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ショット

見えないものを見る 感じたことを写真と文章でつづる暮らしと自然のフォト日記

俳句の坪内稔典さん

2012-07-31 22:30:21 | セミナー

坪内さんは俳号では「ねんてん」というアンパンとカバと柿が好きな人
どこに行ってもアンパンを食べ 柿のいわれなどもしらべて歩いた
 
全国のカバも訪ねた カバは人間に愛想うを使うようなことはない
それが俳句にも通じることだという
 
常に自分自身でわくわくする行動を起こすように心がけている
俳句は自分のいいたいことをいわない

俳句は、和歌などに比べ形や内容がくだけていて 
もともとは男たちが酒を飲みながらつくって楽しむ品の落ちる文芸だった 
 
自分の気持ちを入れないでつくれば 俳句は誰でも簡単にできる
その話を聞いてから 全員が一句作った お題は「夏の空」
 
ねんてんさんが全員の句を読み添削した
100人中5人が入賞してその中に私のものも入った

「夏の空机にこぼしたかき氷」 
先日久米さんで食べたかき氷を思い出し作った

高名な先生に褒められた私はすっかり舞い上がり 
先生が何と言って評価してくれたのか忘れてしまった

眠っていた才能を呼び起こされこの道の素質が開花したような気がしてきた
これからはこの道へ進もうと密かに決意し 一瞬写真の前原賞を忘れた


再び本田節さん

2012-07-08 16:58:01 | セミナー


熊本県人吉市農村レストランひまわり代表本田節さん
2月に隣町で講演した その時のブログはここをクリック→

その本田さんがわが町にきてくれた 相変わらず元気印
いきいいきしている姿に接するだけで 元気がもらえる

この日は町でも導入を思考している農家民泊の概要を知る講演
その本田さんの基本はもったいない精神だという

年寄りの知恵 経験 技 感性などを活かさないのはもったいない
地域の歴史や文化 自然 風土も活かさないのはもったいない

農家の空いている部屋も 使わない食器も もったいない
客を泊めて有効に活用する 自らが成功させた事例を話された

生産 加工 販売を生産者自らがやることを6次産業という
そういう造語で表すがこれは 1次産業は農業や漁業

それを加工するのが2次産業 販売するのが3次産業
本田さんは1×2×3=6 と説明されたが1+2+3でも同じだ

農家の暇な時期だけの宿泊で 生きがいを感じる暮らしができる
わが町にも宿泊してみたくなるような場所が多いといわれた

わたしは農家に宿泊したいとも思わないし 安普請で家も狭い
人を泊めるような家ではない 他人事で聞いた

すばらしい策でも 時間が経つと周囲の反発をまねく事がある
まずは 誠実に接することができる人にならなけらばならない 

功詐は拙誠に如かず(こうさはせっせいにしかず)


出久根達郎さん

2012-06-21 18:22:11 | セミナー


出久根さん68歳古本屋の店主だったが直木賞作家になった
嵐の日の講演を聞く人もすごいが やってくる講師もすごい

お話は石井桃子の「ノンちゃん雲に乗る」に生活の原点を見た話
皇后殿下の好まれた童話の話しは講演でしか聞けないマル秘話

また新刊書店は良く売れるので 補充が間に合わない
それで本棚に隙間があり 地震の時に本棚から落ちることがある

古本屋はぎっしり詰まっているので地震に強い
本棚の本はぎっしり詰めるに限ると笑わせた

出久根さんは少年時代は貧乏で本を買えなかった
移動図書館で借り 漱石全集や江戸川乱歩全集を読んだ

中学生の時に自転車で16キロ離れた書店に行き
立ち読みする楽しみを覚えた

邪魔だと文句を言う客に 女性のご主人は
「あの子たちは 将来のお客さんなの」と言ってとがめなかった

その時に 本屋は貧乏人も金持ちも 大人も子供も
人を区別しない 就職先は書店とこの時に決めた

学校に来た求人で東京・月島の本屋に就職が決まった
上京してから初めて勤め先が新刊書店ではないと知った

かびくさい15坪の店に上から下まで本が積んである
「出世できるような店じゃないな」とがっくりした

しかし今になってみるとそれが良かった
新刊書店では忙しい 古本屋は暇だから本が読める

売り物の本なので 感動した言葉は書き写して置いた 
自分の字で書いたものは 後々必ず読み直す

自分の精神を培った過程を見ることができ
それが貴重な財産となる

本を読むコツは 「これは何だろう」と考えながら読む
1冊読んで完結しないでそれに付随する本を数冊読む

人は誰でも後世に名を残すことができる それは
後ろ指さされない生き方をし 楽しい人生だと常に思うこと


色はにほへ都

2012-06-18 17:34:21 | セミナー


昔の面影が残る街道のはずれに 島田市の博物館はある
そこの講座を受講した1回目は先月で海野光弘版画の話だった

2回目は「色はにほへ都」という演題で日本文化を語源から探る話があった
講師は静岡大学人文社会科学部客員教授 平野雅彦氏

ものは物質と考えがちだが 目に見えないものもある
形にならない気配や存在 「ものものしい」「ものかなしい」

など 目に見える物質ではない「もの」には宿命的な気配が漂っている
一方「こと」には「ことば」「ことわざ」「ことだま」「ことわり」

「こと」を「もの」よりも行為をイメージする単語ととらえがちだが
本来「こと」が「もの」で「もの」が「こと」だ

古の時代には「事」は「言」でもあった 
「こと」は「もの」から「こと」を作りだしていた

また 「去る」は「来ること」で同じ 「影」は「光」だとか
道は人が歩くものではない 太陽が移動するカレンダー

「あきらめる」は 「明らかにすること」などさっぱり分からなくなった
また若者が使う「ぜんぜんOKです」は昔に戻っただけで正しい言葉づかい

講義を聞いて「ぜんぜんわかった」と言いたかったが
現代のいい方で 「ぜんぜんわからなかった」

平野氏は鉄腕アトムのコレクションを博物館に寄贈した人で
博物館ではそれを展示している興味のある人には魅力だろう

氏は 手塚治虫直筆の手紙も近々寄贈するという
私はサンキュー手塚の年賀状なら持っているが・・


酒井大岳さんの法話

2012-06-06 19:02:10 | セミナー


酒井大岳さんは曹洞宗の禅僧 群馬県長徳寺住職現在77歳
「私のなかの良寛さま」の話し 僧侶とは思えぬスーツ姿での講演だった 

なぜ衣を着ないか質問してみたかったが 良寛さんが師とする
仙桂和尚の詩の持つ意味をはなされた時に それは解決した

衣服や姿かたちではなく大衆に供養することが真の道者
酒井さんは今回2度目7年前は金子みすヾの詩を聞かせてもらった

その時は山口県仙崎へ旅したい気持ちになったが
今回は出雲岬や国上山の五合庵へ行きたくなった

先生は東北の被災地も訪れている
そこではおしえるではなく学ぶことが多いといった

東北の人は強く「寄りそう」などという言葉は使わない
そういう気持ちよりもスコップで作業してもらいたいと思っている

絆という言葉も嫌いだと語った
人の心の痛みを知るだけでは不十分ということなのだろう

暇があれば草むしりをするという酒井さん
「語るより歩む」を信条としていることもうなづける