢桟敷
二部構成◎ACTARTイメージの展覧会と銘打ち、
映像詩「不知火」+夢現一人芝居「苦海浄土」
を活動プロジェクトとします。
尚、今後の演劇ワークショップと日常稽古は石牟礼道子読書会・水俣病研究・映画製作と演劇表現など。
上映のロケハンを水俣と設定し、そこに暮らす人々の現在とコミュニケーションを図る予定。

映像詩「不知火」製作
スタッフ・出演者募集
ロケハン・撮影日予定の検討など
10月17日(月)19:00-21:30
熊本市黒髪地域コミュニティセンター
熊本市中央区子飼本町15番20号

[編集後記]
週刊月曜日〈水俣篇〉についてはしばらく続きます。
尚、次号21号では夢現一人芝居「苦海浄土」公演に向かっての制作(ワークショップ・稽古など)の活動途中報告、「ACTARTイメージの展覧会」の企画主旨を発表します。 J