松江の教育長が「描写が過激」 として小中学校に貸し出し禁止を要請
と報じた コミック「はだしのゲン」10巻を図書館で借り 一気に読んだ
戦争による 原爆投下 その後いつまでも続く痛々しい傷口を背負いながらも
どんな境遇にもくじけないで強く生きることを説く主人公の少年「ゲン」の物語
表紙の裏に作者中沢啓治の談話が載っている
原爆を主題にした漫画を描くのはしんどいが
子どもらは素直に何が真実かを見極めてくれます
ですから肩を張るのではなくリラックスしながら
子どもが作品の中に入っていけるようにと念じつつ描き続けました
その中からほんとうのものをつかんで戦争とはをわかっていただけば本望です
後半「ゲン」は語る 原爆の破壊力で戦争狂の指導者をふるえ上がらせ
自分らも殺されると慌てて無条件降伏のボツダム宣言を受け入れ戦争は終わった
戦争を終わらせたのは
広島 長崎30万人以上の死者と生き残った被爆者37万人の姿だ
このまま戦争がつづけば日本民族は滅びていた
日本人は広島と長崎の犠牲者に感謝しなくてはならない
一人ぼっちになったゲンを励ます言葉もある
若さという宝 若さはあらゆる冒険に挑戦できる
どんな事でも実現できる力を秘めている
自分の未来に力いっぱい挑戦して大きな人間になれ
そして要所要所に出てくる親の教え
踏まれてもたくましく眼を出す麦になれ
過激なシーンが問題だということだが
実際の戦争はそれ以上だったかとも思う
閉架処置の是非はわからないが なぜ今になってという気もする
要因はそれだけではなく 今でも発言できない事があるのかと勘繰った
閉架のおかげで多くの人がまた読むことになったのは皮肉な現象だけど
戦争を知らない自分が 当時の様子を知るにはすぐれた漫画だった